24日の毎日新聞は、厚生年金と国民年金の保険料のうち、約7兆円が年金給付以外に流用されていたことを伝えています。母数は、戦後、国民が納めた総額500兆円の保険料です。その内訳は、厚生年金会館や健康福祉センターなどの施設建設費1.4兆円。大規模年金保養施設(グリーンピア)建設費0.3兆円。年金相談など1.9兆円。年金事務費1兆円などです。
同じく読売新聞は、この年金福祉施設建設費1.4兆円の資産価値が、現在評価すると0.2兆円しかないことを報じていました。これらも、順次売り払われています。
このような政府と行政の失敗は、だれが検証するのでしょうか。
カテゴリーアーカイブ:行政
再チャレンジ採用
・・政府は、いわゆる年長フリーターと呼ばれる人たちなど、就職氷河期に就職できなかった人たちを念頭に、今年度の秋の採用試験で、来年4月1日時点で30歳から40歳までの人を対象に中途採用を行うことにしています。人事院によりますと、この中途採用で、先月26日から今月3日までの受け付け期間に、152人の募集に対しおよそ2万5000人から応募がありました。平均でおよそ164倍と国家公務員の採用試験としては異例の高さとなっています・・
政府の内部統制
15日の日経新聞「中外時評」は、平田育夫論説委員長の「信頼できる政府、ぜひ」でした。
・・企業の不正については公正取引委員会や金融庁が、厳しく摘発し処分する。また不正防止のため、法律で企業の内部統制を強化しつつある。だが、政府自身の内部統制の実態はお粗末だ。
不正の摘発や、政策が有効かどうかの調査には、会計検査院のほか、総務省の評価監視官と政策評価官が当たる。このうち評価監視官は地方を含め300人と小所帯ながら頑張っており、2004年秋には基礎年金番号を統一していない人が380万人にのぼる事実を指摘している。これは、宙に浮いた年金5千万件の該当者の一部である。ところが、この指摘は、厚生労働省に無視された。強制力がないから、頑張ってもむなしい・・
政策の評価
14日の朝日新聞「時々刻々」は、アメリカのブッシュ政権が議会に提出した、イラク情勢に関する中間報告を、取り上げていました。そこでは、政権の戦略とともに、イラク政府が果たすべき努力目標が18項目示され、達成状況が採点されています。及第点を与えられたのは、半分以下です。
この報告は、議会が政権に義務付けたものだそうです。「努力目標項目は、議会が設定した。よって、判断基準の一部に過ぎない」と、国防総省高官が語ったとも書かれています。政権側が評価するのですから、客観的でないとの批判も出るでしょう。しかし、それが次の政策への判断材料になります。
政策の評価、そして議会の役割を、考えさせる教材です。日本では、多くの審議会や懇談会がつくられ、政策の議論がされます。しかし、それは新しい政策を検討することが、多いのです。実績を評価する第三者機関としての働きは、ほとんどありません。官僚の隠れ蓑といわれるゆえんです。
また、評価するためには、評価する項目と物差しが必要です。「おおむね問題ない」では、次への参考になりません。
検証・行政の評価
11日の読売新聞1面には、2つの検証が載っていました。一つは、愛知県警によるもので、5月に起きた長久手町の籠城・発砲事件での初動捜査と救出作戦の問題点の検証です。もう一つは、総務省の年金記録問題検証委員会によるもので、社会保険庁の年金記録漏れ問題の原因解明と責任追及を行うものです。
行政の失敗や問題をなくすために、このような検証は必要なものです。問題が起きた場合、責任者がお詫びして、処分を受けるということは必要です。しかしそれは「責任を取る」ということで、原因究明・再発防止にはつながりません。航空・鉄道事故調査委員会は、行政についてではありませんが、検証・原因究明を任務としています。今後、広く行政に関して、検証が行われるべきだと思います。
かつては、「官僚の無謬性神話」などもありました。私は、誰がこんな「神話」をつくったのか、不思議でなりません。「官僚は間違いを認めない人種である」ということが、間違って伝えられたのでしょうか。
行政執行の失敗の検証だけでなく、政策の検証も必要だと思います。課題は、誰がテーマを決め、誰が検証するかです。身内による検証も重要なのですが、客観性を担保するためには第三者による検証が必要です。
もう一つ、議会という最高の監視・評価機関があるのですが。