外交と国際関係論のオピニオン誌だった月刊「外交フォーラム」が、休刊になりました。新聞でも報道されていました。私は重宝していたので、残念です。バックナンバーの目次を見てもらうと、その価値をわかってもらえると思います。
各省関係の雑誌で読み応えのあるのは、この「外交フォーラム」と旧経済企画庁の月刊「ESP」くらいだと、私は考えていました。外交問題や経済社会問題というテーマもさることながら、内容に主張があるからです。他の省の雑誌の多くは、法令解説であったり、施策のPRであったり、「文中意見にわたるのは個人の意見であり・・」と断っていながら意見はほとんどなかったりで、面白くありません。
「ESP」のバックナンバーも、ご覧ください。2007年3月号は、再チャレンジ社会特集で、私も編集に参加しました。
「ESP」も去年で休刊になり、電子版になってしまいました。このような専門政策分野のオピニオン誌は、購読者数が限られ、商業的には経営は難しいのでしょう。公的な機関が支援することは、できないのでしょうか。このような専門誌は、政策を深く掘り下げる場であり、研究者を育てる場でもあり、政策共同体の場であり、日本のソフトパワーを育てる場でもあるのです。その効果を考えると、安いものだと思います。
外交関係では、アメリカの「Forein Affairs Report」の翻訳である、月刊「フォーリン・アフェアーズ・リポート」があります。これは英語の原本が世界的に権威のある雑誌です。英語版を読めばよいのでしょうが、私のような者にとっては、日本語訳が読みやすく、ありがたいです。国際関係論において、アメリカの比重は圧倒的に大きいのですが、日本にその手の専門誌がないのは、残念であり、情けないですね。
年別アーカイブ:2010年
高校の同窓生
今日は、またまた、高校の同窓会の幹事会。会議が終わったあとの、2次会が大変です(笑い)。
「あの先生が、お亡くなりになって・・」「えー、まだお若いと思っていたのに・・」と、話がはずみます。
みんな、自分が18歳の時を基準に、話をします。その時30歳だった先生は、今は67歳です。当時50歳だった恩師は、今は87歳です。しかし、私たちの映像は、昭和48年で止まっています。そして、自分たちが55歳になったこと、当時の先生たちより歳を取ったこと、さらに子どもたちが当時の自分たちより年上になったということを、すっかり忘れています。
大学院出講、開店休業
今日は、日大法学部大学院での講義の1日目でした。しかし、教室には、院生は誰も現れず。残念。お客さんの来ないお店です。教務課に報告したら、「登録期間中なので、来週も来てください」とのことでした。
幼児のライター遊び
幼児がライター遊びで、焼死するニュースが続いています。いたましいことです。私はニュースを聞いた時、「3歳の子どもがライターをいじって、火をつけるなんてできない」と思っていました。しかし、今や火遊びの火災は、3歳から11歳の子どもが中心で、その手段のほとんどがライターなのです。しかも、3歳の子ども、特に男の子が圧倒的に多いのです。
消防庁消防技術研究室の、鈴木恵子主任研究員に、教えてもらいました。鈴木主任研究員はいろいろ論文を書いておられますが、インターネットで見ることができる簡単なものとして、経産省の審議会の資料を挙げておきます。これについては、昨年(2009年)12月5日の朝日新聞にも、大きく取り上げられました(鈴木さん、早くホームページを作って、載せてください)。3歳は、火をつけることはできるが、逃げることができない年代だそうです。その家庭環境についても、興味深い分析がされています。
鈴木さんは、さらにショッキングな分析も、しておられます。住宅で焼死する被害者は高齢者が多いということは、皆さんご存じだと思います。では、次に多いのは、どの社会集団・階層でしょうか。私はびっくりしました。これについては、また次の機会に紹介しましょう。
消防大学校長の喜び
昨日の幹部科に続いて、今日は、救助科で校長講話をしました。救助科の学生は、危険な場所で被災者や逃げ遅れた人を救い出すプロです。テレビで、ロープを伝って救助する場面をごらんになったこともあるでしょう。あの屈強な強者たちです。といっても、大学校に入学するのは、若者ではなく、後輩を指導する立場の人たちです。今回の60人は、平均年齢37歳です。昨日の入校式といい、今日の授業中といい、姿勢は正しく、動作は機敏、挨拶や返事も大きなはっきりとした声で、ほれぼれします。
ところで、私は大学3年の時に、ある授業にショックを受けました。もう35年も前の話です。たぶん、法学部31番教室だったと思います。名物教授ということで、必須科目ではなかったのですが、履修しました。第1回目の授業で、私にとっては、つまらない話をされました。「これが東大法学部教授か」と、がっかりしました。ところが講義が終わる際に、先生がおっしゃいました。「今年の学生のできは、いまいちだな」と。「笑うべきところで、笑わない、反応がない。私は何年も授業をしているが、今年の学生のヴィンテージは、良くないね」と。同じブドウ畑でワインを作っても、できの良い年とそうでない年があります。先生は、私たち学生をブドウとワインにたとえられたのです。
同じように、授業をしていて学生の反応がよいと、うれしいですね。今になって、石川吉右衛門先生の授業を思い出します。