坂根社長。悪い報告を先に

日経新聞「私の履歴書」坂根正弘・元コマツ社長の続きです。11月27日の「コマツウェイ」から。
坂根社長が社長職を譲る際に、経営の基本路線を社員全体に行き渡らせるために、小冊子を作ります。それが「コマツウェイ」です。第1章がマネジメント編で、その中の一つに「ビジネス社会のルールを順守すること」があります。
・・法令違反や不祥事をなくそうという趣旨だが、単に言葉を掲げるだけでは何も変わらない。そこで導入した施策の一つが「報告の順番はバッドニュースが先」の原則だ。
コマツの事業責任者や子会社のトップは月1回、フラッシュレポートと呼ばれる報告書を社長に提出するが、そのレポートの一番上に「バッドニュース」を書かせることにした。コンプライアンス・環境・安全に関わる悪い報告を最初に書いた上で、品質問題や業績報告に入っていく。これを毎月繰り返していると、ルール順守の意識が自然に高まり、組織の体質や風土もいい方向に変わるだろうと期待している・・
なるほどと思います。なかなかできないことです。