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社会

インターネット中毒

6月5日の朝日新聞「暮らしの扉」は「ネット時間減らそう」でした。電車の中でも、テレビゲームとスマートフォンに没頭している人を見かけます。夢中になって、時間が経つのを忘れるのでしょうね。私はゲームやスマホはしませんが、インターネットでニュースなどをサーフィンしているうちに、すぐに時間が経ってしまいます。記事では、一日平均321ページ見ていて、生活に支障が出た人の体験談も載っています。
・・・スマホ利用者の約7割が、依存を自覚している。民間調査会社のMMD研究所が今年5月、15~59歳の利用者553人にネットでアンケートした。スマホを触っている時間は、「2時間未満」が最も多く、20.3%。依存度別に利用時間をみると「かなり依存している」と答えた人は「7時間以上」「5時間未満」が多かった。自宅に忘れて取りに帰ったことがある人は、45.2%だった・・・(MMD研究所調査結果
・・・国立病院機構久里浜医療センター(神奈川県横須賀市)は、2011年にネット依存治療研究部門をつくった。患者の約8割が子どもだが、30~40代を中心に大人も通ってくる。
樋口進院長は「ネットの使いすぎで生活に明らかな支障が出ていれば、治療の対象です」と話す。相談は、オンラインゲームや掲示板への書き込み、SNSがやめられないといった内容が多く、「夫が一日中スマホを触っている。離婚したい」などと訴える女性もいた。
樋口院長は「パソコンに比べスマホは常に携帯している人が多く、治療が非常にやっかいだ」と指摘する・・・

気の利いたお土産

伊勢志摩サミットで、被災地の産品をお土産に出しました。ところで、気の利いた、その地域らしさがでた産品は、これからの観光客に受けると思います。××まんじゅうや○○せんべいも良いのですが。修学旅行生が近所への土産にとか、若い会社員が職場への土産に買うような、安くて数が多い土産では、中高年や海外からの金持ちには買ってもらえません。
少々値が張っても良い品物、職場への土産でなく自分が記念に買いたいものが、必要なのです。あまりかさばるものも、困ります。意外とないのですよね。

コインロッカー

若い人は経験が少ないでしょうが、昭和30年(1955年)生まれの私には、育つ過程で、新しい便利なものがどんどんと身の回りに増えました。家電製品などは、高度成長期の象徴として良く取り上げられます。洗濯機、冷蔵庫、テレビ、カラーテレビ、エアコン・・・と。
5月18日の朝日新聞夕刊に「セルフ式コインロッカー」が取り上げられていました。これを初めて使ったときは、すごい発明だと思いました。観光や仕事で旅行した際に、鞄や最近だとキャリーバッグを預けて、身軽になれるのはありがたいです。伊勢志摩サミット警備のために、主な駅での使用が中止され、不便さがニュースで伝えられています。
この記事では、もう一つ、コインロッカーベビーという、社会問題も取り上げられています。ある目的のために作られたものや仕組みが、別の用途に使われるのです。

NPO法人の第三者評価

非営利組織評価センターという組織があります。公益法人の制度改革が行われ、またNPO法人制度が普及したことで、NPO法人や一般財団法人、一般社団法人の設立が簡単になりました。かつては、役所の許可が必要だったのです。ところが、誰でも簡単に設立できるようになると、玉石混淆になります。しっかりした法人なのか、そうでないのか。外部の人にはわからないのです。それでは信用も築かれず、法人にとっても困ったことになります。株式会社なら、株が市場で評価されます。そこで、NPO法人を評価する仕組みが作られました。「非営利組織評価センター」です。笹川陽平・日本財団会長のブログをお読みください。
国による許可制が自由化されると、このように第三者評価が必要になります。

文化の違いによる経済発展の差

ピーター・バーガー著『退屈させずに世界を説明する方法―バーガー社会学自伝』(邦訳2015年、新曜社)。この本は、山本泰先生の最終講義(3月21日)で、教えてもらいました。p274~
・・・われわれは政治文化という一般的な言葉とのアナロジーを意図して、経済文化という言葉を用いた(というか、たぶん作った)。われわれはめざましい現象になりつつあるものにまず注目することによって、この問題に取り組もうと決めた―東アジアの偉大な経済的サクセスストーリーがそれである。
この研究を始めた1980年代中葉、大陸中国はまだ毛沢東主義の経済的失敗による苦しみの最中にあった。サクセスストーリーはもちろんまず日本に、次いで「四小龍」―韓国、台湾、香港、シンガポール―にやってきたわけだが、おそらくいちばん興味深いのは海外へ渡った中国人たちであって、彼らは間違いなく世界で最も経済的に成功した民族集団である。この成功を説明してくれる文化的要因とはなんであろうか・・・
・・・この最初のプロジェクトに関するレディングの著書『中国資本主義の精神』は1990年に出た・・・彼はまた一つの最優先理由―家族のメンバーだけが信頼できる唯一の人間だという―のために家族を中心にすえざるを得ない価値観を描いた。このため、同族会社が中国の理想的ビジネスだということになる。ほとんど定義上、それは相対的に小規模にならざるを得ない―過度に大規模になれば、それはひとが信頼しうる同族の範囲からはみ出してしまうからだ。大規模な中国企業もあるにはあるが、そうした企業もその中心的オフィスは小さなまま維持される傾向が強い―たとえば海運会社がそうである。
日本の経済文化との対比は衝撃的である。日本人は大規模な組織を構築するのが非常に得意だからだ。これとは対照的に、いちばん成功した中国ビジネスは小規模で、家族を基盤にしており、組織がインフォーマルであり、したがってまた非常に柔軟性に富む・・・