26日の朝日新聞に、「国債支える民間出身組」として、財務省理財局で国債発行に関して市場分析官をしている、民間出身の9人が紹介されていました。証券会社から、任期2年で公務員となっています。役所としては、市場のプロの知識と経験を活用できます。また、採用された人たちも、「役所は情報の宝の山。民間では得られない国や市場の状況がわかる」と、双方にとってメリットがあるようです。専門知識が必要で、役所内で養成できない、時間がかかる場合は、このような事例が進むでしょう。一方、専門技能を持たない公務員は、どのようにして生きていくかが問題になります。
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市町村合併の評価
総務省の「市町村の合併に関する研究会」(小西砂千夫座長)が、報告書をとりまとめました。この報告書は、「平成の合併」の合併後数年の短期的な影響、行政側と住民側の両面から見た場合の影響について、「良いことも悪いことも含め、素材をそのまま提供する」(小西座長)ことを基本に評価・検証・分析したものだそうです。
組織能力
IT投資で成果を出すにはどうしたらいいかが、この本のテーマです。組織能力のない会社がIT投資をしても、成果が上がらないことを実証しておられます。能力のない会社が最先端の生産設備を入れても、使いこなせないのと同じ、という説明には納得します。IT投資をすれば組織能力が上がるという考えも、間違いだそうです。素人がスーパーカーを運転すると事故を起こすのと同じです。
「手続きを変えることなくIT化してもダメ」と、はっきり書いてあります。行政機構でのIT化の失敗を観た私としては、もう少し早くこの本を読んでおればと、思いました。もっとも、失敗しているから、この本を読んで納得したのですが。
もう一つは、職員の能力と組織の能力は別であり、いくら職員研修をしても組織の能力は上がらないという指摘です。相撲の団体戦は各選手の力を強化すれば勝てますが、サッカーは各選手の連携を強化しないと強くなれないのです。私は、組織能力は、漠然と組織の伝統だと思っていました。でも、この本に指摘してあるように、まだできて新しい会社でも組織の能力が高いか低いかがあるのですから、「伝統」と片付けるのは間違いですね。
その他、組織の管理者として、納得することが多かったです。すごく、触発されました。
地域の経営
22日の朝日新聞「列島発」は、島根県隠岐諸島の海士町を取り上げていました。町長が率先し、若手職員や職員組合も同調し、大幅な給料カットをしました。町長は50%、職員は最大30%、議員は40%削減です。給与水準は国家公務員を100として、72まで下がりました。ここまでは行革です。海士町はその財源を、産業振興や移住者受け入れに使い、2,400人の町に4年間で130人の移住者を呼び込みました。
金融庁の10年・行政のあり方の変化
金融庁の前身である金融監督庁が発足してから10年になるので、各紙が金融庁の業績を取り上げています。20日の朝日新聞は、「こわもて金融庁、転機」で大きく取り扱っています。
当初は不良債権処理に腕をふるい、20以上あった大手銀行は6グループに集約されました。日本の行政のあり方としても、それ以前の護送船団行政からの大転換の代表例でした。もちろん、日本経済と国際金融市場の大変化が、その背景にあります。
次にその延長として、銀行保護から預金者・投資家保護に重点を移しました。これもまた、日本の行政のあり方の大転換の現れです。この流れは、現在進められている消費者庁構想に続きます。この観点からは、今の金融庁は、金融機関(業界)育成と消費者保護という、相反する行政を行っています。
この間、国家公務員総定数は削減されていますが、金融庁の定数は400人から1,200人へと3倍になっています。極めて珍しい例です。機動的に定員を配置したのです。また、事前調整型行政では公務員は少なくてすみますが、事後チェック型になると検査員が大幅に必要になることがあるのです。