カテゴリーアーカイブ:行政

被災地での地域おこし協力隊活動

2024年12月20日   岡本全勝

朝日新聞夕刊連載「現場へ」12月16日の週は「地域おこし協力隊」で、さまざまな分野で活躍する人と活動を紹介していました。19日は「復興担い手に、制度を活用」でした。

・・・能登半島地震の被災地・石川県珠洲市にある「あみだ湯」を切り盛りする新谷健太(33)は、同市の地域おこし協力隊員第1期生。20年に終了後、子どもらの居場所づくりなどをしているが、銭湯を継いでくれと頼まれ、準備中の今年元日に地震に襲われた。水道は断水したが、風呂は地下水を使っていたので、機械類を直して19日に再開。被災家屋の廃材で湯をわかした。補修や清掃などの人手を補う力になったのは、協力隊経験者たちだ。全国のネットワークがボランティアの受付サイトを作り派遣管理をしている。市内在住の元隊員があみだ湯に集まり、被災者支援活動の拠点となっている。「被災家屋の片付けなど、行政の手が届かないニーズもある。地区に20~30代は数えるほどしかいない。私たちに頼らざるを得ない状況だ」

10月、被災者のニーズと支援を結びつける中間組織として一般社団法人・能登官民連携復興センターができた。代表の藤沢烈(49)は、東日本大震災の被災地・岩手県釜石市で若者中心の復興支援組織「釜援隊」を立ち上げた経験がある。
まず地域づくりや生業の復興に向けて動き始めた団体をサポートする人材として地域おこし協力隊員を起用すべく人選を進めている。
「住む所がないなど課題はあるが、若者を呼び込むしくみは、現状では地域おこし協力隊しかない」・・・

藤沢烈さんには、東日本大震災で大変お世話になりました。私が非営利団体を認識するきっかけを作ってくれた人です。共著『東日本大震災 復興が日本を変える-行政・企業・NPOの未来のかたち』(2016年、ぎょうせい)も出しました。

災害時ドローン事前登録

2024年12月18日   岡本全勝

12月14日の読売新聞夕刊に「災害時ドローン事前登録 能登教訓 迅速派遣へ新組織」が載っていました。

・・・ドローンの普及に取り組む一般社団法人「日本UAS産業振興協議会(JUIDA)」(東京)は、災害時にドローンを迅速に活用するための体制作りに乗り出す。1月の能登半島地震で初動が遅れたのを教訓に、災害時に派遣可能な全国各地の機体をあらかじめ登録し、速やかに被災地に送り出せるようにする。運用にあたる民間防災組織を近く設立する。

JUIDAによると、能登半島地震ではドローンを扱う計約30の企業・団体が地震から約1か月間、石川県奥能登地方に入り医薬品の輸送や家屋の被害状況の把握などを担った。だが、対応可能な企業・団体の選定や自治体との調整に時間を要し、実際にドローンを飛ばして活動を始められたのは地震から4日後だった。
これを踏まえ、JUIDAは災害派遣の調整役を担う民間防災組織を新たに設立する。ドローンを所有する全国の企業・団体に派遣可能な機体の登録を呼びかけ、被災自治体からの要請に応じ、利用目的に合った機体や操縦士を迅速に派遣できるようにする。行方不明者の捜索や被災状況の調査、物資の輸送などの利用を想定し、参加企業・団体による合同訓練も行う・・・

民間団体の力で、災害対応が進化する話です。良いことですね。

税金、考えるのは官僚、使うのは政治家?

2024年12月16日   岡本全勝

12月13日の読売新聞、補正予算案が衆議院を通過したことを伝えるとともに、「財源確保先送り ガソリン税・年収の壁・・・」を解説していました。

・・・自民、公明、国民民主の3党は、ガソリン税に上乗せしている暫定税率を廃止することでも合意した。合意書には廃止時期を示しておらず、今後、具体的な廃止までの道筋を協議する方針だ。廃止に伴う税収減を補う財源など、手つかずの議論も残っており、協議が難航する可能性もある・・・

・・・政府は3党が引き上げで合意している「年収103万円の壁」についても、所得税の「基礎控除」(原則48万円)という減税措置を国民民主党の主張通りに75万円引き上げると、7兆~8兆円程度の減収になると試算する。3党協議には今後、暫定税率と合わせて財源の議論が重くのしかかる。
政府・与党は来年議論する26年度税制改正で、ガソリン税を含む自動車関係の課税全体を見直す方針だ。暫定税率の廃止についても、具体的な制度設計の議論は来年まで続く可能性がある。

与党税調からは急転直下の3党合意に驚きの声が上がり、幹部はこう漏らした。「財務省は来年議論する車体課税の見直しの時に、今回の減収分を取り返そうと考えるのではないか」・・・

最後の段落を読むと、税金を使うのは政治家で、その確保を考えるのは官僚ということでしょうか。これが、現在の「政治主導」ですか。

子ども食堂、1万カ所に

2024年12月13日   岡本全勝

12月12日の朝日新聞に「子ども食堂、育まれ1万カ所 世代超えた「居場所」に 官民も支援」が載っていました。

・・・無料や低額で食事を提供する「子ども食堂」が全国で1万カ所を超えた。コロナ禍や物価高の逆境でも、世代を超えた地域の「居場所」として浸透してきた背景がある。

子ども食堂のネットワークづくりなどをするNPO法人「全国こども食堂支援センター・むすびえ」が11日、発表した。子ども食堂を「子どもが一人でも安心して行ける無料または低額の食堂」と定義して調査し、今年度は全国1万866カ所と、公立中学約9300校を上回り、過去最多となった。
子ども食堂は2012年に東京都大田区で八百屋を営んでいた女性がボランティアで食事を提供した活動が始まりとされる。個人や企業、NPO法人など運営主体は多様で国や自治体の補助金、民間の助成金、寄付、食品の寄贈などを活用しているところが多い。

10年代は、貧困対策の側面だけが注目されがちだったが、次第に高齢者の健康や地域のにぎわいづくり、虐待予防などの役割も果たすようになってきた。調査では、子ども食堂の7割が「年齢や属性などによる参加制限を設けていない」と答えた。

むすびえは、約1万8千ある小学校区に一つ以上の子ども食堂があることをめざしている。校区内に子ども食堂がある公立小の割合を示す「充足率」は全国平均で34・66%。自治体の予算や運営主体の広がりの差で都道府県によって10~60%台と開きがある。
むすびえ理事長の湯浅誠さんは、子ども食堂が多世代の拠点として機能しているとした上で「人とのつながりが感じにくい世の中で、リアルなつながりを求めて実行、実践している人、それを応援する人がたくさんいることは希望だ」と話した・・・

国民が期待していない経済対策

2024年12月10日   岡本全勝

12月9日に、NHKが世論調査結果を公表しました。興味深いのは、経済対策への期待です。
・・・政府が11月にまとめた新たな経済対策には、電気・ガス料金の補助の再開や住民税の非課税世帯への給付金支給などが盛り込まれています。
対策の効果への期待を尋ねたところ、「大いに期待している」が9%、「ある程度期待している」が35%、「あまり期待していない」が37%、「まったく期待していない」が16%でした・・・

期待しているが44%、期待していないが53%です。
国民は、景気が上昇しつつあるときに経済対策は不要だと考えているのでしょうか。これでは不足だと思っているのでしょうか、何をやっても無駄だと思っているのでしょうか。財源がないのに経済対策を打つことへの反対でしょうか。
もう一つ知りたいのは、政府も野党も国民も、その財源をどのように考えているかです。