投稿者アーカイブ:岡本全勝

1月28日 自治大学校

2008年1月28日   岡本全勝
今日は午後から、自治大学校で講義。かつて、自治大で教授を勤めました。まだ、広尾にあった頃です。立川に移転して、施設は比較にならないほど立派になりました。霞ヶ関から遠いのが難点です。
椎川校長のご指示は「骨太の方針」と「改革と展望」です。経済財政諮問会議の役割や日本の経済・財政が置かれている状況など、幅広い背景を含めてお話ししました。ふだん聞けない話の方が、面白いでしょうから。
今日はお客さんは、県や市の職員ですから、学生さんより楽です。脱線・小話もたくさん交えて、飽きが来ないように、しかし深くて濃い話をしました。いつものように、2時限しゃべるとへとへとになりましたが、満足できる出来でした。問題は、お客さんがどう受けとめてくれたかですね。
なお、授業中に紹介した、日本の人口ピラミッドの推移は日本の人口に、GDPの推移は戦後日本の経済成長と税収載せてあります。

日本人の国家意識

2008年1月27日   岡本全勝

25日の読売新聞が、国家意識に関する世論調査を載せていました。それによると、日本国民であることを誇りに思う人は、93%に上ります。思わない人は、6%です。もう一度日本人に生まれ変わりたい人が85%で、そう思わない人が10%です。
日本をどのような国だと感じているかについては、平和国家が60%、経済大国36%、文化国家27%、民主的な国25%です。閉鎖的な国と考えている人も、10%います。このうち、経済大国というイメージは、1986年の調査では61%で第1位だったのですが、大きく減りました。
国の役に立ちたいと考える人が、73%です。これまでの調査に比べ、増えています。
政府の規制を少なくして、民間が自由競争できるようにすべきが59%、そう思わないが31%。国民の経済的格差の解消に、政府は積極的に取り組むべきが84%、そう思わないが12%。小さな政府を望む人が38%、大きな政府が33%です。ただし小さな政府派は、2000年の47%から減っています。社会保障のために税負担が増えても良いという人が45%、反対が47%です。

行政指針

2008年1月26日   岡本全勝
23日の日経新聞は「法務インサイド」で「このガイドライン必要?規制緩和の一方で行政指針続々」を書いていました。経産・法務両省が昨年5月に発表した「買収防衛策に関する指針」、各省が所管分野に作った「個人情報保護ガイドライン」、経産省が改訂した「営業秘密管理指針」が取り上げられていました。
このほかに有名なのは、金融庁の「金融検査マニュアル」、2001年に全国銀行協会や経団連が組織した研究会によって作られた「私的整理に関するガイドライン」(これは行政が定めたものではありません)もあります。
ガイドラインには、行政が民間に対し権限行使をする際の基準をしめすもの、民間同士の問題に関するものの、2種類があるようです。しかし、「法律による行政」という大原則、また争いは司法で裁くという原則からは、変なものです。
法令でないこのような指針は、行政学・行政法学では、また司法からはどのように位置づけ、評価したらいいのでしょうか。これらも、日本の行政を考える際の課題だと思います。

札幌での諮問会議

2008年1月26日   岡本全勝
今日は、札幌で地方経済財政諮問会議を開催しました。今回で第3回目です。この時期の札幌ですので、天候を心配しましたが、飛行機は大丈夫でした。しかし、千歳空港は晴れていたのですが、札幌市内は雪で、道路は大変な渋滞でした。
今回も、魚からコラーゲンをつくっている水産業の社長、ホテルの経営を立て直した社長、建設業から農業へ多角経営をしておられる経営者、川崎から北海道へ移転して成功しておられる金型製造の方など、現場の声を聞くことができました。抽象論でなく、説得力がありますね。設営に協力いただいた北海道庁をはじめ、関係者の方に感謝します。帰りの千歳空港は、マイナス11度でした。

何をしなかったか

2008年1月25日   岡本全勝
23日の日経新聞月曜経済観測は、赤羽隆夫元経企庁次官の「長命景気の原動力は、自然治癒力が復活」でした。
「もうひとつは、景気対策はやらないと公言した小泉経済政策の不作為が寄与した。1990年代の歴代政権の景気対策は日本経済に備わっている自然治癒力を傷めた。不景気増幅策と言ってもいい・・・」
同感です。私は、小泉内閣の大きな成果の一つは、ケインズ政策をやめたことだと考えています。確かに何かをしたのではなく、何もしなかったという意味では、不作為かもしれません。が、これまでの内閣・行政からは、不況期に公共事業の追加をしない、さらには削減することは、考えられないことでした。
「やめる」ということは、非常に困難なことです。後生の人は、何を作ったかを評価し、何をやめたかは評価しません。「創立何周年記念」といって宣伝してくれる人もいませんしね。そして、何を作らなかったかも、評価されません。(1月23日)
(民が行う官の機能)
官でない行政機能(行政学的なもの)に、関心を持っています。漠然としていてまだ整理できていないのですが、例えば民間が行う検査です。自動車の車検は代表例です。最近ではマンションの耐震強度に関して、民間の建築確認検査機関が問題になりました。また、粉飾決算に絡んで、監査法人もしばしばニュースに登場します。
これらは民でありつつ、官の仕事をしています。どこかに、このような機能を調べた論文や一覧表はありませんかね。今後の行政のあり方を論じる際には、不可欠の要素だと思います。