管理職、中間管理職、職員の区分、4

しばらく間が空きましたが、「管理職、中間管理職、職員の区分、3」の続きです。

職員を職務別に採用せず、一括採用してから昇進させる方法は、「差別をせず平等に扱う」という、一見良さそうな面がありますが、欠点も多いです。
・職員には能力の差があります。それは持って生まれたもの以上に、本人の努力によるものもあります。採用時に同一に扱うということは、大学での勉学を評価しないということです。技術系は学んだ学問が評価されますが、それ以外は、採用の際に問われません。これでは、大学生活は壮大なムダです。
・職員が平等という考え自体が、無理です。会社にも役所にとっても、世間はそんなに甘くありません。能力ある者が能力を発揮しないと、会社は潰れ、役所は住民の期待に応えることができません。

・次のような悲劇も、起こります。
職種別の能力を問わない職場では、職場への忠誠心が評価の基準になります。その競争に、全員が巻き込まれます。それは、一面では全員が頑張るという活力を生みます。
しかし、仕事の成果という評価基準を用いないので、長時間働くこと、会社や上司の意向に沿うことが評価基準になります。
自分に与えられた仕事を処理しても、先に帰宅できないのです。
長時間労働や過労死は、この風土の中で生まれます。

・組織を効率的に運営し、社員や職員に能力を発揮してもらうためには、職種による区分と、階級による区分が必要です。軍隊(自衛隊)や警察、消防は、そのようになっています。