自衛隊の活躍

被災地では、自衛隊が大活躍をしています。物資の運搬や給水などは、インフラの復旧に従って減ってきていますが、お風呂などはまだ支援してもらっています。それ以外にも、いろんな活動をしています。私を含め、一般の国民は知りませんよね。マスコミも、これまでは自衛隊をあまり紹介してくれませんでした。
被災者支援の活動を、写真入りで紹介してもらいました。こちらをご覧下さい。

緊急物資の無償提供

私たちのチームでは、被災地からの要望に応え、食料や水を配送しました。その際に、それらの物資を集めるのですが、無償で会社や業界団体から提供してもらったものも多いのです。それらの状況をホームページに載せるとともに、お礼状を出しました。
なんと、カップ麺は9割、水は6割が、無償提供してもらったものです。ありがたいことです。

現地説明会

昨日16日は、岩手県大船渡市に、被災者支援についての国の制度の説明会に行ってきました。今回の災害に関し、いろいろな特例を作りました。現場でそれを使う市町村役場や県庁の職員に理解してもらうことと、要望を聞くためです。
現場で使ってみて、使いにくい点があったら指摘してもらい、改善するためです。現場で使いやすいことが、重要ですからね。東京で満足していては、意味がありません。いろいろと、指摘をもらいました。頂いた指摘は、改善を検討します。
近隣の市町村の方にも、集まってもらいました。説明会は、今日と明日も、3会場で開き、岩手県の沿岸部市町村すべてに、参加してもらう予定です。

現場で汗をかくことと、本部で先を読むことと

被災者支援の仕事をしていて、常に考え、悩んでいることがあります。それは、「今、私たちの仕事で欠けていることは、何だろうか」と「次に、必要な仕事は、何だろうか」ということです。
当然、今取りかかっている仕事が、うまく進んでいるかを確認することは、重要です。しかし、それは部下職員が、それぞれ責任を持ってやってくれています。
責任者としての私が考えなければならないことは、「今できていないこと」の拾い上げです。そして、「次にすべきこと」の手配です。これは、難しいですね。あることの評価でなく、無いことの想像ですから。いろんな方面から情報を集め、今の仕事から少し距離を置いて、そして例えば2週間や1か月後の状態を想像しながら、考えるしかないです。構想力が問われます。課題がわかれば、次にはそのための職員配置を考え、工程表を立てることができます。それは、大まかな方向を示せば、参事官たちが考えてくれます。

私がこの仕事に従事して最初にしたことは、「現地の課題と被災者生活支援チームの取組み(分類)」を作ることでした。そして、それに合わせて組織をつくること(班編制と職員集め)でした。この表は、その後は、各参事官が更新してくれています。私は、この表に載っていない課題を考えることが仕事なのです。
毎日忙しいので、目の前の仕事に忙殺される。それはそれで充実感があるのですが、それに没頭していると、先のことが考えられません。

定例的な業務をしている際には、このようなことを考えなくても、目標と工程表はあるのです。軍隊や初めての仕事を立ち上げる場合には、このような「作戦参謀」の仕事が必要なのでしょう。
各市町村の災害対策本部でも、現在の課題と取り組み状況の確認と合わせ、次の課題と取り組み方を考えておられるでしょう。市長とその参謀が、それをどれだけ適確にするか。「先を読む」。それによって、業務の進み方が、大きく違ってくるでしょう。うまくやれると、部下に無駄をさせず、また、住民の希望に先回りして応えることができます。