16日の朝日新聞「私の視点」では、新藤宗幸千葉大学教授が「義務教育の中央統制を排せ」を書いておられました。「文科相と官僚機構、中教審の多数の委員は終始、『負担率2分の1は優れた制度保障だ』として堅持を強く主張した。ところが政府・与党の最終合意では、負担金制度を維持したまま負担率を3分の1に引き下げて8,500億円を削ることが決まった」
「この決定後、文科相も、中教審の議論を官僚顔負けにリードした教育学者も、その理由や評価について目立つ発言をしていない。負担率の『2分の1堅持』と『3分の1への引き下げ』には、いかなる論理的整合性があるのか。『現行負担割合こそが教育を安定させる』『文科省の省益追求ではない』と繰り返された主張はどこへ行ってしまったのか」「透けてみえるのは、ただひとつ、義務教育制度に中央統制の足掛かりを残しておくという意向である。文科省にとって負担率は4分の1、5分の1でも構わないのではないか」
15日の毎日新聞は連載「教育分権」第8回で、「少人数学級、地方の挑戦、法を超え」として、県が国の定めた基準より少ない人数で学級編成をしようとしたところ、文科省から「法律違反」と言われたことを書いていました。2001年の話です。2004年度に、文科省も方針を転換しました。
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