年別アーカイブ:2020年

原発被災地、営農再開状況

2020年1月27日   岡本全勝

福島相双復興推進機構(官民合同チーム)が、被災農業者の営農再開支援として、個別訪問をしています。令和元年12月での概要を公表しました。

1,774 の農業者に対し、延べ4,755 件の訪問をしています。
再開済の農業者は 518 者(29%)、今後再開意向の農業者は 247 者(14%)で、合計で 765 者(43%)です。再開意向のない農業者は 766 者(43%)、再開未定の農業者は 243 者(14%)でした。

大まかにいって、半数近くの人が、再開意向があります。他方、半数の方は、再開意向がありません。
すると対策は、
・営農意向のある方に、再開の支援をすること
・営農再開意向のない方には、同意があればその田畑を貸してもらって、他の人による大規模営農につなげることでしょう。

鎌田浩毅著『理学博士の本棚』

2020年1月26日   岡本全勝

鎌田浩毅著『理学博士の本棚』(2020年、角川新書)を紹介します。
帯とあとがきに、「科学者が愛した中古典の名著」とあります。こちらの表現の方が、わかりやすいです。古典(大古典)と呼ばれるような本ではなく、鎌田先生が若い時に読んだ本、先生の科学者人生を作ってきた本です。

挙げられている書名を見ると、皆さんも「ああ、こういう本もあったな」「私も読んだ」と、思い当たる本が並んでいます。
鎌田先生、良いところに目をつけられましたね。古典の数々は、これまでも多くの方が紹介しておられます。それに対し、ここに挙げられた本は、古典でも大古典でないもの、また、まだ古典になっていないものです。
「B級グルメ」といったら、失礼になりますが。大古典は少々敬遠する人にとっても、これらの本は、取っつきやすいでしょう。

本のあらすじ、著者の紹介だけでなく、鎌田先生がその本をどのように読んだかが載っています。これは、読書の参考になるでしょう。
そして、さらに読みたい人のために、関連する書物が並んでいます。巻末には、出てきた本と著者名の索引もついています。親切です。

いつもながら、鎌田先生はとんでもない量の本を、読んでおられますね。しかも、それを覚えておられる。脱帽です。

UR都市機構の復興貢献

2020年1月26日   岡本全勝

独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)が、被災地の復興に貢献してくださっています。
これまでにない大災害で、町を作り直します。市町村役場にも県庁にも、それだけの経験も能力もなく、職員もいません。企画、設計、工事どの場面においてもです。そして、工事は急ぐ必要があります。
大手工事業者も力強い味方ですが、国の関係機関である都市再生機構は、自治体にとって「信用でき安心できる」組織なのです。

岩手県と宮城県での津波被災地での工事は、ほぼ終わりました。福島の原発被災地での町の再生に、引き続き取り組んでもらっています。
福島についてのパンフレットができました。ご覧ください。インフラ工事だけでなく、にぎわい創出などにも、取り組んでもらっています(P6)。

連載「公共を創る」第31回

2020年1月25日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第31回「社会的共通資本 文化資本がつくる社会の違い」が、発行されました。
私たちが暮らしていく際に必要な、「社会の装置や環境」を考えています。施設資本や制度資本は、既に学問でよく取り上げられています。それに対し、関係資本や文化資本は、ソーシャル・キャピタルとして近年取り上げられるようになりました。その意義や機能についての議論は、まだ少ないようです。

国によって、経済状況や治安状態が違います。なぜ豊かな国と貧しい国が生まれるのか。安全な地域と危険な地域が生まれるのか。そこでは、政治制度や経済制度の違いだけでなく、関係資本と文化資本が重要な役割を果たしています。

それらに関する学問として、文化人類学や社会人類学があります。中根千枝先生の『タテ社会の人間関係』は読まれた方も多いでしょう。これら先達の成果も参考にしつつ、日本社会を考えます。
執筆に当たって、かつて読んだ本を思い出し、引っ張り出しています。その時々に書いて残してあった文章やメモが頼りです。内容はうろ覚えなので、確認する必要があります。書棚で見つからない本は、仕方なく、アマゾンで中古を買っています。

外国語の日本語表記

2020年1月24日   岡本全勝

新聞社を始め出版社には、表記の定めがあります。外国語を日本語に移す際もです。
「ヴ」「ヴァ」「ヴィ」を、「ウ」「バ」「ビ」に変えることが多いようです。
するとどうなるか。
マックス・ヴェーバーがマックス・ウェーバーに、
アレクシ・トクヴィルがアレクシ・トクビルに、
カレル・ヴァン・ウォルフレンがカレル・バン・ウォルフレンになります。

それでなのですね、マックス・ウェーバー(Max Weber)は。
私は学生時代に、マックス・ウェーバーと習いました。でも、ドイツ人の彼が、なぜ英語風にウェーバーと表記されるのか不思議でした。日本の社会学は、戦前はドイツやフランスをお手本にしましたから、英語経由で入ってきたはずはないのに・・・と。
これまでの出版業界での表記が、ヴェでなくウェだったのですね。