年別アーカイブ:2019年

官僚意識調査その2

2019年9月2日   岡本全勝

官僚意識調査」の続きです。この調査の意義を、2回に分けて、簡単に説明します。

内閣人事局ができて、国家公務員行政が大きく前進しました。業務に必要な組織を作り、それを担う職員を管理することは、どの組織にとっても不可欠なことです。そしてその際に、職員の状況を把握し、人事制度や運用をすることは、当然のことです。
(官民を問わず、組織運営に必要な要素は、「企画」「組織・人事」「予算」です。これまでは国家公務員の人事制度を、主に人事院が担っていました。しかし、人事院は「第三者機関」です。職員管理は、組織の管理者か行う必要があります。)

米国や英国では、政府自らが全職員に対して調査を行ってます。
いずれも、数十万単位のサンプルです。行政官僚制を機能させるためには、どのような職場環境やインセンティヴを用意すべきかを定期的に調査しています。質問文および省庁間比較、世代間比較などの分析結果は、ネット上で公開されています。
私は、日本でも将来は、政府(内閣人事局)がこうした調査を行うべきだと考えています。

アメリカ連邦政府:連邦職員調査(Federal Employee Viewpoint Survey、毎年)
https://www.opm.gov/fevs/
英国政府:公務員調査(Civil Service People Survey、毎年)
https://www.gov.uk/government/publications/civil-service-people-survey-2018-results

続く

福島での新産業創出

2019年9月2日   岡本全勝

今日9月2日は、福島産業創生協議会が主催するフォーラムに出席し、基調講演を行ってきました。第29回フォーラム グリーンフィールド型 『フクシマ・スマートシティ・プロジェクト』

原発被災地では、順次、避難指示が解除されています。住民が8割戻った町もあれば、まだ1割の町もあります。他方で、戻らないと決めた住民も多いです。
帰還希望者に戻ってもらえる条件を整えることと共に、新しい人を呼び込むことも必要です。そのためには、働く場が必要です。新しい産業です。
経産省や県が、様々な試みをしています。民間からの協力もありがたいです。

アクセンチュア(株)が、会津若松市に福島イノベーションセンターをつくり、デジタルの実験場と、スマートシティを試みています。地方創生のよい試みです。

官僚意識調査

2019年9月1日   岡本全勝

大阪大学の北村亘先生たちが、かつて村松岐夫・京都大学教授がやっておられた「官僚意識調査」を久しぶりに復活させます。2001年を最後に行われていなかったのですが、今回、実施することになりました。概要は、中央調査社のホームページご覧ください。(https://www.crs.or.jp/oshirase/about_1080.htm)
対象は、次の6省の本省在職者(課長補佐以上)です。
総務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、経済産業省、国土交通省

(調査対象となる方へのお願い)
かつては、調査員が対象者に面談していたのですが、インターネットでできるようになりました。オンラインで回答します。
質問は合計23問、4つの選択肢から選ぶ方法で、所要時間は30分程度です。もちろん、回答者を特定することができない措置も講じられています。守秘義務に係るような問はありません。安心して参加してください。

事前登録期間を9月21日までに、回答期間を9月20日から10月19日に設定してあります。
・課長級以上には、郵送で連絡が行きます。
・課長補佐級には、SNSやメールで案内が回ります。
事前登録が必要です。事前登録のウェブサイト(https://r10.to/survey2
その他問い合わせ先 info_crs@crs.or.jp

昔と今の公務員像の違いや、世代間の認識の差など、皆さんが普段感じているであろう様々な変化を、こうした調査が可視化してくれるでしょう。そして、問題の分析や課題解決に向けた一助になるものと期待しています。この調査の意義などは、次回書きます

元気なアサガオ

2019年8月31日   岡本全勝

少しずつしか花を咲かせなかった、今年のアサガオ。先週から、たくさんの花を咲かせています。去年より、遅いです。
実は、お向かいの園芸のお師匠さんに、「去年の花から取った種では、元気ありませんね」と言ったら、肥料をまいてくださいました。その成果かもしれません。
ツルはやたらと伸びて、低い支柱の中はジャングル状態になっています。数本のツルが絡み合って、(支柱なしで)自分たちの力で空に伸びています。

去年の日記を見たら、11月まで咲いていたようです。でも、これでは、夏休みの絵日記の題材には不適切ですね。

連載「公共を創る」第15回

2019年8月31日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第15回「哲学が変わったー成長から成熟へ 成熟社会に入った日本の行政」が、発行されました。

大震災の被災者支援と復興の過程で、これまでの行政の成功と限界がわかりました。前回に続き、日本社会の変化に従って、行政も変わらなければならないことを議論します。
明治以来、理想的な国家、理想的な国民を作るために、努力してきました。そして、それに成功しました。ところが、そこから漏れ落ちた人への対応は十分とは言えません。
漏れ落ちた場合の「安全網」の整備や、その教育をしてないのです。理想は教えますが、それに乗らない人や失敗した場合の生き方を教えないのです。
「坂の上の雲」を見上げていて、「坂の下の影」を見落としていたのです。

行政の目的も、生産者視点から、生活者視点に変える必要があります。
例えば公営住宅は、かつては住宅のない人に対し、数を増やすことが目的でした。現在は、住宅は数だけなら、余っています。他方で、入居者の孤立や孤独死が問題になっています。これは、建設部局の任務ではありません。そして、孤立は社会福祉の範疇を超える課題でしょう。「公営住宅」といっても、行政の任務が変わってきたのです。