復旧段階ごとの、被災者支援の課題

発災から1年4か月がたち、地震津波被害地域では、復旧・復興が新しい段階に入っています。振り返ってみると、次のような段階に分けることができます。復旧というと、インフラ復旧が目立ちますが、被災者支援という観点から考えてみます。

1 まずは、発災直後です。この時期は、救助が第一です。消防、警察、自衛隊などが活躍します。
2 次は、被災者を、避難所に収容する時期です。今回の大震災のように規模が大きくなると、どこにどれだけの人を収容するかが、大きな課題になります。そして、その人たちに水や食料、身の回りの品を届けることが重要です。これは、消防や警察の仕事ではありません。市町村役場の仕事であり、それを県や国、さらには他の自治体やNPOが支援することになります。
この重要性は、案外認識されていません。災害対策や危機管理と言ったときに、消防や警察ばかりが取り上げられますが、市役所のこのような役割や能力は重要です。そして、消防や警察は、広域に支援することを訓練しています。今回も非常に良く機能しました。それに比べ、避難所への収容時期の市町村応援は、まだ確立していません。国が直接支援することも、今回が初めてでした。
3 その次は、避難所の運営の時期です。仮設住宅に移るまで、しばらく避難所生活が続きます。避難所の生活環境を改善することが、重要になります。
4 その次に、仮設住宅生活の時期が続きます。プレハブ住宅での暮らし、あるいは借り上げ住宅での暮らしです。これも結構長期間になるので、生活環境を改善したり、孤立防止をしなければなりません。そしてこの時期になると、住宅や町並み復旧を考える時期になります。これをどのように支援するか。重要な課題になります。市町村役場だけでは手が回らないので、自治会の役割はもちろん、NPOなどの支援が期待されます。しかし、これらも経験が少なく、これからの課題となっています。

道路や漁業の復旧だと、国や市町村役場にそれぞれの担当部局があるのですが、被災者支援は明確な部局がないのです。今回、国では、被災者支援本部、復興本部、復興庁を作りました。今後、災害が起きた場合にどうするか。これも課題です。