投稿者アーカイブ:岡本全勝

日本人論

2010年5月14日   岡本全勝

11日の朝日新聞「舟橋洋一が聞く」は、シンガポールのリー・クアンユー元首相へのインタビューでした。リー首相は、ルック・イーストを掲げ、日本をお手本として国家の発展を進めた方です。アジアの指導者が、日本と世界の将来、そして日本がなすべきことを、どう考えているかを知ることは、大切なことだと思います。もちろん、外国人の話を盲目的にありがたがることは、私は反対です。しかし、外国の有識者の厳しい意見にも、耳を傾けるべきでしょう。
その点で、日本人は、日本人論が好きだという説があります。私は、「これまでの外国人による日本評、あるいは日本人による日本人論は、日本をほめて欲しい、日本だけが特殊だという説を補強するために利用されることが多かった」と考えています。アジア各国が経済的にテイクオフしない時、「日本だけが非白人国で経済発展に成功した」とほめて欲しかったのです。それは、日本人の自意識をくすぐります。だからこそ本が売れるのです。たぶん、これまで流行ったほどには、今後は日本人論は流行らないと思います。悲観論は流行るでしょうが、それは売れませんよね、よほど自虐的でないと。

自殺、12年連続3万人

2010年5月13日   岡本全勝

警察庁が、昨年平成21年中の自殺者数を公表しました。各紙夕刊が伝えています。これで12年連続で、3万人を超えています。男性が7割、女性が3割です。年代別では、50代、60代、40代の順に多いです。自殺原因は、半数の人が健康問題、特にうつ病です。4分の1が経済・生活問題、8分の1が家庭問題です。
大きな社会問題ですが、人の心の問題であり、他人や社会との関係の問題なので、対策は難しいです。しかし、あれだけ大きな問題だった交通事故も、3分の1まで減らすことに成功しました。40年かかりましたが。

若者の自立支援

2010年5月12日   岡本全勝

大学院の授業では、社会の新しいリスクとして「社会関係の問題」を取り上げています。自立が困難な若者も、その中の一つです。この問題を、私は内閣官房再チャレンジ室で勉強しました。再チャレンジ室は廃止になりましたが、若者支援は内閣府と厚労省で引き継がれ、また各自治体やNPOの取り組みもあり、充実しつつあります。昨年は、子ども・若者育成支援推進法が成立しました。ニートを支援する拠点である若者サポートステーションは、平成18年度に25か所だったものが、今年度は100か所にまでなりました。関係者のおかげです。しかし、対象者が60万人もいます。全国で100か所では、1県に2か所ですから、まだまだ少ないですね。詳しくは、厚労省の記者発表資料(平成22年3月19日)、取り組みの解説をご覧ください。

短い時間で何を伝えるか

2010年5月11日   岡本全勝

今日は、消防大学校の幹部科で、「地方行政」を2時間講義しました。私の得意分野なので、校長になって以来、私が担当しています。問題は、何をしゃべるかです。あなたなら、2時間で何をしゃべりますか。難しいですよね。消防幹部は市町村職員ですから、一通りのことは知っています。すると、何を重点にお話しするかです。かつて、一般市民の方にしゃべったときや、外国の政府関係者にお話ししたときのことを思い出します。重要なのは、多くを切り捨て、理解して欲しいことに焦点を絞ることです。これが、結構難しいのです。
今日は、自分の授業風景を録画してもらい、あとで見ました。自分がしゃべっているのを見るのは、恥ずかしいことです。かつて見た時は、自己嫌悪に陥りました(笑い)。今日、見てみると、昔と違い、ゆっくりしゃべり、聞きやすかったです(自画自賛)。もちろん、反省点も多いですが。結論。私の課題は、何をしゃべるかでなく、何をしゃべらないかです。

道路公団民営化

2010年5月10日   岡本全勝
10日の朝日新聞変転経済は、「道路公団民営化」でした。小泉総理がつくった民営化推進委員会が、議論半ばで内部分裂を起こしました。意見が一致せず、委員長が辞任するという事態になったのです。その結論でも大きな改革だという人と、それでは改革にならないという人とです。
それぞれの立場で、本を出しておられますが、私もどちらが正しかったのか、判断が付きかねています。この記事では、国交省が権益を維持拡大し、完勝だった=改革ではなく改悪だったと評価しています。