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再開のご挨拶

2004年8月24日   岡本全勝

ご無沙汰しておりました。17日から24日まで、衆議院総務委員会海外視察に随行してきました。訪問先はドイツとフランス。郵便事業の民営化や地方行政を勉強してきました。20日(金曜日)の朝のNHKニュースで、ドイツでの調査の状況が取り上げられた(小生もちらっと映った)ので、ご覧になった方もおられると思います。記録は2004年欧州視察随行記のページをご覧ください。
向こうでも、日本語衛星TV放送と日本の新聞があり、ニュースは数時間遅れで知ることができます。また、いつものように携帯パソコンを持っていったので、ホテルでNHKや新聞社のHPを見ることができました。三位一体改革の進行状況(知事会が3兆円削減案をまとめる過程)も、同時に知ることができました。

2004年欧州視察随行記2

2004年8月20日   岡本全勝
8月20日(金曜日)
ホテルでは毎朝、日本語新聞を差し入れてくれる。朝日、読売、日経のいずれか。「ロンドンで印刷している」と書いてある。日本語放送TVもあり、日本の情報はそのまま入ってくる。新聞もTVニュースも日本より遅れるが、時差があるので、こちらの生活にはちょうどの時間になる。すなわち、当地の朝6時に起きてテレビをつけると、日本の朝のニュースや昼のニュースをやっている。
郵政民営化関係や三位一体改革のニュースが多い。議員さんたちの発言、「新聞は、アテネ・オリンピックのほかは、総務省の記事ばかりだ」
小生の答、「はい、それだけ総務省は重要な仕事、改革をやっているんです」
小生はパソコンを持ってきているので、インターネットでNHKや新聞社のホームページを見ることができる。今やホテルの部屋には、インターネットの端末が必ずある。市内や国内のアクセスポイントへつなげば、1分10円ほどでつながる(もっとも、ホテルによっては市内通話がえらく高い。これは日本でも同じだが)。
職場とのメールのやりとりも簡単。いくつか仕事も処理した。知事会が3兆円の補助金廃止を決定する過程も、ヨーロッパで同時に知ることができた。
今朝は、デュッセルドルフから飛行機でパリへ。飛行機はエール・フランス。免税品の販売がない。カタログがない。そうだ、ドイツからフランスへは、国境を越えるが税関は越えない。関税や通貨の点からは、この飛行機は「国内線」なのだ。デュッセルドルフ空港でも、パリのシャルル・ドゴール空港でも、パスポート・コントロールはない。2年前も経験しているはずだが、改めてEU統合の効果を知る。
午後は、パリの隣にあるイッシー・レ・ムリノー市役所を訪問。IT先進市として有名。
夜は大使公邸で、フランスの政治情勢や日仏関係について説明を受ける。新聞だけではわからないことを、教えてもらう。ちなみに公邸は、高級ブランド店が並んでいるサントノレ通りにある。エリゼ宮(大統領府)の並び。正面はパリによくある風格ある建物で、間口は狭い。が、中には奥行きのある庭が広がっている。
フランス大使館にも、総務省から、犬童君と植村君が出向してきている。日本の専門分野に詳しいので、相手とのやりとりの際も非常に円滑に行く。ありがたい。
8月21日(土曜日)
パリで教えてもらった小話を一つ。
フランス人に「日本のイメージは何ですか?」と聞いたら、答えは「1にソニー、2にホンダ」。
「それで、3は?」と聞くと、「3にルイ・ヴィトン」とのこと。
凱旋門近くのルイ・ヴィトンの店舗は、今、工事中。その工事用覆いが、あの鞄のデザインになっている。やたらと目立つ。
「会社の売り上げは、3割が日本でしたっけ」と聞くと、「いいえ、『あの工事費の8割は円でまかなわれている』と言われています」とのこと。「フランス人は、ルイ・ヴィトンを持ちませんから」。
今日は土曜日。市内見学。
もっともバスの中でも、議員の先生方の議論が続く。昼食や夕食も、毎回じっくりと飲みかつ食べながら、話が弾む。今回の視察団は、自民党・民主党・共産党・社民党の先生方がそろっておられるので、議論の弾むこと。なるほど、これが議員視察のもう一つの重要な効用か。議論に参加しながら、納得する。
8月22日(日曜日)
今日も休日で、市内見学。でもまずは、中央郵便局を視察に行く。
こちらでは、日曜日はデパートを始め、ほとんどの商店が閉まっている。その中で、中央郵便局では、「休日窓口」が開いている。早朝のしばらくの時間を除き、開いているとのこと。もちろん、町の中の郵便局は、今日は閉まっている。中央郵便局では、日本の若い女性が3人、小包を送る手続きをしていた。
8月23日(月曜日)
フランスの経済産業省に行く。ここで、財政・経済・産業の他に、郵政事業も管轄している。
フランスの郵便は、ラ・ポストといって、日本とほぼ同じ公社形態。過疎地でのサービス維持について質問がでる。
この国では、子会社をたくさん作って、国外進出をしているようだ。国内での民営化は国外からの参入につながり、それは国外での競争になる。
ドイツやフランスでは、外国と陸続きであること、EU統合で西の先進諸国間での競争と東の後進国への展開があること、かつての植民地諸国での事業展開、という要素がある。もちろんアメリカ資本との戦いも。
島国日本は、その点遅れがちか。ヨーロッパ市場は置くとして、中国と東南アジア市場を考えざるを得ない。そうすると、国営事業より、やはり一定の民営化をする方が、「動きやすい」のだろう。もっとも、私はその面での専門家ではないので、・・。
夜、シャルル・ドゴール発の飛行機で成田に向けて出発。
お疲れさまでした。
8日の期間中、一度も現地通貨のユーロを使わなかった。ホテル代は、カードで支払った。その他は、朝から寝るまで、議員さんと集団行動。食事代は一括して支払ってもらって、帰国後精算とのこと。自由時間がないので、お金を使うことがない。ティップを使うこともない。正確には、公衆トイレに入るときに50セントと、枕元にティップを置くために数ユーロを、補佐から貸してもらった。随行とはこういうことなんだと、改めて納得。

2004年欧州視察随行記

2004年8月17日   岡本全勝
2004年8月に、衆議院総務委員会理事たちの海外視察に随行して、ヨーロッパに行って来ました。その記録です。2006年7月の随行記は、2006年欧州視察随行記へ。
8月17日(火曜日)
成田空港を、昼の12時に離陸。11時間30分の飛行で、ドイツ西部のフランクフルト空港に到着。日本時間では23時半、でも現地時間では16時半。
かつてに比べ、搭乗時間は短くなり、また機内も快適になった。とはいえ、12時間座りっぱなしは疲れる。若いときは、機内食とワインが楽しみだったけど、この年になるとね・・。
ホテルに到着後、軽く夕食を取る。本日4度目の食事。まだ明るいので、市内を散策する。こちらは緯度が高いので、この時期は夜の9時頃まで明るい。
これがくせ者。旅行期間中、ついつい遅くまで「がんばって」しまうことになる。身体は正直で、体内時計は「朝の4時頃」。徹夜のようなものなので、だるい。気温は20度前後。
今回の旅行は、衆議院総務委員会の海外視察の随行。国会には、国内視察のほか海外視察という制度があるとのこと。今回は、郵政事情と地方自治を調査するため、ドイツとフランスが選ばれた。委員長ほか理事らで、合計7人の議員。党派は、自民党、民主党、共産党、社民党。期間は8日間。
その視察団に、衆議院事務局職員1名が随行するが、政府側からも総務課長と補佐の2名が随行することになった。自分が団長で行くのと異なり、えらく勝手が違う。とはいえ、職務ですから。ハイ。
8月18日(水曜日)
ホテルから出発しようとしたら、バスが故障。修理のめどが立たず、領事館が別の会社に交渉し、代車を仕立ててくれる。
議員「岡本さん、このバスはどこのだ?」
全「はい、ベンツと書いてありますが」
議員「ドイツ、ベンツと言えば、頑丈で壊れないというイメージだったけどなあ。ドイツのモノ作りも、だめになったねえ」
全「いやあ、先生。日本にも(欠陥を隠していた)三菱の車もありますから、あんまり他人のことを批判できないですよ」
議員「それもそうだ」
昼食は予定を変更し、高速道路のサービスエリアですます。先生方にも、「いろんな経験ができて、この方がおもしろい」と納得していただく。この理由にはやや無理があるが、仕方ない。理解ある先生方なのでありがたい。でも、出だしからこれだと・・。
ボンやケルン、デュッセルドルフも通過し、第1の訪問先であるエッセン市役所に行く。
副市長と会談。かつてルール工業地帯の中心として繁栄したエッセンも、エネルギー革命による石炭衰退でさびれた。それを復活させた。そのこつを聞こうというのが、今回の目的。
ポイントは、石炭で汚れた空気と街をきれいにすることで、「健康」をキーワードに持ってきたこと。そして大学病院や研究機関を誘致したこと、と見た。民間企業の協力も、大きいようだ。
その後、かつての炭坑を見に行く。施設(建物)は、1930年代に造られ1980年頃まで使われていた。その後廃墟となっていたが、世界文化遺産に指定され、現在はデザインセンターに転用されている。ナチスの威信をかけたのか、確かにモダンなデザイン。
日本の炭住とは、えらい違うイメージ。ただし、この施設は工場部門であって、住宅部門ではない。そこは、どうなったんだろう。
泊まりは、デュッセルドルフ。
在ベルリンのドイツ大使館から、稲原君(総務省の後輩)が、案内のために来てくれている。デュッセルドルフ総領事館には、総務省から水間君が出向している。稲原君(地方行政専攻)と水間君(郵政・情報専攻)と、2人がサポートしてくれるのでありがたい。夜は総領事から、現地の事情を教えてもらう。
8月19日(木曜日)
今日は、視察がびっしり。まず、ボンのドイツ・ポスト本社を訪問。戦略担当課長の説明の後、役員との質疑の時間をとってもらう。
NHKベルリン支局長が、カメラマンを連れて取材に来ている。それだけ注目されているということ。この模様は、日本時間20日朝のNHKニュースで放映された。本社での質疑の模様と、中央郵便局での視察の模様が映っていた。翌日ホテルで、日本語TV放送で見ることができた。
カメラ取材の際には、小生は映らないように席を外した。にもかかわらず、ニュースでは、中央郵便局の入り口で先頭を歩いているところが「でかく」映ってしまった。早速、メールで「見たよ」と教えてくれる知人がいた。
視察団の質問は限りなく、あっという間に1時間半が経ってしまう。昼食時間に食い込んで質問を続けようとしたら、「重要な人が昼食会場で待っているので、急いでくれ」とのこと。近くのレストランにいくと、会社の政治顧問ともいうべき女性が待っていてくれた。ここでも、昼食を取りながら、質問攻めにする。
ドイツ・ポスト(日本の郵政省に当たる)は、1990年代に国営から民営化された。銀行部門(日本でいう郵貯)を分離したが、後に吸収するなど、紆余曲折を経ている。小包部門では、アメリカのDHLを買収して、国際市場で攻勢にでている。DHLって、荷物車が日本でも走っているじゃないか。
逆質問もあった。「日本は、海外戦略をどう考えているのか?」この質問は、中国市場を念頭に置いたものだろう。この質問には、考えさせられた。
議員の先生の何人かは、携帯電話を持ってきておられる。国際電話もかけられる。と言うより、日本との連絡のために持ってきておられる。ところがその機種は、ドコモではない。ドコモはヨーロッパでは使えないとのこと。
「電電公社民営化の時、分割したことで国際競争力が落ちたのではないか」などなど。この話と合わせ、ひとしきり「日本での民営化と海外戦略」について議論が盛り上がった。
国際関係担当課長の話だと、既に20チームほど、日本からの訪問団を受け入れているとのこと。ある役員の名刺は、名前をカタカナで書いてある。課長からは、「竹中大臣、あぞう大臣(麻生asoをドイツ語読みするとアゾウになる)・・・」と、次々日本人の名前が出てくる。
規制庁から中央郵便局に移動する際、彼が「自分の車に、誰か乗らないか?」と言うので、私が小型のベンツに同乗した。彼は「小泉の改革はどうなるのか」と質問するが、既に経済財政諮問会議の中間取りまとめも知っているし、国会の状況もよく知っている。私のさび付いた英語でやりとりするので、もどかしい。
午後は、政府側の規制庁(ドイツ・ポストを監督する側)に行く。ここでは、民営化前後でのサービスの変化や今後の方針を聞く。ドイツはご存じの通り、EU(ヨーロッパ連合)に属している。ドイツ政府の規制だけでなく、その上位にEUの規制がある。そしてEU内には、東欧の「後発国」があり、その調整が難しい。もっとも、それらはドイツ・ポストにとって「市場」でもある。
その後、ボン市の中央郵便局を視察に行く。えらいハードなスケジュール。
ボンは、かつての西ドイツの首都(暫定首都)であった。今も、連邦政府のいくつかの役所が置かれている。空いたビルのいくつかは、国連の機関に貸しているとのこと。残念ながら街を見学する時間はない。
ドイツ・ポストは新社屋を建てた。ガラス張りの高層ビル。「何で、こんなに大きいビルを建てたんだ」と聞いた。僕の英語が悪かったのか「ガラス張りにして、ドイツ・ポストの透明性を利用者にアピールしたかった」との答えが返ってきた。

日々の暮らし:夏休みは・・

2004年8月1日   岡本全勝

30日から、臨時国会が始まりました。お引き受けした講演会は、その日程をにらみつつ、資料づくりをしています。「進む三位一体改革-評価と課題」(下)は、書き上げることができました。「骨太の方針2004」を踏まえ、これからの予想や課題などを論じました。40ページを超える「力作」です。乞うご期待。

世間の考え

2004年7月27日   岡本全勝

毎日、新聞記者さんを始め、いろんな人が電話やメールをくださり、訪ねてきてくださいます。「喫茶全勝」と「岡本電話相談室」は、おおはやりです。全てにお相手するのは、結構大変なのですが、すごい「市場調査」になります。岡本の主張に「あれはいい」「わかりやすい」と言ってくださる人、「おまえの意見には賛成だけど、官僚がそこまで言っていいのか」と心配してくださる方、「あの点は反対だ」と異論を述べてくださる方。それぞれ、ありがたいです。
「各省の官僚が『ご進講』と称して(補助金存続の)説明に来るよ」とか、「この間、会った市の職員はぼやいていたよ」「生活保護は・・」「義務教育は・・」なども、とても参考になります。お話を聞くことと、こちらから説明することで、私自身の勉強・頭の整理になります。