投稿者アーカイブ:岡本全勝

地域共同体の維持

2025年6月16日   岡本全勝

5月27日の読売新聞に「[戦後80年 昭和百年]町内会 維持へ試行錯誤」が載っていました。「地域運営組織」の続きにもなります。

・・・人口減や価値観の変化で地域コミュニティーの中心であった町内会も変革を迫られている。
タワーマンションが立ち並ぶ川崎市・武蔵小杉駅近くの「小杉町3丁目町会」は3月末、役員の高齢化などを理由に解散した。会長を務めた五十嵐俊男さん(82)は「自分たちが元気なうちに整理しよう」と決めたという。
周辺はかつて工場や個人が営む商店が集まり、40~50年前は町会に850世帯ほどが加入していた。祭りや餅つきを企画し、野球部の活動などを通じて住民が親睦を深めた。
バブル経済の崩壊後、工場が移転した跡地に超高層マンションの建設が相次いだ。一帯の再開発で住民の多くは転出するかマンションへ入居し、町会は加入世帯が半減、コロナ禍以降は地域の清掃や防犯パトロールをやめた・・・」

・・・総務省によると、町内会や自治会などは23年4月時点で全国に約29万5000ある。同省の調査では、600市区町村の20年度の加入率は71・7%と、10年度に比べて6ポイント余り低下していた。東京都内では40%を切る区もある。
国や自治体は町内会の維持を後押ししている。公共サービスを補う役割を期待するからだ。
一般財団法人「地方自治研究機構」によると、加入や維持などを主眼にした条例のある自治体は3月現在、30以上ある。4月に条例を施行した宇都宮市は活性化や防災力向上のための事業向けに補助金を交付し、地域社会への関心を高めてもらうイベントも開催する。
不動産業界と連携して売買・賃貸契約時に加入を呼びかけたり、加入率向上や負担軽減に関する業務にあたる「地域おこし協力隊」を募集したりする自治体もある。愛知県刈谷市などは、デジタル化を推進する自治会に対して補助金を交付する。
総務省も、市町村による加入促進の支援経費などについて地方交付税措置を講じている。

国などは、町内会を補完しつつ、住民自治を充実させる「地域運営組織」という仕組みに注目している。小学校区程度の範囲で、町内会やPTA、消防団などが参画し地域課題に対応する。893市区町村に8193団体(昨年度)ある・・・

ナツツバキの花が咲きました

2025年6月15日   岡本全勝

昨日6月14日、玄関横のナツツバキが、花を咲かせました。白い清楚な花です。
ところが1輪だけで、ほかにつぼみがないのです。5月下旬に小さなつぼみが出たときは、このあといくつも出るのだろうと期待したのですが、一つだけでした。
葉は元気よく茂っているのですが。去年はたくさん咲いたのに。

先日、市ヶ谷駅前を歩いていたら、歩道にナツツバキの花が落ちていました。えっと思って木を見上げると、高いところにいくつか花が咲いていました。麹町に向かう日本テレビ通りです。高い木です。
歩いていると、何本かナツツバキと思われる木がありましたが、花は咲いていません。インターネットで調べると、この通りにはナツツバキが植えられているようです。街路樹に植えてあるのですね。
都会で花を咲かせるのは、難しいのでしょうかね。

複数作業は能率2割低下

2025年6月15日   岡本全勝

5月24日の日経新聞別刷り「くらしの数字考」に「マルチタスクは能率2割低下 メモして脳に余白を」が載っていました。会社員も公務員も、同時に複数の仕事を処理しなければなりません。一つのことに集中できれば良いのですが。この記事は参考になります。全文をお読みください。

・・・職場などで、複数の作業に追われる「マルチタスク」に悩む人は多い。ひとりで複数のタスクを負う能力は現代の必須スキルと目されている。ただ、能率が2割ほど下がってしまうようだ。
そもそもマルチタスクとは何か。大阪大学大学院生命機能研究科准教授の渡辺慶さんは「ワーキングメモリー(作業記憶)という短時間情報を保持して、操作する認知能力と関連が深い」と話す。

古い記憶など様々な情報の中で、いま必要なものだけに注意のスポットライトを当ててアクセス可能にしておくのがワーキングメモリーだ。一度にアクセスできる状態にしておける情報の量がワーキングメモリーの容量。この範囲内で人は複数のタスクをこなしている。
脳科学が専門の明治大学理工学部専任教授、小野弓絵さんは「若い人もマルチタスクをすると平均2割程度、正答率が下がることがわかった」という。実験は渦巻きを描きながら足し算するというもので、2つの作業を同時に行う日常の場面に置き換えて考えられる。マルチタスクでは能率が2割ほど落ちるようだ。

このときの脳内の活動を観察すると、タスクを順調にこなせているときは左脳が中心的な役割を担い、右脳も連携して働いているが、タスクの負荷が高まると右脳の活動が活発になり、左右の連携がうまくいかなくなる様子が現れる。
「左脳は言語や論理を、右脳はイメージや感情などをつかさどるが、左脳だけで処理しきれず右脳に助けを求めるようになる」(小野さん)。だが、右脳はもともとの担当と異なる仕事のためできる量に限界がある。
徐々に能率が下がり、普段使わない右脳も駆使して処理しようとするフル回転状態になる。これがマルチタスクを完全に処理しきれずに頭がパンクしそうになっている時の様子だそうだ・・・

・・・避けがたいマルチタスクで頭がパンクしそうになったらどうしたらいいのか。
明治大の小野さんはメモを勧める。一度書き出せば、安心して忘れることができるからだ。「ワーキングメモリーの容量は限られていることを意識して、いっぱいになりそうだったら少し脇に置く」。意識的に脳に余白をつくることが肝心だ・・・

気がつけば6月も半ば

2025年6月14日   岡本全勝

今日は6月14日、6月も半ばです。皇居で勲章をもらったのが5月9日。つい先日だと思っていたのに、一月以上が経ったのですね。「え~」と思って、手帳を見てみると、ちゃんと毎日、仕事や原稿書きや意見交換会をしています。

いつものことながら、連載原稿の執筆に追われています。このホームページの記事も、少し気を抜くと貯金(予定稿)がなくなります。7月にいくつか引き受けている講演の準備もしました。過去の資料を使えるものもあるのですが、変えたいところもあり。秋の講演もアラビア語への翻訳が必要なものがあり、締め切りが早く、これも提出しました。
8日の読売新聞に載った記事が大きく、いろんな方から反応がありました。

さまざまな方が、叙勲のお祝い会をしてくださいました。キョーコさんと一緒に休日のものもあり。
先週は、奈良の実家で両親の法事に出てきました。仏壇に勲章を供えて、亡き両親に報告しました。喜んでくれていると思います。私が東京で活躍できたのも、弟夫婦が家を守ってくれたからです。感謝しなければなりません。
小学校6年生の孫娘を連れて行って、飛鳥の遺跡なども見せてきました。どのくらいわかってくれたかな。

同じ忙しさでも、高尚に表現すると違うようです。肝冷斎「歳月本長(歳月本より長し)」。でも肝冷斎本人の忙しさは、別のところにあります。毎晩、しかもある日は夜の11時まで、千葉の野球場にいてはねえ・・・。

来週以降も、講義や意見交換会が続きます。連載原稿締め切りは、待ってくれません。
東京も梅雨になり、うっとうしい日が続きます。乗り切りましょう。

管理職はつらい、対処策

2025年6月14日   岡本全勝

5月27日の朝日新聞オピニオン欄「管理職はつらい?」、小林祐児・パーソル総合研究所主席研究員の「罰ゲーム化、抜け出そう」から。

・・・日本の管理職は「罰ゲーム化」しています。バブル崩壊以降の日本企業では組織のフラット化が進み、管理職が減って部下の人数が増えた。ダイバーシティーの推進により、男性正社員中心の職場に女性や非正規雇用の従業員が増えたことは、マネジメントを複雑にしました。
だめ押しとなったのが、パワハラ防止の法改正と働き方改革です。接し方に過敏にならざるを得ず、気軽な声かけすらためらう場面も増えました。働き方改革も効率化にはつながらず、「労働時間の削減」だけに焦点が当たってしまった。しかも対象は一般社員に限られ、管理職は“はみ出た仕事”を一手に担う形に。

ですが、これらは会社の外にある要因にすぎません。本当に問題なのは、外部環境が厳しくなった時、企業の内部の判断が、管理職の負荷を上げる方にばかり向かうことです。
日本の経営者は「管理職を鍛え上げればなんとかなる」という発想で、研修ばかり増やしていく。この発想は、「管理職が経営の要」という期待感と一体です。「耐えてこそ真のリーダーが生まれる」という言説もふりまかれています。

すぐにできることはいくつかあるでしょう。例えば、「管理職だけ」ではなくメンバーにも研修を受けさせる。組織を動かす時にメンバーも同じことを知っている方がスムーズです。社内のつながりを生む仕掛けを作ることも大切です。会議で他の管理職にダメ出ししたり、「そっちは大変だね」とひとごとだったりするより、協力し合える方がいいですよね。
もう一つ提案したいのは、「鍛え上げる」対象を早めに絞ることです。20代のうちにエリート層を選抜し特別な経験や研修をする一方、他の管理職は定期的に部署や業務が変わるジョブローテーションの幅を狭くし、専門性を磨いてもらうのです。

「絞り込む」提案をすると必ず「選ばれなかった者のモチベーションが下がる」と言われますが、おかしいですよね。これまで多くの女性は管理職の道を早々に諦めてきました。どうして男性が諦めるようになったとたんにケアしようとするのでしょうか・・・