図書館の二つの形

2026年9月12日   岡本全勝

東大出版会の広報誌『UP』9月号、今橋映子・阿部賢一・邵丹・沼野充義さんの座談会「いまだに死ねない文学のために(AIニモ負ケズ)――比較、翻訳、世界」で、阿部さんが次のようなことを紹介しておられます。
「現代フランスの文学研究者ウィリアム・マルクスが、『心の中の図書館』で、「図書館には二つの形がある。一つは物理的な、目に見える具体的な図書館。もう一つは、非物理的な目に見えない、心の中の図書館です。後者は、一人一人の心の中にある、これまでの読書体験や人生の記憶が積み重なって形成された、独自の文学の蓄積です。」

なるほどと思います。
人工知能が、世界中から情報を集めてくれます。世界中の本もです。それと、各人の頭の中にある情報との違い、さらには人生との違いを表しているように思えます。