9月14日に、中部電力が、浜岡原子力発電所について地震動のデータ不正問題の調査報告書を公表しました。各紙が詳しく伝えています。例えば15日の朝日新聞「浜岡再稼働、申請取り下げ 中部電、社長・会長辞任へ データ不正」。
・・・中部電はこの日、外部の弁護士でつくる調査委員会の調査報告書を公表。報告書によると、原発の耐震設計のもととなる最大の地震の揺れ「基準地震動」が、審査申請時の1200ガル(ガルは揺れの勢いを示す加速度の単位)を大幅に超えないよう、恣意的にデータを選ぶなどしていた。
不正は遅くとも2012年に始まり、地震動を算定した225件のうち少なくとも208件で不正があった。「再稼働のスケジュールに影響が出ることを避ける」狙いがあったと認定した。
また、審査への対応の遅れに対する経営陣からの叱責が現場への「圧力」になったと指摘。不適切行為を容認する「独自の正当化理論」が社内に広がっていたとし、中部電のほかの不祥事でも「同じような考え方が根底にあるように見受けられる」とも指摘した。
社内では不正を問題視する声も複数回出たが、不正を監視・牽制する仕組みが「実効的に機能しなかった」と認定した・・・
会社の調査報告書、反省と決意に次のように書かれています。
・調査委員会からの報告書では、社会や地域からの視点よりも当社内の論理を優先した「独自の正当化理論」が通底する要因として存在し、一部の社員が確信的に不適切行為をおこなったことが指摘されています。それをもたらしたのは、経営(注)が法令やルールよりも当社内の論理を優先する考え方を是正できず、コンプライアンスを最優先とする組織風土を確立できなかったことが大きな要因であり、経営の責任として、極めて重く受け止めています。
(注)経営の監督を担う取締役会および経営の執行を担う執行側経営陣
・経営が、実務者に寄り添い、不適切な情報も含め正しい情報を共有し多様な観点から議論を尽くすことができませんでした。その結果、組織が一体となって課題を解決する機能を十分に発揮できず、この組織の機能不全こそが、本事案を発生させた本質的な問題であると考えています。
遅れに対して、経営陣が現場を「叱責」したとのこと。
職場での不正には、害虫型とカビ型の2種類があります。中部電力の場合は典型的なカビ型、しかも職員の習慣で上司が知らなかったのではなく、幹部主導のよるカビ型です。部下にできもしない業績達成を強要した、東芝、ニデックを思い出します。
私のホームページでは「明るい課長講座」に分類しているのですが、「暗い職場講座」ですよね。