カテゴリーアーカイブ:生き様

しんにょう

2020年12月25日   岡本全勝

今年も、年賀状書きにあえいでいます。皆さんは、もうお済みですか。
1枚1枚は大した作業ではないのですが、枚数が多くなると、根性が続きません。

また、子どもの時に習字を習わなかったので、きれいな字が書けません。これではいけないと、就職してから少しペン習字をやりました。教えてもらうと、きれいに書くコツがわかります。とはいえ、まっすぐな線がまっすぐに書けず、字はバランスよく書けません。画数の少ない文字が、難しいですね。

特にうまく書けないのが、しんにょうです。「進」などの、左側から下にかけてです。
インターネットで「ペン習字 しんにょう」と調べたら、上手な書き方が出ていました。多くの初心者にとって、難しいのだそうです。なるほど、こう書くのか。

本を読む人と読まない人の分化

2020年12月23日   岡本全勝

12月12日の朝日新聞オピニオン欄「読書離れと言うけれど」、井上慎平さん(NewsPicksパブリッシング編集長)の発言から。

・・・いま30~40代のビジネスパーソンでは、「本を読む人」と「読まない人」との分化が進んでいます。ビジネス競争の激しさのなかで、「論理的思考」を少し学んだところで出世なんてできないし、そもそも変化が早すぎて何が正解か分からない。シンプルなスキルを扱ったビジネス本は売れづらくなったと感じます。
象徴的なのは、外資系金融のトレーダー。国際政治に精通している方も多かったのですが、コンピューターによる自動的な取引が主流になると実務の上で教養の重要性が下がった。経済的なステータスと教養的なステータスが乖離してしまったと感じます。

かつては、無条件に「教養はいいものだ」という思想がありました。立派なビジネスパーソンなら古代中国の歴史ぐらい知っていないと恥ずかしい、という空気感です。それが「何の役にも立たないものを読むのは、むしろ頭が悪い」というような、実用主義ともいえる風潮に変わった。
勝間和代さんの「年収10倍アップ勉強法」がヒットした十数年前が実用主義ブームのピークだったでしょうか。ただ、スキルを磨く努力をすればキャリアアップできる「希望ある時代」の終焉と共に、ブームも落ち着きました。

そして、いま。読む人と読まない人の分化が進む中、例えばユヴァル・ノア・ハラリ氏の「サピエンス全史」といった骨太な書籍は好調です。未来が見えなくなるほど大局観を求め、歴史や人文知へのニーズが高まる。読者は断定的な正解を求めるより「どんな経済や社会が良いのか」という価値観のレベルまで踏み込んで考え始めています・・・

内海健くん、大佛次郎賞受賞

2020年12月15日   岡本全勝

12月15日の朝日新聞が、内海健著『金閣を焼かなければならぬ 林養賢と三島由紀夫』(河出書房新社)が第47回大佛次郎賞に決まったことを、大きく伝えていました。この本は、このホームページでも紹介しました。うれしいですね、友人が大きな賞をもらうのは。

・・・数学の得意な理系少年だった。高校時代は奈良市に暮らしたが、入学してほどなく生徒会が職員室を占拠、ストに入ったという。まだ政治の季節だった。三島が楯(たて)の会を率いて陸上自衛隊の市ケ谷駐屯地に立てこもったのは、その年の11月である。「時代錯誤的だという感覚は持ったと思いますが、馬鹿げたことだという風に受け取ることはできませんでした」・・・

そうなんです。奈良女子大学附属高校は、そんなところでした。内海くんはバレーボール部、私はサッカー部と生徒会活動でした。彼は医者なので、時々わからないことがあると聞きますが、まだ彼の患者にはなったことがありません。

朝日新聞インタビュー「ミスター復興が語った後悔と成果」

2020年12月10日   岡本全勝

12月10日の朝日新聞宮城県版に、私のインタビュー「ミスター復興が語った後悔と成果」が載りました。

・・・総務省の官僚だった岡本全勝さん(65)は、東日本大震災直後から政府の被災者支援策をとりまとめ、復興庁で事務次官を務めるなど、この10年近くずっと被災地にかかわってきた。9月に退任した霞が関の「ミスター復興」に聞いた。

――今回の復興政策の特徴はなんでしょう。
「国土の復旧」から「暮らしの再建」へと、政府の災害対応の守備範囲を大きく広げたこと。行政哲学の大転換だった(図参照)・・・

――異例の措置の一つが復旧・復興事業で被災自治体の財政負担をなくしたこと。その結果、過大なまちづくりや施設整備になったと指摘されています。
地方負担ゼロも、それが当たり前という空気の中で(11年秋に)決まった。私も最初そう思ったが、しばらくしてよくなかったかなと。住民が減り、かさ上げや高台移転計画が過大になっても、市町村は自己負担がないため、縮小するインセンティブがない。ある首長は「人口が減る前提では議会に話はできない」と言った。住民意向調査を繰り返すことで、計画を縮小させていった。
身の丈に合った計画にするため、5%でも負担してもらうべきだった。財政力のない市町村は率を下げ、それでももたない所は特別交付税で救済すればいい・・・

後悔というより、次に向けての教訓なのですが。
図の他に、私の「表情豊かな?」写真も数枚付いています。場所は復興庁、窓の外の背景は国会議員会館などです。

卒業記念の寄せ書き

2020年12月5日   岡本全勝

11月30日の退任の際、職員たちが見送ってくれたのですが、記念にと、手提げ袋も一つもらいました。家に帰って、開けてびっくり玉手箱です。30センチ四方ほどの色紙が、たくさん入っていました。それぞれの色紙に、5センチほどの卵形の紙がたくさん並んでいて、その卵形の一つひとつが、各人の寄せ書きなのです。

1 その数305名です。よくまあ、これだけ多くの人から集めてくれましたね。
2 現在復興庁に勤めている職員もいますが、ほとんどが、かつて一緒に働いた人たちです。各省から来ていた職員、民間から来てくれていた職員、自治体職員のほか、国会議員、知事、市町村長もおられます。地方や海外からも。失礼ながら忘れていて「そういえば、この人もいたなあ」と思い出す人も、たくさんおられます。9年間の仕事でしたから。
3 作成してくれた職員に聞くと、インターネット上に「ヨセッティ」なる寄せ書きサービスがあり、それを使ったとのことです。これをメールで関係者に送りました。あわせて、「前任者などにも転送をお願いします」として「拡散」したのだそうです。
なるほど、それで遠く地方や海外の人まで参加できたのですね。寄せ書きが自筆だけでなく、活字のものが多かったのは、スマートフォンなどから返信してくださったからでしょう。
4 その後、初期の頃に復興庁に在席し、今は霞が関を離れている人に会ったので、「あんたも書いてくれたんだね」と話しました。「いや~、霞が関界隈では、この連絡メールが飛び交っていたのではありませんか」と笑っていました。

これだけの数になると、読むだけでも大変です。そして、書かれた言葉とその方と一緒に働いた頃を思い出して、なかなか読み終わりません。
ありがとうございます。