宮城県被災地視察

9日、10日と、宮城県の被災地を視察してきました。毎年行っています。岩手県は10月に行ったのですが、宮城県は秋の台風災害もあり、この時期になりました。
今回は、東松島市、石巻市、女川町、南三陸町、気仙沼市を見てきました。首長さんたちは、12月議会の最中ですが、忙しい中、説明をしてくださいました。旧知の方々です。皆さん、苦労しておられるのですが、街の復興が完成に近づき、円満な表情です。

住宅の復興はほぼ完成に近づき、仮設住宅に入っている人は少なくなりました。この人たちも、住宅の完成を待っておられるので、来年度中には移ってもらいます。
ほとんどの町で、市街地の復興土木工事は終わっています。もう少し残っている町もあります。あと1年あまりで、街の復興は完成する予定です。しかし、地元調整が長引いた場所での防潮堤を含んだ工事などは、もう少しかかるところもあるようです。

また、市街地ではないのですが、集団移転した元地の活用が残っているところがあります。各町とも、住民の住宅や市街地の復興を優先したので、それら以外は後回しにしたのです。さらに、集団移転した元地は、そもそも住宅を建てることができない場所です。活用には、制約があります。
それぞれの町で工夫を凝らして、活用しています。産業団地、公園、パークゴルフ場などなど。

首長さんたちに、課題や悩みを聞くと、残った工事の完成、戻らない産業の復旧、そして人口減少を上げられます。工事はこのまま進めば、あと2年で完成するでしょう。
産業は、いくつかの課題があります。まず、魚が捕れないことです。この地域の主たる産業は漁業です。ところが、サンマや鮭が捕れないのです。これは、短期的には手の打ちようがありません。
人口減少は、止まりません。少子高齢化で、生まれる数より亡くなる人の数の方が、はるかに多いのです。被災地だけの問題ではありません。日本の多くの地方で進んでいる現実です。この項続く