カテゴリーアーカイブ:人生の達人

悪い条件でも立派な演奏をする

2021年2月24日   岡本全勝

2月18日の日経新聞夕刊「こころの玉手箱」指揮者の藤岡幸夫さん「ヘブラーとの共演」でした。
有名なピアニスト、イングリット・へブラーさんとの共演したときのことです。
会場に着くと、ピアノはとても小さく傷だらけ。調律されていますが、同じタッチで弾いても鍵盤によって音量が変わるという代物です。へブラーさんが怒って帰るのではと、みんなが心配しました。
へブラーさんも、「これはピアノじゃないわ」とあきれ顔。開場直前まで、誰も寄せ付けず一人でピアノを弾き続けたそうです。
そして本番。みんなが仰天しました。同じピアノと思えない美しい音色。
藤岡さんが「すごい、奇跡です!」と言うと、笑みをたたえて一言「もちろん、私はプロフェッショナルですから」

藤岡さんは「失敗を他人のモノのせいにするのは、本当のプロではない」と締めくくっておられます。

自衛隊、災害派遣時の心のケア

2021年2月22日   岡本全勝

2月19日の朝日新聞に「災害派遣、ミーティングで心ケア 陸自取り組み、東日本大震災を機に本格化」が載っていました。

・・・災害派遣にあたる自衛隊員のメンタルヘルス対策で、陸上自衛隊が日々の活動後の任務解除ミーティング(解除MT)に取り組んでいる。多くの遺体収容に直面した2011年の東日本大震災を発端に全国の部隊に広まったもので、新型コロナウイルス対応での派遣も相次いだ昨年にはマニュアルがまとめられた。
陸自のマニュアルによると、解除MTは「5~10名程度」の小グループで「一日の任務終了後、日々実施」し、所要は「短時間(20分程度)」。通常の訓練後に改善点を検討する反省会とは違い、災害派遣など精神的負担の伴う任務で「日々のストレスを組織で軽減するため」に行う。

解除MTの手順はこうだ。上司は、隊員たちをねぎらい、その日の頑張りを聞く。危険な現場で活動する隊員が情報不足により不満をためないよう情報を伝える。「困っていること、知りたいこと」を一人ひとりに確かめ、その際には、目の周りや唇など不調が表れやすい部分に気を配って体調を確認する。さらに、活動への意見を聞き、「前向きな言葉で締める」。
また、上司に向けた助言として、「上司・組織への不平不満が蓄積されないように(毎日話す機会があることを認識させる)」「隊員は上司の一挙手一投足を注視している」といった点も強調されている・・・

その要点が、7項目載っています。自衛隊だけでなく、いろんな組織でも参考になります。
しかし、朝日新聞もカタカナ、アルファベットが好きですね。MT、ミーティング、マニュアル、ストレス、ケア・・・。入学試験問題には、使えないでしょうね。

高齢社員の活用

2021年2月20日   岡本全勝

2月16日の日経新聞「働き方innovation」は、「多様性、生かせてますか(1)」「お節介おじさん・おばさん、職場救う」でした。
・・・人生100年時代、多くの企業が従業員の雇用期間を延長している。増え続けるシニアの力をどう生かすか。サントリーホールディングス(HD)は包容力のある人材を職場のメンターに任命した。人間関係や在宅勤務の孤独に悩む後輩を救う「おせっかいおじさん・おばさん」は、多様な世代が働く職場の1つの解となりそうだ・・・

記事では、63歳の社員が、支社で働く約100人に目配りし、入社1~2年目の若手とは定期的に面談すること、在宅勤務で孤独を感じる中高年社員にも電話やオンラインで勇気づけることが紹介されています。労使協議の場に正社員だけでなく契約社員や派遣社員が参加できるように改善策を提言したこともあります。この方は、入社以来30年営業でしたが、役職定年を迎え「TOO」(隣のおせっかいおじさん・おばさん)という職に就いたのだそうです。仕事の4割をTOOに充てるのだそうです。

この連載では、多様な人材の生かし方を取り上げるそうです。

好評、チェシャー猫

2021年2月17日   岡本全勝

チェシャー猫」に、読者からの反応がありました。
・面白かったです。
・説明がないとわかりません。
・チェシャー猫は、ニヤニヤ笑っているはずなのに、この絵ではノホホンとしていたり、嫌な顔をしています。

チェシャー猫

2021年2月15日   岡本全勝

チェシャー猫(チェシャ猫。Cheshire cat)って、ご存じですか。「不思議の国のアリス」に出てくる猫です。公爵夫人の家で、アリスが出会います。木の上などから、ニヤニヤしながら見下ろしています。
ウィキペディアでは、「歯を見せたニヤニヤ笑いを常に浮かべ、人の言葉を話し、自分の身体を自由に消したり出現させたりできる不思議な性質を具えた、劇中で最も異能の存在として描かれている」と紹介されています。

肝冷斎と、「職場に入った電子機器類(ワープロ、パソコン、電子メール、エクセルやパワーポイント)は、私たちの仕事を楽にしたか」を議論していて、この猫の話になりました。
オフィスオートメーションといった言葉がありましたが、全然そのようにはなりませんでした。私の結論は、「電子機器類は肉体作業を楽にしてくれたけど、頭脳作業は何も変わらない。そして、これらは時間泥棒である」「機械を使っているようで、機械に使われている」です。この一端は、「明るい公務員講座」でも述べました。

肝冷斎は、私たちが電子機器類を使っているようで、実は機器類に使われているのではないかという状態を、チェシャー猫で表現してくれました。
電脳空間には、影の支配者「チェシャー猫」がいます。この猫は見えたり見えなかったりしながら、みんなが快適で便利になるように見守ってくれている、と思っていたんですが。彼が支配しているのは、実は以前より厳しい関係を作り出す悪意ある空間かも知れないのです。どう使っていくか考えていかないと、便利どころか機械やソフトウエアに私たちが支配されるのです。
上の絵が良いチェシャー猫、下の絵が悪いチェシャー猫です。