終わった政府組織の記録

政府では、新しい課題について、いろいろな検討組織が作られます。これらは、任務を終えると廃止されます。
現在は、それらを調べることが、容易になっています。内閣官房のホームページに「各種本部・会議等の活動情報」のページがあり、そこに「現在活動中の会議」と「活動を停止・終了した会議」の一覧が載っています。そこをクリックすると、それぞれの会議の資料を見ることができるのです。便利なものですね。私の関係した組織でも、「再チャレンジ推進会議」と「安心社会実現会議」は載っています。「省庁改革本部」は載っていないようです。これは、内閣官房でなく、内閣に直属したからでしょうか。若い人は、これらの組織を知らないでしょうね。
私の記憶では、安倍晋三内閣の時に、このページ(終了した会議)が作られたと思います。当時、内閣府に出向していて、内閣官房の職員に「こんなページを作って欲しい」とお願いしていたのです。私以外にも、問題意識を持った幹部がいたのかもしれません。

各省に置かれた暫定的組織なら、どこかの部局に引き継がれるのでしょう。しかし、内閣や内閣官房につくられる組織は、そもそもが各省に属さない、あるいは各省にまたがる課題を扱います。どこにも引き継がれない可能性が、大きいのです。さらに、ファイルに綴じられた文書も重要ですが、一般の国民や若い公務員には、インターネットの方が便利でしょう。理想的には、各組織ごとにきちんとした文書が記録され、インターネットで公表資料が残り、できれば1冊解説書があれば、便利ですね。