年別アーカイブ:2019年

「結の場」の成果

2019年12月1日   岡本全勝

復興庁が、被災地の事業者の再建のために行っている「結の場」。先日、いわき市の例を紹介したばかりです。この度、平成30年度の成果がまとまりました。

この年は、3か所で実施し、被災企業の参加は29社、支援企業は延べ101社です。42件のマッチングが成立しました。
支援提案の内容は、新規ビジネス推進、販売チャネル開拓、営業・プロモーション支援、業務カイゼン・企業力向上です。具体事例も、写真入りで載っています。
例えば、椎茸生産者は、商品の知名度、ブランド力がありませんでした。大手スーパーが取り扱ってくれることで、知名度を上げてもらっています。
ありがとうございます。

ネット・ゲーム依存症調査結果

2019年12月1日   岡本全勝

11月28日の各紙が、厚生労働省が、生活に支障が出るほどオンラインゲームなどに没頭する「ゲーム障害」に関する初の実態調査の結果を発表したことを伝えていました。
「10~20代のゲーム利用者のうち、7%が授業中や仕事中にもゲームを続けているなど、一部に依存症状が見られた。休日には12%がゲームを6時間以上していた」日経新聞

ネット・ゲーム使用と生活習慣に関するアンケート調査」です。
今年1~3月に、無作為に抽出した全国の10~29歳の男女9千人を対象として、5096人が回答しました。
それによると、過去1年間にゲームをしたことがあるのは、85%。機械は、スマホが81%、据え置き型ゲームが48%です。オンラインでゲームをする人は48%。
平日のゲーム時間は、男性では3時間以上が25%、うち4%は6時間以上。女性では3時間以上が10%、うち2%は6時間以上もやっています。

ゲームを止めなければいけないときに、ゲームが止められなかったか。ゲームのために、スポーツ、趣味、友達などと会うといった大切な活動に対する興味が著しく下がりましたか。ゲームのために学業に悪影響が出たり、仕事を危うくしたりしても、ゲームを続けましたか。ゲームのために睡眠障害や憂鬱になっても、ゲームを続けましたか。といった質問が並んでいます。
多くの人が「はい」と答え、プレイ時間が長い人ほど学業・仕事への悪影響だけでなく心身の問題も起きています。
大きな社会問題です。
依存症対策全国センター(国立病院機構久里浜医療センター)

連載「公共を創る」第26回

2019年11月30日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第26回「公私二元論から官共業三元論へ 政府と共助と企業が支える公共」が、発行されました。

前回、公私二元論に代えて、官共業三元論で社会を見ることを提唱しました。三元論で社会を見ると、二元論では見えなかったことが見えてきます。公私二元論は、国家が民間を指導します。かつてのドイツ国家学、明治以来の日本です。他方でアメリカ社会学では、自治体や政府も、会社と同じように、住民が自分たちのために作ったものです。

公・公共という言葉を、政府、世間、良い社会という使い方に分類すると、私の連載では「良い社会」を対象にします。それは、どのようにしたら創ることができるか。
そこには、他者とのつながりがあり、慣習として引き継いでいく必要があります。この慣習をどのようにしてつくり、引き継いでいくか。それを議論します。

電子立国からの転落

2019年11月30日   岡本全勝

11月29日の各紙が、パナソニックが半導体事業から撤退することを伝えていました。台湾のメーカーに売却するそうです。
半導体はかつて、電子機器類の基本的部品として「産業の米」と呼ばれていました。1980年代には、日本が世界の生産量の半分を占め、「電子立国」と高く評価されました。しかしその後、アジア各国の追い上げに、急速に地位を落としました。

朝日新聞の記事に着いているグラフが分かりやすいです。ところが、このグラフでは、アメリカはシェアを減らしていないのです。
世界一と呼ばれた日本の電子産業は、何を誤ったのでしょうか。

ある人に聞いたら、次のような理由でした。
1980年代まで、日本がシェアを増やし、その分アメリカが減らします。まだアジア各国は、出てきていません。その当時の主たる製品は、メモリ半導体でした。この分野では、1990年以降、アジアが日本のシェアを奪います。
他方で、新しくシステムLSIが出てきます。これはメモリが単に情報を備蓄するだけの容器に対して、情報を加工、処理する機能を持った「頭脳」です。アメリカは、このより高度な分野で生き残ります。日本は旧来型製品で後発国にシェアを奪われ、新製品に進出できなかったのです。
これはまた、時代が、モノづくりから新しいことを考えることへ変わっているのに、その流れに乗ることができなかった一つの例とも言えます。

詰め込み教育からの脱却

2019年11月29日   岡本全勝

11月27日の朝日新聞が「変わる定期テスト ノート持ち込みOK」を伝えていました。詳しくは記事を読んでいただくとして。

定期テストに、自学ノートなら何冊でも持ち込める公立中学が紹介されています。もちろん、記述式です。この自学ノートは、毎日1ページ以上自宅学習し、教員に提出する自作のノートです。原則手書きのみで、教員が毎日、中身を点検します。

良い改革だと思います。これまでの試験の多くは、記憶力を問うものでした。一夜漬けで、試験が終わると忘れて、それでおしまいになってしまいます。そして、それら覚えることは、社会人ではほぼ活用されません。それよりは、考えること、それを文章にすることの能力が重要です。

私も、大学で教える際は、試験は記述式にしました。そして最近は、ノートも書物も持ち込み可にしています。学生たちに暗記を強いることは、非生産的です。それより、ポイントを理解し、どこを調べれば分かるかという能力をつけて欲しいのです。