組織の中の一員を、歯車に例えることがあります。
映画「モダン・タイムス」の中で、機械工のチャップリンが巨大な歯車に巻き込まれる場面は有名です。もっともこれは、歯車に巻き込まれるので、機械工が歯車になっているのではありません。時計をはじめ身の回りの機会が電子化されると、歯車を見る機会が少なくなりました。
組織の一員になると、自分が大きな機械の中にある、たくさんの歯車の一つだと思うことがあるでしょう。自分の考えで動くことができず、上司の指示や規則、前例に従って動かなければならないのです。私も若いときに、そう感じました。しかし考えると、歯車にも3種類あると思いました。
一つは、隣の歯車から伝えられた回転を次に伝える歯車で、一連の動きの途中にあります。
二つ目は、ほかの歯車を動かす動力となる歯車です。動きの出発点になります。
三つ目は、動きの最後にある歯車で、その動きが成果として現れます。
三つ目の歯車は、やりがいがありますよね。役に立っていることが見えます。二つ目の歯車も、やりがいがあるでしょう。責任も大きいです。
では、一つ目の歯車はどうでしょうか。錆びついて動きが悪い歯車も、円滑に動く歯車もいます。まずは円滑に動く歯車を目指しましょう。
次に、前の歯車から伝えられた回転をそのまま次の歯車に伝えていては、やりがいがないでしょう。しかし、伝えられた回転を隣の歯車に伝える際に全体の動きを見て、2倍の速さに変えたり、半分の速さに変えたりして機械全体が円滑に動くように操作することは可能です。そう考えると、「言われたとおり」「前例通り」のつまらない歯車でなく、全体の効果を見た歯車を目指すことで、やりがいが出てきます。
歯車は取り替えがききます。その際に、代替品がたくさんあるのではない歯車になりたいものです。