カテゴリーアーカイブ:社会の見方

伊藤俊一著「荘園」

2022年4月27日   岡本全勝

伊藤俊一著『荘園 墾田永年私財法から応仁の乱まで』(2021年、中公新書)が、勉強になりました。

荘園は、学校で習いました。律令制の公地公民が、荘園によって浸食され、公家や寺社の経済・権力基盤になったこと。武士がそれを奪ったことなど。
本書では、そのような歴史的変化とともに、なぜ支配者が変わったか、現場ではどのような実態になっていたかを説明します。
京都や地方での権力争いだけを見ていては分からないこと、中央政界と地方の経済とが連動していることが分かります。面白いです。
これまで主流だった(中央)政治史は、つまらないです。この本は、中央政治との関係も抑えつつ、地域経済、暮らしなどの歴史と変化を説明してくれます。お勧めです。

公営の小中学生向け学習塾

2022年4月27日   岡本全勝

読売新聞教育面で「公営塾」の連載が続いています。4月13日は「都市部との格差埋める」でした。

・・・塾が身近にない、経済的な理由で通塾できないといった、都会との教育環境の「差」を埋めようと、小中学生を対象にした各公営塾は運営に工夫をこらしている。
4月7日午後4時、岩手県一戸町のコミュニティセンターの会議室では、今年度最初の公営塾が開かれた。町立一戸小学校の児童8人が出席。チャイムが鳴ると、長尾脩平さん(25)ら講師とあいさつを交わし、学習端末を使って英語のリスニング問題などに取り組み始めた。
費用はテキスト代のみで、年間約3000円。昨年度は、対象となる小3〜6年生の2割近い51人が公営塾に通った・・・

経営が成り立たないから、民間の塾がないのですね。大震災の被災地では、学ぶ場所がない、子どもたちが集まる場所がないので、非営利団体が学習支援をしてくれました。私たちが気がつかないことで、ありがたかったです。

ところで、この話とは別ですが。日本の各地で、補習のための塾があり、一大産業になっています。たくさんの子どもが通っているようで、行くことが当然のようになっています。それは、学校だけでは十分な教育ができていないということでしょうか。先生たちは、小中学校生が塾に行くことについてどのように考えているのでしょうか。無償で平等の義務教育制度は、どのように考えたらよいのでしょうか。

子どもの数より多いペットの犬と猫

2022年4月25日   岡本全勝

ペットの犬や猫、どのくらいいるか知っていますか。4月12日の日経新聞夕刊「ペット費用は右肩上がり 「環境改善」価格に上乗せ」に、次のように書かれていました。

・・・20年近く、ペットの犬と猫の数は子どもより多い状態が続いている。2021年の15歳未満の子どもは40年連続で減り1493万人に対して、犬・猫は計1605万匹。ペットブームで2003年に逆転した・・・

へえ。コロナ禍で、ペットはさらに増えているそうです。

お金がかかる小中学校

2022年4月24日   岡本全勝

4月12日の読売新聞くらし面が「公立 学用品など年10万円超」を伝えていました。

・・・「義務教育は、これを無償とする」。憲法26条に明記されているように、公立の小中学校は無償のイメージが強いが、ドリルや資料集、算数セットや書道セットなどを買いそろえる必要があり、保護者の出費が結構かさむ。その実態を探ってみた・・・
・・・今春、長女が宮崎県内の公立小学校に入学する会社員女性(31)は入学前にそろえた学校指定の学用品を前につぶやいた。指定された体操服や算数セット、粘土などは結構高く、総額2万円超。入学後も 鍵盤けんばん ハーモニカや絵の具セットが必要で、「子どもが使うので費用負担は仕方ないけれど……」と声を落とした・・・
・・・文部科学省の2018年度の調査によると、学校教育費として、公立小に通う子どもを持つ保護者が1年間で負担したのは6万3102円だった。内訳は、図書や文房具など学習に使うものへの支出が1万9673円と3割超を占め、ランドセルなどの通学関係費が1万8032円、学級費などの学校納付金が1万2235円。修学旅行や遠足などは6951円だった。給食も年間4万3728円かかり、学校教育費とあわせて年間10万円強の負担だ。公立中の学校教育費は制服がある学校が多く、年間13万8961円と倍増する。給食費とあわせて年間18万円強だ・・・

企業が進めるデジタル化

2022年4月23日   岡本全勝

世の中、デジタル化の話が大流行です。デジタル庁もできました。やや言葉が先に走り、具体的にどうなるかはよく見えないようです。この手の話には、良くあることですが。
三井住友海上が取り組んでいるデジタル化について、担当幹部が解説しています。「三井住友海上が本気で挑むDX戦略の未来図」『日経BP』4月20日

・・・MS&ADインシュアランスグループホールディングスの傘下で損害保険事業を営む三井住友海上火災保険。
同社でDXを推進してきた執行役員ビジネスデザイン部長の本山智之氏と、コンサル会社A.T. カーニーの日本法人会長であり、イノベーション創出の拠点・CIC Japan会長の梅澤高明氏が語り合う。三井住友海上が2022年3月までの4カ年の中期経営計画で取り組んだDXの成果を踏まえ、保険業界の未来図を展望する・・・
▼業務効率化と顧客体験価値の向上を同時に進めるDX
▼KPIを追うのをやめ、DX、DI、DGという3つの領域に分類
それぞれの領域で、途中で一喜一憂しない仕組みを作る
▼自社の持つ情報と技術を活用し、社会貢献につなげていく
▼保険会社が持つ情報を事故防止に役立てる「RisTech」

業務の効率化だけでなく、顧客にとって便利になること、さらには社会貢献につなげています。これなら、分かります。