今日は、東北大学公共政策大学院で残りの2コマを講義。先週出した「宿題」を、院生たちはよく考えてきていました。資料を作って、発表する院生もいました。私が悩んだ事例や、被災現場での具体事例を取り上げたので、院生たちも考えやすかったと思います。テーマの中には、結論が出ていないものもあります。講義が、理論や抽象論だけでは、おもしろくありません。実績を述べるだけでは、学生は頭を使いません。ということで、少し工夫しました。
まだまだお話しすることは、たくさんあります。次の機会に、お話ししましょう。
(補足)
今日の授業で紹介した資料は、次のページに載っています。
政府が取った新しい取り組み=復興庁HP「復旧・復興の政府の新たな取組について 」
復興庁での企業連携=企業連携のページ
復興庁でのNPO連携=ボランティア・NPO・公益法人等との連携のページ
内閣官房にある組織=組織図(知らない組織がたくさんあるでしょ)
私の官僚制論=「行政構造改革」(少し古いです)
新しい社会のリスク=「社会のリスクの変化と行政の役割」
田舎での暮らし(笑い)=『新地方自治入門-行政の現在と未来』のp18
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講演
講演の掛け持ち
今日は、東洋大学・国際共生社会研究センターでの国際シンポジウムに出席してきました。
インドネシア復興庁のプルワント元次官の講演が興味深かったです。スマトラ沖地震の被害からアチェ地域が立派に復旧している写真も感動を受けましたが、責任者として何に気をつけたか、何に苦労したかが、私と共通する点が多かったのです。「これまでにないことをする」「数か月で状況が変わり、仕事が変わる」といった点でした。「職員に対し、問題を持ち込まず、解決策を持ち込めと指示をした」という点も、共感しました。
日本側からは、私の他に、東松島市の阿部市長も発表をされました。阿部市長は、発災直後のがれき片付けの時点で、金属類、木くず、コンクリートなど、資源として活用できるかや最終処理を考えて10数種類に分別しておられました。当時現地でそのお話を聞いて、なるほどと感銘を受けました。金属類は売れるのです。分別は、がれきを持ち込む市民が、置き場に誘導されることで、自動的に分別されます。頭は使いようですね。
夕方からは、経済同友会にお招きをいただき、経営者の方に、復興の現状と課題をお話ししてきました。企業には、これまでの被災者支援、産業とサービスの復旧に、大変な協力をいただきました。これからも、社会的責任(CSR)とともに、事業を再開することで雇用を増やしていただき、町の復興につなげることをお願いしてきました。
講演は、復興の状況や課題を知っていただく、よい機会です。ありがとうございます。そして、私にとっては、これまでの仕事を振り返り、これからの課題を考えるよい機会です。お話しする時間が限られているほど、何をお話しするかを選ばなければならず、勉強になります。また、厳しい質問は、皆さんがどのように私たちの仕事を見ておられるかを知る、貴重な機会です。
政策研究大学院での講義
今日は、政策研究大学院大学の「防災・復興・危機管理プログラム」で、大震災対策について講義をしてきました。被災者生活支援本部から始まり、復興本部、復興庁での経験を踏まえた話です。
自治体の防災の専門家を育成するプログラムなので、話しやすかったです。1年間の経験を振り返って、いろいろと考えることがあります。よかった点、反省すべき点。
あれもこれも伝えたいと欲張ったので、時間が足りなくなりました。いつものことです。反省。
講義の補足です。
授業中に言及した、今回新しく行った制度改正などは「復旧・復興の政府の新たな取組について」を、被災者生活支援本部の最初の頃の「日記」は「消防・防災7」をご覧ください。
霞ヶ関ナレッジスクエア・シンポジウム
(霞ヶ関ナレッジスクエア・シンポジウム)
7月3日には、霞ヶ関ナレッジスクエアの「復興まちづくりシンポジウム」に出演してきました。インターネットでの配信があるので、少し気をつけてしゃべりました。
陸前高田市長洞元気村の村上村長、大船渡市末崎公民館の近藤館長さんは、現地からの報告で、説得力がありますね。私の話は、どうしても全体像であり、一般論しかしゃべることができません。
海外の人に経験を話す
今日は、東京財団の招きで、「日米韓政軍イニシアチブ」で、東日本大震災の救助と復旧について、その経験と実績をお話ししてきました。これは、国際交流基金日米センターとPeace Winds Americaの主催で、大災害に際しての軍・政府・民間の協力を考えるプログラムです。
アメリカや韓国、そしてNPOや軍隊・自衛隊の方々に、どのような点をお話ししたらよいか、またどのようにお話ししたら伝わるかを考えて、レジュメを作り話しました。 今回も、職員の助けを借りて、日本語の資料を英語にしてもらいました。報告は日本語で行いました。
私は、今回の地震津波被災者への対応は、阪神淡路大震災の教訓を踏まえ、かなりうまく行ったと考えています。もちろん反省すべき点もあります。そして、今回の経験を基に、次回はさらにうまく対応すべきです。そんな機会はない方がよいのですが、地震国ニッポンではそうはいきません。
そろそろ、この1年間の経験を、文章にまとめなければなりませんね。また、英文でも(決意表明。でも毎日の仕事が、忙しいのですよね)。