原発再稼働、組織風土を問題視

5月18日の読売新聞に「柏崎刈羽「是正不十分」禁止解除せず 組織風土を問題視 規制委」が載っていました。

・・・テロ対策の不備で東京電力柏崎刈羽原子力発電所(新潟県)に出している事実上の運転禁止命令について、原子力規制委員会は17日、解除を見送ることを決めた。荒天時の監視体制などで是正が不十分と判断したためで、早期の再稼働は困難な見通しとなった・・・
・・・侵入検知設備については大雪などの自然条件に対応した設備への切り替えで、誤作動は減りつつある。規制委が重視するのは、組織や人に関わるソフト面の課題だ。同原発特有ともいえる「組織風土」が背景にあるとみる。
同原発では、東電社員である運転員の判断が最優先される「運転員ファースト」という雰囲気があった。協力会社の助言を積極的に取り入れず、東電社員が警備員に高圧的な態度をとることもあった。
規制委は、こうした組織風土の改善が不可欠と判断。東電への検査では、関係者からの聞き取りなどに加え、「行動観察」という手法を取り入れた。規制委事務局の原子力規制庁の複数の職員が同原発を訪れ、協力会社を含めて自由な議論が行われているかなどを4段階で評価した。
延べ約1500時間に上る行動観察では、社員の意識改革は進みつつあるとの評価もあったが、テロ対策の会議で代理出席者が多い場合の議論が低調だった点などを問題視した。同庁の担当者は「問題の芽が大きくなる前に摘むというソフト面の改善には時間がかかる」と話した・・・