カテゴリーアーカイブ:再チャレンジ

こども食堂2

2022年5月22日   岡本全勝

こども食堂」の続きです。
子ども食堂は、コロナ禍でその存在が目立つようになり、行政も財政支援や広報を行うようになりました。非営利団体と行政が協働している例です。

2011年に起きた東日本大震災の際に、被災者支援と暮らしの再建に、非営利団体には大きな活躍をしてもらいました。それまでは非営利団体は市民団体と呼ばれ、私は行政とは別世界、場合によっては対立するものだと考えていました。実際に、被災者支援において、霞が関でも現場でも最初はうまくいかなかったのです。
彼らとつきあって、私は考えを改めました。そして、積極的に協働するようにしました。というか、助けてもらいました。その後、行政と非営利団体との協働は普通のことになりました。行政と社会の「意識を変える」重要な転換ができた、それに参画できたと満足しています。

困っている人の支援は本来行政の役割ですが、いくつかの面で、行政だけでなく非営利団体との協働が必要です。
一つは、行政より非営利団体の人たちの方が、感度がよく、問題を拾ってくるのです。
もう一つは、行政が施策として行う場合には、税金を使うので、平等でなければなりません。どこかで線引きをする必要があるのです。しかし、いろんな人が集う子ども食堂などは、線引きはよくないことです。そして、行政はお金と情報を出すことは得意ですが、住民を主体にして活動することは不得手です。
この本を読むとそれらがよく分かり、これからの行政のあり方、地域社会のあり方を示唆しています。
この項続く。

こども食堂

2022年5月17日   岡本全勝

「こども食堂」と聞いて、皆さんはどのようなことを思い浮かべますか。貧困家庭の子どもが食事を提供してもらう場所と想像する人が多いでしょう。ところがそれだけではなく、もっとさまざまな機能を提供しています。そして、これからの行政のあり方を示しています。
湯浅誠著『つながり続けるこども食堂』(2021年、中央公論新社)を、お読みください。

確かに、貧困家庭の子どもの食事対策になっているのですが、子育てに疲れているお母さんの息抜きの場、相談する相手や話し相手がいないお母さんのつながりの場にもなっています。子どもたちも、栄養を補給するだけではなく、異年齢の子どもやお兄さんたち、おじいさんやおばあさんと遊んでいます。ほかにそのような場がないのです。おじいさんやおばあさんも、居場所を見つけています。

貧困家庭(赤信号)だけでなく、そこまではなっていないけれど困っている家庭(黄信号)を救っています。さらに問題ない家庭(青信号)にも、子どもや親の居場所を作っています。行政が業者を使って提供する食事でなく、おじいさんやおばあさんも役割を持つことで、その人たちが生きがいを見いだします。
食事というものを配っているだけでなく、つながりという目に見えない安心を配っている、その場を提供しているのです。

コロナ禍での「集まってはいけない」は、こども食堂に大きな制約を課します。食事を配るだけでは、居場所としての機能を果たすことができないのです。孤独・孤立問題に対して、何が重要かがよく分かります。詳しくは本を読んでください。
この項続く。「こども食堂の活動

孤独・孤立実態調査

2022年4月21日   岡本全勝

4月8日に内閣府が孤独・孤立実態調査結果を発表しました。各紙がその概要を伝えています。朝日新聞「孤独・孤立の実態調査の結果を公表

詳しくは発表資料を見ていただくとして、孤独感があると答えた人は4割です。孤独感が「しばしばある・常にある」と答えた人は男女とも30代が最も多く、70代が最も少ないです。

この調査は、孤独・孤立担当大臣が置かれて、政府が初めて行ったものです。政府に担当部局が置かれると、資料の収集や対策の検討がされ、また社会にこの問題と窓口があることが周知されます。解決への第一歩です。

ヤングケアラー調査

2022年4月18日   岡本全勝

4月7日の新聞各紙に、厚生労働省が行ったヤングケアラー調査結果が載っていました。朝日新聞「小学生の15人に1人はヤングケアラー 長時間ケアが学校生活に影響」。厚労省ホームページ調査結果

・・・大人の代わりに介護や家事など家族の世話をする「ヤングケアラー」が小学6年生の15人に1人、大学3年生では16人に1人いることが7日、厚生労働省の調査でわかった。この年代を対象にした国の調査は初めて。小学生では長時間のケアが学校生活に影響し、大学生は就職とケアの両立に悩むなど、課題の変化も浮かび上がった・・・
・・・小学6年生で世話をする家族が「いる」と答えたのは6・5%。ケアの対象は、きょうだいが最も多く71・0%、母親が19・8%で続いた。きょうだいの割合が高い傾向は、昨年調査の中高生と同じだった。

「父母」の世話をする子のうち、父母の健康状態を33・3%が「分からない」と回答。子ども本人が状況を理解できずにケアをしている可能性がある。調査報告書は「周囲の大人へ相談しづらい理由の一つと考えられる」と分析した。

長時間のケアをするほど小学校生活に影響が及んでいた。ケアが7時間以上の子は学校を「たまに欠席する」が28・9%。3~7時間未満の21・5%を上回った。自由記述では「お母さんがいない間、弟、妹の世話をして、学校へ行くのがおくれてしまう」「つらさを分かってほしい。私の気持ちを聞いてほしい」などとつづられていた・・・

夫の引きこもり

2022年4月3日   岡本全勝

3月24日の日経新聞夕刊に「夫のひきこもり 家族の対応は コロナ離職の影、早めに相談を」が載っていました。

・・・新型コロナウイルス下で厳しい雇用環境が続き、離職をきっかけとするひきこもり増加の懸念が高まっている。なかでも配偶者、特に夫のひきこもりについては第三者に支援を求める事例が少なく、実態を把握しきれていない。核家族化が進んだ今、悩みを抱える当事者と妻たちの社会的な孤立をどう防げばいいのか・・・
・・・2018年度に内閣府が実施した調査で、中高年(40~64歳)のひきこもりが全国に推計61万人いることが分かった。この調査にはもう一つ気になる数字がある、ひきこもり当事者の同居者には「母親」53%に次いで「配偶者」36%が多かったことだ・・・
詳しくは、原文をお読みください。