女性社長の失敗と失敗と成功

11月1日、2日の朝日新聞経済欄「黒、黒のち白」が興味深かったです。化粧品会社ランクアップ社長の岩崎裕美子さん(50)の話です。

まず第一番目の黒です。
・・・岩崎さん自身、「ワーク・ライフ・バランス」という言葉が大嫌いだった。
〈仕事も私生活も充実させたいなんて、売り上げをあげられない社員の言い訳だ〉
30代前半で取締役営業本部長に抜擢された。仕事に使命もやりがいも感じていた。

でも社員は居着かず、長くても3年で辞めてしまった。優秀な女性たちは「この会社では結婚も、出産もできない」と去っていった。「辞めないで」とは言えなかった。結婚はまだしも、出産はあり得なかった。残業できない社員は、ここでは戦力ではないのだから。「育休から復帰したいなんて言われたら面倒だとすら思っていた。女性を使い捨てにしていた」

創業時から一緒にやってきた管理職がそろって辞め、そこで岩崎さんも目が覚めた。社員は機械じゃない。こんな生活は男性でも、女性でも続かない。会社を変えたいと、残業を減らそうとしたら、社長からこう言われた。
「残業をやめて売り上げが落ちたらどうするんだ」
限界だった。そしてこう考えた。
「会社を変えるより、自分で会社を作った方が早い」・・・

この項続く