コメントライナー寄稿第30回

2026年9月29日   岡本全勝

時事通信社「コメントライナー」への寄稿、第30回「政治主導を見たい」が9月25日に配信され、29日のiJAMPに転載されました。

7月に各紙が、日本版DOGE(ドージ)の結果、租税特別措置の廃止が120項目中1件だったことを伝えていました。その後に2件増えましたが、実績がないか、または少ないものです。
本家の米政府効率化省(DOGE)は、トランプ大統領が打ち出した、政府予算を大幅に削減しようとする取り組みです。有名な実業家イーロン・マスク氏が主導し、チェーンソーを持って「切り込むのだ」といった映像が流れました。しかし、いつの間にか活動を終えたらしく、その成果は不明です。腰砕けというのか、大山鳴動して鼠一匹と言うべきか。

このような政府部内での見直しで、租税特別措置や予算の大幅な廃止や縮小ができるとは、私には思えません。租税特別措置や予算は、それぞれ理由があってつくられています。そしてなによりも、それぞれの政策には利害関係者やその必要性を主張している議員がいます。その人たちを説得しない限り、官僚だけでは廃止できません。
官僚がやるとすると、全ての項目で一律削減することでしょう。もし大幅に削減しようとするなら、政治家に国会で、あるいは与党で削減対象を洗い出してもらうことです。

政治家は、「役人にはできないだろうから、私たちがやる」と言って欲しいです。官僚に重要な政策の選択と予算削減を委ねているようでは、政治主導ではありません。