カテゴリーアーカイブ:社会の見方

今年の10大ニュース

2024年12月14日   岡本全勝

先日、ある報道機関に呼ばれて、今年の10大ニュースについて意見を求められました。12月になると、各紙であるいは各分野で、今年の10大ニュースが選ばれます。
記者が用意した候補には、1月1日の能登半島地震、2日の羽田空港での飛行機衝突炎上事故から始まり、パリ・オリンピック、大谷選手の活躍(50・50)、衆議院選挙結果などが並んでいます。

そこで「何を基準に、点をつけようか」と悩み、考えました。
一つは、異なる分野で序列をつけるのは難しいということです。災害とスポーツと政治での出来事を比較するのは不可能です。また、特定分野にばかり偏ることもよくないですよね。経済、文化芸術、科学技術、国民の暮らしなども選びたいです。

もう一つは、何をもって大きな出来事と考えるかです。次の3つに分けることができるでしょう。
・印象に残る出来事(紙面に大きく載るニュース)
・それぞれは載らないけどいくつかの出来事を集めると大きな変化であること(各地の豪雨災害、地球温暖化など)
・出来事ではわからない、社会の変化
これは、ブローデルの唱えた「歴史の3つの時間」にも通じます。その時々では耳目を驚かせる出来事と、それが持つ後世への影響です。1年後や10年後に振り返ってみて、「あれは大きな出来事だったなあ」と思うかどうかです。
それで、記者と「去年の10大ニュースと比べて見よう」「10年前の10大ニュースと並べてみよう」と議論しました。

さて、各紙はどのような10大ニュースを並べるでしょうか。ところで、去年の10大ニュースのいくつかを覚えていますか。

胃がんは臓器別で第4位に

2024年12月14日   岡本全勝

12月11日の日経新聞夕刊連載、中川恵一・東京大学特任教授の「がん社会を診る」は「膵臓がん死亡、胃がん抜く」でした。
体の病気は、社会の変化によって変化するのですね。

・・・これまで日本のがんの代表は胃がんでした。私が生まれた1960年当時、男性のがん死亡の実に6割以上が胃がんによるものでした。しかし今、胃がんは減少の一途をたどっています。
胃がんの原因のほとんどがヘリコバクター・ピロリ菌(以下、ピロリ菌)の感染です。ピロリ菌は免疫力が完成する前の5歳くらいまでに感染し、その後生涯にわたり胃のなかに住み続けます・・・

・・・欧米では日本に先立ち冷蔵庫や上水道が普及したことで、ピロリ菌の感染率が低下、胃がんは「希少がん」になっています。かつて日本人のピロリ菌感染率は8割以上でしたが、20〜30代で1割、10代では5%程度まで下がっています。欧米には遅れましたが、わが国でも胃がんは「絶滅危惧種」になっています。
臓器別の死亡数でも、かつて首位だった胃がんは第4位にまで順位を下げています。最新の「人口動態統計」によると、2023年のがん死亡のトップは肺がん(約7万6千人)、2位は大腸がん(約5万3千人、罹患数は約14万8千人で最多)、第3位が膵臓がん(4万人強)です。
膵臓がんと胃がんの順位が入れ替わったのは印象的です。がんは時代や社会とともに姿を変える病気です・・・

パスポート所持率の低下

2024年12月12日   岡本全勝

11月29日の日経新聞「私見卓見」は 鈴木克洋・全日本空輸ウィーン支店長の「パスポートから始まる国際化」でした。

・・・外務省の旅券統計によると、日本人のパスポート所持率は17%で、この5年間で8%減少した。他国と比較してみると、英国は86%、米国は50%、韓国は42%となっており、日本はかなり低位であることがわかる。

パスポート所持率が低い理由はまず円安による影響だ。円の価値の下落により、海外での費用増が挙げられる。また、新型コロナウイルスの影響も依然としてあり、海外での感染を恐れるあまり、渡航をためらうという心理状態から抜け出せていない。
さらに今後の日本にとって大きなリスクになると思われる理由は、「日本から出たくない」という内向き思考である。「日本は最良・最高であり、海外へ行く必要がない」という考えが根本にあると、日本全体が進化の止まる「ガラパゴス化」することにもなりかねない・・・

・・・日本が世界でどのように見られているのか。これまで戦後の日本が培ってきた世界での立ち位置はどこか。そして今後日本が果たすべき役割は何か。特にこれからの日本を背負っていく10代から20代の若者たちにぜひ海外を経験し、国際感覚を身に付けてほしい・・・

車椅子の知人のドイツ旅行記

2024年12月11日   岡本全勝

知人の、元公務員が10月下旬にドイツに行ってきました。彼は車椅子なのです。その旅行記を、インターネットに載せています。

私の海外旅行は旅行会社のパック旅行ですが、彼は自分で計画を立てて、さまざまなところを見ています。美術、音楽、サッカー、建築物、鉄道・・・盛りだくさんです。事前準備が大変だったと想像できます。それも楽しいのでしょうね。
旅行記は、きれいな写真と一緒に記録しています。車椅子での苦労も、書かれています。

本人の了解を得て、紹介します。
38回にもわたるので、お暇なときに少しずつご覧ください。

中学教員、部活指導やりがい1割

2024年12月11日   岡本全勝

11月28日の日経新聞夕刊に「部活指導「やりがい」1割 中学教員、負担が要因か」が載っていました。

・・・部活動業務にやりがいを感じている中学教員は1割にとどまることが27日、全日本教職員連盟の勤務環境調査で明らかになった。部活指導が教員の負担になっていることなどが要因とみられる・・・

このうち中学教員約1800人に、部活動業務全般への意欲を複数回答で尋ねたところ、「大いにやりがいを持っている」は12.0%で、「子どもの成長のために取り組んでいる」が30.7%だった。家庭の事情などにより「意欲が低い」とした人は計42.2%・・・