カテゴリー別アーカイブ: 明るい課長講座

生き様-明るい課長講座

メンター制度は、メンティよりもメンターを育てる

5月28日の日経新聞「メンター制で女性応援団」から。メンター制度は、メンティ(助言を受ける職員)とともに、いえメンティよりもメンター(助言する職員)を育てるのです。

・・・女性社員の仕事上の悩みに男性幹部社員がマンツーマンで答えるメンター制度。女性のキャリアアップ支援を目的とした仕組みだが、相談に乗る男性側にも副次的効果があるという。相談に乗るなかで職場での女性の課題に理解が深まり、“女性活躍応援団”へと生まれ変わる。メンター制度を男性の意識改革に戦略的に活用する企業も出てきている・・・

・・・住友林業の峰元博史さん(59)は2016~17年度に2人の女性社員のメンターを務めた。1回3時間ほどの面談をそれぞれ10回。「家庭との両立の難しさや職務がなかなか変わらない閉塞感。女性社員の胸のうちを初めてじっくり聞いた」
この体験が管理職として役立った。現在は子会社のスミリンウッドピース社長だが、当時は大阪法人営業部の副部長。2人の女性部下が偶然ほぼ同時期に妊娠、育児休業を取ることになった。恐る恐る報告に来た女性社員に「おめでとう。よかったね」と即座に声をかけられた。
部内に「法人営業部をワークライフバランス職場の先進事例にする」と宣言し、全面支援を指示したという。「事前に妊娠を打ち明けた男性の先輩には『困るよ』と言われたらしい。メンターをする前だったら私も『仕事に穴が空く』と職場の心配を先に考えたと思う」
男性幹部・管理職らが豊富な経験と知識に基づき、成長を支えるメンター制度。実は制度を運用する会社では、相談する側の女性(メンティ)のキャリア意識向上に役立つだけではなく、相談を受ける側(メンター)の意識改革も促すとささやかれていた。

厚生労働省は2012年にメンター制度について企業調査を実施した。直接的な効果(複数回答)を尋ねた設問で最多は「メンターの人材育成意識が向上」で65.3%に上った。「メンティのモチベーション向上」63.6%、「メンティの職場環境への適応」58.5%、「メンティの知識・スキル獲得」48.3%よりも多かった・・・

教師を支える仕組みが必要

4月5日の朝日新聞オピニオン欄、宇佐美真さんの「追い込まれ孤立化 教師を支える仕組み必要」から。
・・・教師がこうした状況に追い込まれるのは、何も山行に限られない。クラス経営や授業がうまく行かず、孤立することがある。状況が悪化すれば、その教師の能力が足りないとみなされ、担任を外されることもあり、それがまた、無力感や孤立感を強め、状況をさらに悪化させる。
精神的な病気を抱えて入院し、甚だしい場合は退職に追い込まれることさえある。最近、教師の仕事が多忙で、「ブラック」だと言われることがよくあるが、こうした状況の放置こそ深刻な問題だと思う。
教師は教員免許を持ち、ひとりで何でもやれる、という自負を持っている。それで同僚が互いに意見を言いにくいこともある。教師の能力の評価も、あくまで個人としてどうなのか、を問われる傾向がある。
しかし教育は、教師が個人で立ち向かうには限界がある。しかも今は学校間の競争の拡大、有名大学への進学競争、保護者や地域への対応、部活動や進路指導など、教師がやるべき仕事は多い。徹底したチームワークで問題解決に当たり、教師を孤立させず、支援し合っていくような仕組みが必要だと思う・・・

大部屋で仕事をする、その過程で仕事の仕方を覚える会社員や公務員と違い、教室という「個室」で仕事をする教員は、大変だと思います。しかも大学卒業後直ちに、教室に立つのですから。
特に勉強を教えることのほかに、じっと座って話を聞くことができない子供、いじめ、学級崩壊、モンスターペアレンツなどへの対応は、どの程度教えてもらっているのでしょうか。

社員の心の病

3月21日の日経新聞が「心の病、若手社員に急増 17年民間調査「責任重く、権限はなく」」を伝えていました。
日本生産性本部の「『メンタルヘルスの取り組み』に関する企業アンケート調査結果」です。

・・・うつ病など心の病にかかる社員が最も多い年代は10~20代だと答えた企業の割合が、3年間で急増し、27.9%に達したことが、20日までに日本生産性本部の調査で分かった。40代が多いと答えた企業は35.8%で、30代も32.6%を占めるが、それに迫る勢いで若者の割合が上昇している。同本部は「若者でも責任の重い仕事を任される一方、見合ったポストや権限は与えられず、不調に陥る人が増えている」と分析している・・・

かつては(戦前から高度成長期まで)、心の病は若者がなるものでした。小説も、若者が恋愛、結婚、人生いかに生きるべきかなどを悩むことが一つの主題でした。自殺の多い年齢や理由もそうでした。
ところが、近年特に1990年代以降、中年の自殺が増え、その理由が生活疲れや会社での悩みが多くなりました。心の病も、この自殺の傾向を先取りしていると思われます。
自殺は近年減る傾向にあるのですが、職場でうつ病になる職員は減らずに増えているようです。

拙著『明るい公務員講座』は、私の経験も含めて、仕事に悩む職員を減らそうと思って書いたものです。これを読んで、病気になる人が減ってくれればよいのですが。

人事異動の季節

3月4月は、多くの職場で人事異動の季節です。私のところにも、内示を受けた人たちが、挨拶に来てくれます。公務員も民間人も。みなさん、これまでの経験を生かして、次の職場でも活躍してください。

今日は、福島復興局の送別会に参加しました。転出者は、2年、3年の任期を終え、新しい職場に転勤します。
復興局は、様々な職場から参加してもらっています。総務省、国土交通省、厚生労働省、農水省、警察庁、法務省、文部科学省、さらには独立行政法人UR・・・。本省から来た人、出先機関の人、任期付き任用の職員も。まあ、これだけ「出自が違う」人が一緒に仕事をすることは、滅多にないでしょう。次の行き先も、県内、東北各地、東京、関西と様々です。

彼ら彼女たちの挨拶でも、「これまでにない仕事をしました」「最初は何をするのか、わかりませんでした」「いろんな人と一緒に仕事ができました」・・と率直な発言がありました。「次の職場では、福島を宣伝します」という宣言も。
そうですね、全く違った仕事、全く違った場所での仕事ですから。平常の職場勤務では得ることのできない経験だと思います。苦労した分だけ、人は成長します。この経験は、間違いなく糧になります。
中には、配偶者を見つけた人も。これは、絶対忘れられないですね。

彼ら彼女たちと話しながら、私の若い時を思い出していました。
たまには、若い人たちと飲むのも良いですね。彼らは、いやがっているかもしれませんが(苦笑)。

新社会人と先輩のずれ

3月24日の日経新聞別刷り「プラス1」は、「新人VS.先輩 会社でびっくり体験ランキング」でした。
・・・新社会人にとって職場は知らない常識ばかり。驚くのは彼らを迎える先輩、上司も同様だ。双方にびっくりした経験を聞き、ランキングした・・・
詳しくは、本文を読んでいただくとして。
新人の驚きは、
1位 発言や休暇は空気を読んでから
2位 仕事のマニュアルや説明がなかった
5位 仕事をだらだらやる
10位 下積み時代を武勇伝のように語る

「1年目に身につけるべき能力は?」という問があります(記事の図表)。
新人は「知識やスキル」を重視し、上司は「仕事への姿勢」を重視しています。いずれにしろ、この2つが重要です。

次のような記述もあります。
・・・人材育成のプロがみる新社会人の特徴は「冷静で現実的」「無駄を省く」。経験は浅いが「ネット上の情報を組み合わせ一定の成果を出す自信がある」(リクルートマネジメントソリューションズの桑原正義主任研究員)。調査では自分の職場を「だらだらやる」「指導がない」と見ていた。
一方、30代以上は経験を通じて仕事を覚えていった世代。自分で答えを見つけて問題解決した経験が多いため、新社会人に対して「手取り足取り教えないと何もできない」と手厳しい。
ただ、こういった世代間ギャップは世の常で、先輩は新人に手厳しいもの・・・

先輩たちも数年前は新人だったのに、忘れているんですね。
このような記事は、後輩や部下の指導に役に立ちます。