月別アーカイブ:2026年6月

福井ひとし氏の公文書徘徊13

2026年6月1日   岡本全勝

アジア時報』6月号に、福井ひとし氏の連載「一片の冰心、玉壺にありや?―公文書界隈を徘徊する」第13回「政党内閣に九片の「冰心」ありや?」が載りました。29ページもの力作です。
今回は、原敬内閣(1918年・大正7年組閣)の閣僚の紹介です。もう100年以上前のことになります。平民宰相、本格的な政党内閣です。朝敵の藩から立身出世するだけでなく、政党を取り仕切り、政権につく。並大抵のことではありません。

原首相と8人の閣僚とその功績を、公文書や新聞記事で紹介しています。よくまあ、こんなことを思いつき、たくさんの公文書を調べるものですね。感心します。盛岡市にある原敬記念館をも、調査しているようです。ここでも見たような・・・

この連載は、国立公文書館にある公文書を材料にして、歴史的事件などに立ち会った人たちの動きを紹介する「近代史読み物」です。役所は古代中国、律令国家以来、前例主義です。それがないときはどのように「切り抜けるか」。官僚の知恵が試されます。そして官僚は文書で仕事をするので、その過程が残っているのです。

鳥インフルエンザ処理、自衛隊から民間へ

2026年6月1日   岡本全勝

5月18日の日経新聞夕刊に「鳥インフルエンザ、今季は自衛隊派遣ゼロ 殺処分など民間委託進む」が載っていました。

・・・高病原性鳥インフルエンザの防疫作業の担い手に変化が生じている。都道府県の要請に応じて自衛隊員が派遣されてきたが、今シーズンはゼロ。国が要請基準を厳しくしたことが背景にある。都道府県は殺処分などの民間委託を進めており、人材の確保や育成が課題となる・・・

・・・鳥インフルエンザは例年秋から春にかけて発生する。防疫作業は短期で終える必要があり、人手がかかる。都道府県は自衛隊に災害派遣を要請して確保してきた。防衛省によると、派遣は04年から始まり、20年に最多の20件、前シーズンの25年は9件だった。
農林水産省によると今シーズンは25年10月に初めて感染が確認され、これまでに16道府県で発生した(4月30日時点)。殺処分数は過去4番目に多い約576万羽に上るが、自衛隊が派遣されたケースはない。
背景には農水省が25年5月、都道府県に自ら対応可能な防疫体制づくりを改めて求めたことがある。自衛隊の主任務も踏まえ、安易に頼らないように「行政機能の維持が困難となり、やむを得ないと判断した場合」に災害派遣の要請を検討するよう示した。
家畜伝染病予防法は、養鶏場の所有者の責任で防疫措置を実施しなければならないと規定する。近年は畜産業の大規模化によって所有者だけでは殺処分が追いつかず、都道府県が主体となって対応している。

自前の防疫体制を強化するため、民間との連携を進める自治体が目立つ。人員の手配や防護服の輸送などにあたる旅行会社や運送会社と協定を結んだり、発生に備えて民間団体に消毒作業などの研修を実施したりしている。
今シーズンに5事例の感染が発生している北海道は、殺処分や消毒など一部の作業を初めて民間企業に委託した。担当者は「当初は軽微なけがや体調不良の報告もあったが、回数を重ねて徐々に作業のスピードも上がってきた」と話す・・・