カテゴリーアーカイブ:行政

NHK時論公論に取り上げられました

2023年9月27日   岡本全勝

9月26日深夜の「時論公論」「どうなる「キャリア官僚」 国家公務員は確保できるか」。10分番組の8分頃に、私の顔と意見が出ています。
成澤良・解説委員の「国家公務員の志望者が減少傾向にあり、人事院は、国家公務員の人事管理の抜本的な見直しに向けて有識者会議を立ち上げました。現状や課題を解説します。」

再放送は、27日14:35からです。NHKの見逃し配信でも見ることができます。ウエッブでも概要を見ることができます。

取材ではいろいろ説明したのですが、「行き過ぎた官邸主導が官僚のやりがいを失わせた」の部分だけが取り上げられました。
私は官邸主導は良いことだと考えています。しかし現状では、総理が扱う政策、大臣が扱う政策、官僚が扱う政策の分類がうまくいっておらず、「なんでも官邸に集約する」ことが、指示待ち人間を生んでいると考えています。

新型コロナ対策の検証、行政の課題

2023年9月25日   岡本全勝

新型コロナ対策の検証、市民の行動変容」の続きです。この記事は、日経新聞が行うコロナ対策の検証特集に載っています。新型コロナウイルス感染症拡大は、大きな事件・事態であり、検証は多角的に行う必要があるでしょう。各分野における精密な検証とともに、全体を見た簡潔な検証も有意義です。多くの人は、前者は読まず、後者なら読むでしょう。

私は行政に携わった者として、新型コロナ対策の一連の政府の対応のうち、まずは次の3つを総括すべきと思っていました。
1 政府本部の危機管理運用(被害者救済、被害拡大防止)
2 政府と自治体との共同・役割分担
3 政府から国民への働きかけ

もう一つ上げると、
4 治療に当たる医療機関との関係です

いろいろな検証が必要ですが、行政組織の運用を考える際には、まずはこの3つを検証する必要があります。
誰が、どのように行うかです。まずは、現実がどのようになっていたかの証言です。2と3は部外からも見えますが、1は関係者しか分かりません。全体を話すことができる人はいるのでしょうか。実は、ここに今回の行政の問題があると思います。

紙面の隣に載っている「体制不備」の中で、仕組みを作っても動かない恐れが指摘されていますが、これも大きな問題です。
自治体は、新型インフルエンザの行動計画を作っていたのです。しかし、あまり役に立たなかったようです。災害対策も、計画だけでは現実に起きたときには、なかなかうまく動かないのです。大部の計画書より、実働の訓練の方が効果があります。
しかも、実際の災害では、いろいろ条件を設定した訓練では見えなかった問題が出てきます。大きな災害は困りますが、小さな災害が起きると訓練になります。

子どもが不登校になったら

2023年9月25日   岡本全勝

9月12日の朝日新聞教育欄に「親の苦悩、同じ立場の人とつながって 娘が不登校、臨床心理士の鈴木晶子さんに聞く」が載っていました。

・・・もし我が子に「学校に行きたくない」と言われたら、あなたならどう対応しますか? 臨床心理士で、不登校やひきこもりの当事者や保護者らを長年支援している認定NPO法人「フリースペースたまりば」(川崎市)の事務局次長・鈴木晶子さん(45)は、娘が不登校という当事者でもあります。自身の経験も踏まえ、親が同じ立場の人とつながることが大切だと言います・・・

子どもが不登校になったら。親や周りの人はどのようにしたら良いか、分かりませんよね。学校でも世間でも、教えてもらっていません。これまでの学校教育は「よい子に育てる」を目標としてきたので、そこから外れた子どもを考えてこなかったのです。
それは、職場でも同じです。良い職員や社員を育てる研修はあったのですが、そこから外れた社員をどのように指導するのか、これまでは研修内容に入っていませんでした。でも、「良い生徒」も「良い社員」(これらは組織の側から見た評価です)も、教師や上司には手がかからないのです。

惰眠官僚

2023年9月22日   岡本全勝

9月16日の朝日新聞投書欄に、昭和20年9月25日の投書「惰眠官僚」が載っていました。恥ずかしいです。

◇商工省の庁舎が連合軍兵舎に提供され立退かねばならなかつた時のこと。「手が足りぬから是非」との商工省某燃料関係課よりの要請に応じ、某会社の社員たる吾々(われわれ)も応援を買つて出た。役所に出て当の官庁側の出席者が余りに少いのに一驚を喫した。少数の下級課員とともに、五階の旧事務室から一丁程離れた新庁舎の二階迄(まで)テーブルや書類を人力のみで上げ下げせねばならなかつた。

◇その際割り切れぬ感情があつた。当の責任者たる課長の態度である。彼は自分の道具、棚等を部下や応援者に運搬させて置きながら、回転椅子に座り込み、昼食後は恥かし気もなく昼寝を始めたのである。我々の目の前で靴のまゝの両足をテーブルの上に投げ出し作業の終るまで眠り続けてゐた。

◇この象徴的事実が戦後の我国を暗示するものでなければ幸である。新日本の黎明(れいめい)とともに此種(このしゅ)の一部官僚が惰眠より覚醒せん事を切望して止(や)まない。(一国民寄)

外国人向け認可外施設

2023年9月17日   岡本全勝

8月28日の朝日新聞に「外国人向け認可外施設、足りぬ「保育士」 日本の資格者確保 無償化の条件、滋賀県が緩和訴え」が載っていました。現行制度から漏れ落ちる人を、どのように拾い上げるか。原文をお読みください。

・・・約1万人のブラジル人が暮らし、製造業を支える滋賀県。外国籍の子どもたちの受け皿となっている認可外保育施設が、国の幼児教育・保育の無償化の基準見直しを訴えている。条件となる「日本の保育士資格を持つ職員」の確保が難しいためだ。外国人向けの保育施設が多い全国の自治体も、同じ事情を抱える。

滋賀県愛荘町のブラジル人学校兼保育施設「サンタナ学園」。1998年、日系2世の中田ケンコ校長(66)が始めた。保育施設には現在、0~5歳のブラジルやフィリピンの外国籍の子どもたち22人が県内8市町から通う。
2019年10月から始まった幼保無償化。認可外保育施設が対象となるには、保育士資格者の数や、子ども1人あたりの保育室の面積など、国の一定の基準を満たす必要がある。ただし、来年9月末まで5年間の猶予期間が設けられた。
学園では4年前から日本人スタッフが働き、日本語で書類作成をするなど基準を満たす努力をしてきた。しかし今秋行われる施設への立ち入り調査で、基準を満たせる見通しは立っていない。
最も高いハードルが、日本の保育士資格を有する職員を確保することだ。中田校長は「言葉の問題から、ブラジル人が日本の保育士資格を取るのは難しい。25年間続けてきたが、無償化が打ち切りになれば非常に厳しい」と話す。
学園に通う子どもや保護者の大半は、日本語が不自由だ。保育士には、ポルトガル語やブラジル文化の理解が欠かせない。ブラジルの教員資格を持つ職員が数人いるが、日本の保育士資格を持つ職員はパート1人。学園の規模では、最低2人の保育士が常勤勤務する必要があるという・・・