総理の指示書と閣僚の評価

2026年9月12日   岡本全勝

時事通信社「コメントライナー」への寄稿、第29回「所管のみ、目標なき役所」(7月10日配信)で、次のようなことを指摘しました。
「役所の各部局には、「任務と所管」は定められていても、「目標」は与えられていない。各省設置法や組織令には任務のほか、所掌事務が詳しく書かれていますが、その目標は書かれていない。何が課題なのかを考え、それら課題に優先順位をつけ、いつまでにどのように進めるのかを考える。そして、大臣や首長の了解を取って、部下を指揮して解決に導く。それが幹部の役割だ」

9月9日の日経新聞に「内閣改造、首相指示書が占う「高市人事」」が載っていました。「指示書」と聞いても、知らない人が多いでしょう。総理は内閣発足時に、各閣僚に何をしてほしいかを紙に書いて渡します。それが指示書です。
総理の政策の重点は、国会での所信表明演説や施政方針演説で示されますが、それを各大臣に示したものと言えるでしょう。各省からすると、各省設置法による任務(各省とも広範です)の中で、この内閣が何に力を入れるかが示されることになります。

内容には具体的なものとそうでないものが含まれているようです。しかし、このように項目として指示が出されると、どこまでそれを達成したかが評価できます。もっと知られてもよいことであり、そしてこれによって閣僚を評価するべきです。

ところで、この指示書は役所の文章としては、どのような位置づけにあるのでしょうか。各大臣からは、職員に対しどのようなかたちで指示が降りてきているのでしょうか。
また、これも秘密事項以外は国民にわかるように、総理官邸のホームページなどに載せればよいと思います(すでに載っていたらごめんなさい)。「高市早苗首相の18閣僚への指示書、全文明らかに」(2025年10月23日づけ日経新聞)