月別アーカイブ:2025年7月

東京都庁幹部研修

2025年7月11日   岡本全勝

今日7月11日は、東京都庁の幹部研修「行政経営研修」の講師に行ってきました。
都庁の「研修別計画内容」では、2 幹部研修 (3) 幹部研修(悉皆以外)(15ページ)に位置づけられています。
「外部有識者や都庁トップ層との意見交換、研修生間のグループ討議を通じて、
①自分を再認識する。
②新たな知見を得て、都政運営に必要な経営センスを磨く。
③相互に受容・感化しあう人間関係を構築する。」とあります。

今日の参加者は各局の総務課長で、これから部長、局長を目指すまさに幹部候補です。このような人を相手に講義できることは、やりがいがあります。主催者の要請により、講義と班別討議を組み合わせました。難しい課題で、短時間のうちに答えを出さなければならない、そして正解はない設定ですが、皆さん、さすがでした。反応が良いと、話している方も元気が出ます。

都庁は、警察、消防、教育を除いても、約3万人という巨大な組織です。私も県の総務部長や国で次官を務めましたが、3万人の組織は実感がわかないので、事前にいろいろと事情を教えてもらって臨みました。

白亜紀の海、イカだらけ

2025年7月11日   岡本全勝

7月7日の朝日新聞夕刊が「白亜紀の海、イカだらけ」を伝えていました。
・・・恐竜がいた白亜紀時代、海の中はイカだらけだった――。こんな研究成果を、北海道大学などの研究チームが科学誌サイエンスに発表した。アンモナイトのように硬くて残りやすい殻を持たず、これまで見つけることが難しかったイカの化石を、特殊な装置を開発することで、約1億年前の岩石の中から大量に発見することに成功した。

イカはアンモナイトが恐竜とともに約6600万年前に絶滅した後、殻を持たずに泳ぐ能力を向上させ、多様に進化したと考えられてきた。
北海道大学の池上森(しん)研究員や伊庭靖弘准教授らは、イカの化石も岩石の中に隠れて残っていると考えた。注目したのが、イカのあごにあたるくちばしだ。「からすとんび」とも呼ばれる。
ただ、イカのくちばしは、もろくて壊れやすく、岩石に化石が含まれていたとしても、取り出すのが難しい。チームは北海道の各地で見つかった約1億~7千万年前の海でできたこぶし大の岩石35個を、全自動装置で少しずつ削りながら写真をたくさん撮影。それを積み重ねてフルカラーの3次元画像データを作り、データを分析した。

調査の結果、長さが平均3・87ミリのイカの下あごのくちばしが263個見つかった。形などの特徴からイカの新種39種を含む40種に分類できることがわかった。大きさは現在のイカとだいたい同じで、15~20センチと推定された。
岩石からは、特徴が異なるアンモナイトやタコが持つくちばしの化石も見つかったが、イカのくちばしが最も多く、アンモナイトが絶滅する前から、イカが栄えていたことがわかった。伊庭さんは「白亜紀の海は、従来の定説に反してイカだらけだったことが明らかになりました」と話している・・・

ナメクジなども化石が残らないでしょうから、いつ頃からどのくらいいたのかは、よくわからないのでしょうね。

連載「公共を創る」第228回

2025年7月10日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第228回「政府の役割の再定義ー異論に耳を傾けることの大切さ」が、発行されました。

政治家と官僚の関係がうまくいっていないことの説明を続けています。
国会議員が官僚を怒鳴ることは、過去からありました。私もで何度か、そのような目に遭ったことがあります。説明を求められて議員会館の事務所に行った際に、議員の意向に添えないことを説明したら、罵倒されたことがありました。長時間、半ば「監禁状態」に置かれたこともあります。当時はそれが当たり前と思っていましたが、いま考えると変なことでした。
そのようなことが行われたのは、官僚が「力を持っている」「政治や政策を決めている」という前提があったのではないかと思います。政治家が自らの意思を通そうとするなら、個々の官僚を怒鳴って従わせるのではなく、政治主導によって実行すればよいのです。

第2次安倍政権時代以降、「野党合同ヒアリング」と呼ばれる場が、しばしば開催されました。野党議員が合同で、会議室に各省の官僚を呼んで、特定の政策や案件について質問をするのです。そして時に官僚を怒鳴りつけ、官僚が無言のまま立ち往生したり、頭を下げて謝るといった場面がありました。その様子は動画サイトで中継され、「官僚つるし上げ」ともいわれました。

旧自治省では、「二度は反論して良い」と教えられました。さすがに政治家には二度も反論することは控えましたが、状況を見て異論を言うことを試みました。
私の話を最も聞いてくださった(ただし意見を容れてくださるかどうかとは別です)のが、麻生太郎・総務大臣でした。そして、首相を目指しておられた麻生大臣から、政策についての意見を求められるようになりました。
2008年9月に発足した麻生内閣で、筆頭格の首相秘書官に起用されました。首相秘書官になっても、このような関係は変わりませんでした。というより、他の人が言わないこと、時に首相にとっては「耳の痛いこと」を言うのが、私の任務だと考えていました。

10代の居場所をつくる

2025年7月10日   岡本全勝

6月28日の読売新聞夕刊に「10代の居場所 全国に続々 共働き世帯増、教員不足」が載っていました。

・・・中学生や高校生が安心して過ごせる「居場所」作りに取り組む自治体が増えている。家庭や学校だけでは、悩みが多い若者をサポートできなくなっているからだ。居場所が増えることで、自己肯定感やチャレンジ精神が高まる効果も期待されている。

千葉県柏市のJR柏駅近くにある「中高生の広場」は5月下旬の夕方、70人の中高生でにぎわっていた。
無料の飲み物を手におしゃべりする女子高生や、黙々と自習する男子高生、備品のトランプやボードゲームで盛り上がる中学生もいる。市職員や大学生スタッフの5人は子どもと談笑したり、静かに見守ったりしている。
広場は昨年12月、百貨店だった建物を改装した複合施設の5階に、同市が開設した。月曜日を除く平日は放課後の午後3時半から、土日や長期休みは午前9時から開く。300人以上が集まる日もある。
ボードゲームで遊んでいた高校1年の磯野泰希さん(15)は「無料で自由に過ごせて居心地がいい。秘密基地みたい」と笑顔だ。

居場所作りに取り組む認定NPO法人カタリバ(東京)の調べによると4月時点で、少なくとも40自治体が中高生の居場所を設置している。同法人の吉田愛美さん(33)は「共働き世帯の増加や学校の教員不足もあり、人間関係や進路など悩みの多い10代に、家庭や学校だけで向き合うには限界がある」と指摘する。

こども家庭庁も、2023年末に策定した子どもの居場所作りの指針で、地域のつながりの希薄化や、不登校や虐待の件数が増加する現状を踏まえ、子どもの居場所作りに取り組むよう各自治体に促した。
神奈川県鎌倉市は昨秋、青少年会館の2階に中高生の居場所「COCORU(ココル)かまくら」を新設した。市職員が2人常駐する。市の担当者は「悩みがあっても、学校や家庭で助けを求められない中高生は多い。親や先生以外の地域の大人と信頼関係を築く場所にしたい」と意気込む・・・

福島被災地視察

2025年7月9日   岡本全勝

7月8日9日と、福島県の被災地を視察してきました。原発事故被害地では、避難指示が解除された地域で復興が進んでいます。特に解除が遅くなった町を見てきました。

大熊町では、かなりの面積で稲作が再開されました。田んぼに雑草が生えているのと、稲が育っているのとでは、風景が大きく違います。
最初の復興拠点として開発した大川原地区は、住宅や施設が完成しています。次の拠点となる大野駅前の開発も進み、たくさんの人が作業をしていました。
ゆめの森では、予想以上の数の子どもたちが学んでいます。規格にはめる教育でなく、個性を尊重した教育で、視察も多いとのこと。リンクを張った学校のサイトをお読みください。
双葉町も、駅前の開発が進んでいます。さらに地域を拡大します。工業団地も順次企業が進出しています。浪江町も、駅前開発と工業団地建設が進んでいます。もちろん、まだ着手できない地域もあります。

私は、発災直後は、放射線量の高い地域は、人が戻ることはないだろうと考えました。政府もそれを前提に、全損賠償をしたのです。しかし、放射線量の減衰が予想より早く進み、可能な地域から除染をして、復興拠点を作ることにしました。その際も、ここまで早く街が戻るとは思いませんでした。当時を知る役場幹部と、そのような話をしてきました。
今後も、着実に復興が進むことを期待しています。間違いなく、そのように進むでしょう。先日皇居で、天皇陛下にも「日本国民の力をもってすれば、必ずや復興します。これからもお気にかけてください」と申し上げました。