年別アーカイブ:2021年

移民の文化

2021年7月19日   岡本全勝

7月13日の日経新聞文化欄に、細川多美子・サンパウロ人文科学研究所理事の「ブラジルに根づいた「カイカン」を訪ねて 400超の日系団体、地域に溶け込む活動を調査」が載っていました。

ブラジル各地に日系団体(アソシアソン・ジャポネザ)があります。「カイカン」の名で親しまれ、その数400以上だそうです。「会館」の意味でしょうね。戦前から同国に渡った移民が創設した日系文化・体育協会などの組織の総称です。その実態を調査しました。
ブラジルは、最初の移民上陸から100年以上がたち、いまや世界最大の日系社会が形成されました。
それらの団体は、日系人だけで固まることなく、コミュニティに溶け込む活動が多いのだそうです。運動会など、市や州の公式カレンダーにも取り上げられます。

それ自体喜ばしいことですが、ひるがえって、日本に定住している外国人たちの文化やコミュニティはどのような状態に置かれているのか、変化しているのか。それが心配になります。

暑くなりました

2021年7月18日   岡本全勝

7月も、半ば過ぎ。東京は梅雨も明け、30度を越える暑い日が続いています。コロナと猛暑。皆さん、大丈夫ですか。子どもたちは、もうすぐ夏休みですね。

夜の会合がないこともあり、早朝に目が覚めます。冷たいシャワーは、さらに目が覚めます。涼しいうち、そして頭のさえているうちに、原稿を書いたり、講演や取材の準備をしています。
昼は暑くて、何度も水シャワーを浴びます。冷たい麦茶がおいしいです。冷房を入れないと過ごせません。夕方の散歩も、サボり気味になります。

プロ野球も、オリンピックのために試合がありません。夜の楽しみ(楽天が負けないかという心配と苦しみ)も、当分の間おあずけです。
野球観戦に生きがいを見いだしている肝冷斎は、どうするのか心配ですが。プロ野球以外にも、野球はあるのですね。また、熱心に野外調査に行っているようです。この猛暑の中、熱中症に気をつけて。食べ過ぎなければ、減量になるでしょう。

もはや豊かな先進国ではない

2021年7月18日   岡本全勝

7月11日の読売新聞「日本復活の処方箋」、加谷珪一・経済評論家の「もはや豊かな先進国ではない」から。
・・・「日本は安い国になった」
最近そんな声を耳にします。私は香港のホテルでビールを注文したところ1500円以上取られてびっくりしたことがあります。国内にいては、わからないかもしれませんが、日本の物価は今や欧米や一部のアジア諸国と比べて低水準です。コロナ禍で下火になっていますが、訪日外国人(インバウンド)がどっと増えた一因は「日本の安さ」にもあるのです。
日本人にとって「日本が世界でも指折りの経済大国」であることは当たり前の話でした。その常識が崩れ始めているのです。

なぜそうなったのでしょうか。
バブル崩壊以降、日本経済はほぼ「ゼロ成長」の状態が続いており、賃金水準は上昇していません。この間、先進諸国は国内総生産(GDP)を1・5倍から2倍に拡大させました。日本は相対的に貧しくなったわけです。「今はもう豊かな先進国ではない」というのが実情です。
日本経済が成長を止めた理由の一つには、「ビジネスのIT化」にうまく対応できなかったことがあります・・・

・・・では日本経済が復活するための処方箋は何でしょうか。
まずは、日本企業の生産性を高めることです・・・
日本企業は基本的に雇用が過剰だからです。ある調査によれば、日本企業には「仕事はないが、会社に籍がある」という従業員が400万人もいるといいます。全従業員の1割に相当します。この「社内失業者」が転職し、別の仕事に従事すれば、その分、生産性を上げることができるのです。
日本は「終身雇用」「年功序列」が根強く、多くの人は転職に抵抗感があるかもしれません。しかし、人材が流動化すればもっと多くのサービスを創出できるはずです。 そのためには、転職しやすい環境をつくる必要があります。行政による支援は必須です。スキルアップが簡単にできる「職業訓練プログラム」の充実を政府は成長戦略の柱にすべきです。
もう一つの処方箋は「薄利多売」をやめることです・・・

先に、ビックマックが、アジアより日本の方が安いことを紹介しました。「日本は貧しい国

夏椿の異変

2021年7月17日   岡本全勝

わが家の玄関脇の夏椿についてです。去年の春に植え替えました。その後、順調に育ち、今年も元気よく花を咲かせてくれました。
ところが1か月ほど前から、いくつかの葉っぱに、茶色い枯れが目立つようになりました。一つの葉が全面的に枯れるのではなく、部分的にです。しかも、何もない枝と、枯れた葉が目立つ枝があります。
お向かいの園芸のお師匠様に相談しましたが、「病気でもなさそうだし」と原因不明です。

そこで思い出して、買った植木屋さんに相談しました。インターネットで買った、九州の植木屋さんです。その際に「何でも相談してください」とのことだったので、写真を数枚付けて、電子メールで相談しました。
回答は、「昨年も同様な症状が合った場合は、まだ植え付け2年目であることから、根がしっかり張っておらず水がうまく吸い上げられていない可能性があります。また、枯れているのが上部やサイド部分であることから、葉焼けを起こしているのかもしれません。夏場は葉焼けを起こしやすくなりますが、しっかりと根付くと葉焼けも落ち着きます」とのこと。
さらに詳しい対処方法も教えてもらいました。専門家に見てもらったのですから、安心です。便利なものですね。

玄関脇の小さな土地、下水管も埋設されているので、根を張るのも難しいのだと思います。水やりを怠らず、様子を見ることにします。

G7にいる資格

2021年7月17日   岡本全勝

7月9日の朝日新聞オピニオン欄、「新井紀子のメディア私評」「G7にいる資格 言葉と論理で訴える気概あるか」から。

・・・2010年、日本の国内総生産(GDP)は中国に抜かれ、世界第3位になった。国自体が成熟し、生産人口が減るのだから致し方ない。まもなくインドにも抜かれることだろう。
日本だけではない。G7メンバーの多くが、GDP上位国にとどまることはできまい。それでもなお、G7の枠組みが残るなら、その存在意義は何か。日本が参加し続けるための「資格」は何か。「東京オリンピックに強力な選手団を派遣してほしい」以外に言うべきことを持たない我が国の首相の姿を見ながら、考え込まざるを得なかった・・・

・・・ 「建前民主主義」「建前自由経済」ではなく、民主主義と自由な経済の「あるべき姿」を不断に希求し続ける。異なる価値観を有する国々に言葉と論理で訴えかけ、具体的な解決策へ導く気概をもつ。そうしたことがG7に参加する上での資格ではないか。
たとえば、市場の失敗によって引き起こされた地球温暖化に対応することは、未来も含めた人類から「自由な経済」への賛同を得るための不可欠な活動とも解釈することができる。
振り返って我が国はどうだろう。この数年、日本の民主主義は「建前民主主義」へと明らかに後退した。公文書改ざんと国会における虚偽答弁、三権分立を揺るがす検事総長の恣意的人事への動きといった個別事案だけではない。政府が空疎な言葉で国会答弁を埋め尽くすことで、国会そのものが機能しなくなってしまった。まるで、国民が政治に興味や関心を失って、一票の権利を行使しなくなるのを待っているかのようだ。
報道も「建前的報道の自由」に劣化したように見える。メディアの多角経営化の中で、事業に「差し障り」のある報道は避けられる。スポンサーとして深く関わっている東京オリンピック・パラリンピックについて、メディアが「開催の是非」に言及しなかったのは、その象徴だろう。
25年に主要国首脳会議は50周年を迎える。日本がその場にいる資格があるか否か、真剣に考えてみませんか・・・