カテゴリー別アーカイブ: 分権改革

地方行財政-分権改革

2007.01.09

6日の読売新聞1面「日本再生への道」で、御手洗冨士夫経団連会長が、道州制導入を提言しておられました。経済界の方がこのような構想に関与してくださるのは、ありがたいですね。

2006.12.23

23日の朝日新聞では、坪井ゆづる論説委員が「分権改革へ再出発」を大きく解説しておられました。分権推進委員の顔ぶれが、注目されること。諸井委員会は第一次分権を進めたが、西室会議は分権より財政再建を重視し混乱したこと。道州制特区では、権限移譲がほとんどなかったことなどを紹介し、次のように書いています。
「分権改革は霞ヶ関全体の猛反発にあってきた。旧法での推進委員会は、橋本政権時代、首相から『実行可能な勧告』を求められ、税源移譲を封印された。そこには政治家が官僚機構と戦う姿勢がなかった。この構図を変えたのが小泉首相だ。三位一体改革で3兆円の税源移譲が実現したのは、首相が経済財政諮問会議の結論を閣議決定したからだ。政治の力業が官僚を押さえ込めることを示した」
「いま首相に求められるのは、分権によって自治体を強化した先に道州制への展望が開けてくる、という大きな構図を描くことだ」

2006.05.29

28日の東京新聞サンデー版は、見開きで道州制を解説していました。西尾勝先生が、「分権改革の流れを促進」を書いておられます。
「自民党の調査会では、新しい道州を国の各省庁の地方総合出先機関であると同時に、これまでの都道府県に代わる広域自治体の性格をも併せ持つ団体にしようとする意見が幅を利かせています。しかし、これでは戦前の府県に似た不完全自治体の復活で、戦後改革以来の民主化の流れに逆行し・・」
「地方制度調査会答申は、このような危機感に立ち、本気で道州制を実現しようとするのならば、道州はこれまでの都道府県に代わる純然たる広域自治体でなければならないと強く主張し」
「2000年施行の地方分権法では十分に実現されなかったこと、すなわち国から広域自治体への大幅な事務権限の移譲と、広域自治体から基礎自治体への大幅な事務権限の移譲とを、この際に併せて一挙に実現しようとしているからです。・・しかし、それだけに、実現は決して容易ではありません」

2006.05.05

4日の日経新聞社説は、「活力ある成熟国をめざして2、分権進め地域が成長を競う時代に」でした。
「潜在力発揮へ道州制を」「経済のグローバル化や人口減少社会の到来など、地域経済を取り巻く環境は厳しい。しかし悲観することはない。全国を東北、関東などブロック単位でみればそれぞれ欧州一国並みの経済規模や人口がある。」
「各地域の潜在力はもともと大きいが、それを生かし切れなかった背景には中央省庁による画一的な経済振興策があった。国土の均衡ある発展を掲げた全国総合開発計画も公共事業への地方の依存体質を強め、かえって地方経済の足腰を弱めた。
地域経済を立て直すには経済振興策の権限を全面的に地方に移し、補助金も廃止して税源移譲する必要がある。インフラ投資も地方に委ねれば、類似施設を幾つも造るような無駄は許されなくなる。政府の地方制度調査会が2月末に道州制導入を答申したが、道州制に移行すれば、経済産業省や国土交通省はほとんどいらなくなるだろう。道州制導入には時間がかかるが、景気が回復している今こそ、地域が競い合いながら独自の成長戦略を探る好機である。」
「特性いかし経済自立へ」「小規模な市町村の活性化も急務である。人口減少で集落の維持が難しい地域が増えるなど先行きは楽観できないが、生き残りのモデルは各地で芽生えている。」
「地域経済を復権するモデルは幾通りもある。自らにふさわしい姿を地元企業や住民が探り、中央から権限を移譲された自治体が側面支援してこそ、真に自立する道が開ける。」