カテゴリー別アーカイブ: 講演

講演

講演の準備3

講演の準備2」の続きです。準備と言うより、講演の難しさです。
聴衆に理解してもらえる話し方と板書の仕方は、若くして自治大学校教授になったときに部長教授に指導され、先輩の授業を見たり本を読んで勉強しました。これは役に立ちました。自己流ではダメだと気がつきました。

聴衆と視線を合わせることが、一つのコツです。
話している際に、「どれくらい理解されているか」を測るために、聴衆の目を見ながら話します。全員を見るわけには生きませんが、会場全員の目と顔をしばしば見渡し、食いつきの良さそうな人を重点に見ます。笑って欲しいところで笑ってもらえると、うれしくなります。
全員に簡単な質問をして手を挙げてもらい、参加意識を高める場合もあります。個別に難しい質問をすると嫌われます。注意を引くために、重要なことを骨子や資料に書かず、白板に書くこともします。眠そうな人も、起きて書き取ってくれることもあります。

研修には、意欲のある人ばかりが参加しているわけではありません。そうでない人の方も多いでしょう。眠そうな人や参加意欲の低い人に、どのようにしたら話を聞いてもらえるか。全力を込めて努力します。
そのためにも、私自身の「電圧」を上げる必要があります。なので、立ったままで話します。

私は、講演は聴衆との対話だと考えています。独りよがりの話をするのではなく、聴衆の反応を見て話の内容に自信を持ったり、反省したりします。
聴衆がいない録画は嫌いです。聴衆は、録画をみる方が寝やすいでしょうが(苦笑)。
どうしてもという場合は、目の前に何人かの人に座ってもらいます。落語家や漫才師は、無観客で演じることができるのでしょうか。

慶応ビジネススクールで講義

今日11月11日は、慶應義塾大学大学院経営管理研究科(慶応ビジネススクール)で講義をしてきました。日吉で、18:30から21:20まで。社会人が金曜夜に授業を受けるので、熱心です。反応もよく、楽しく話しができ、力が入りました。終了後も質問が続き、21:40までかかりました。
事前に、学生に考えてもらう課題を出し、今日私がお話しし、その後に学生が課題の回答を提出するという段取りです。

EMBAプログラムは、
「次世代経営リーダーとして期待される職務経歴15年相当以上の中核ミドルの方々を対象とし、企業経営の内外に課題を見出し先導する、グローバルな視点を持った人材を育成することを目指しています」。
私が話した「経営者討論」科目(パンフレット10ページ)は、「本プログラムの核となる授業の一つであり、「先人に学ぶ経営哲学・人間学」をテーマに、学生が「人」「事」「物」の捉え方、考え方、リーダーとしてのマインドセットを実学として体得することを目的としています」。

学校からの要望は、東日本大震災での私の判断です。想定外の危機が起きた、これまでにない対応をしなければならない、行政だけでなく企業や非営利団体と協働することなどです。

仙台市役所で講演

今日11月10日は、仙台市役所で講演してきました。仙台市では、局の次長や副区長を統括人材育成推進員と位置づけて、人材育成に取り組んでいます。その人たちを相手に、「市役所の人材育成」をお話ししました。

要点は、次の3つだと私は考えています。
1「課題」 日本が成熟社会になって、市役所の任務が、公共サービス充実から地域の課題解決に変わりました。
2「手法」 それとともに分権改革もあり、手法が、国の指示の実行から地域の課題を拾って解決することに変わりました。他方で、地域の課題を拾うことについて、非営利団体に負けていないか。
3「能率」 日本の労働生産性は、先進国では最低です。役所も同じでしょう。どのようにしたら効率よく仕事ができるか。また、働き方改革とともに、仕事は増えるのに職員は増えないという制約をどのように乗り越えるのか。
すると、対策も見えてきます。

今日の持ち時間は60分。用意していった内容のいくつかを、泣く泣く捨てました。しかし、内容を絞り込むと、要点を絞ることができました。
郡市長とも、久しぶりにお会いしました。

講演の準備2

講演の準備1」の続きです。
講演の前日に、骨子と投影資料を広げて、予行演習をします。時間配分を間違わないように、骨子に時間配分も書き込んでおきます。

講演では、内容を理解してもらうこと、そもそも興味を持って聞いてもらうこと、そしてそれぞれの立場で考えてもらうことが重要です。
格好良く理論的なことも話したいのですが、興味を持ってもらえるのは、実例と私の経験談です。そこで、骨子には少々理論的なこと、項目だけを書き並べ、それを説明する際に私の体験を入れます。体験談だけだと、漫談になります。

問題は時間配分です。何度話しても、うまくいきません。実体験を入れると聴衆はよく聞いてくれるのですが、それに時間をかけると、当初予定していた時間配分が超過するのです。

時間が超過する原因には、内容を詰め込みすぎることもあります。どうしても、これも話したい、あれも話したいとなって、盛りだくさんになるのです。それでは、かえって要点がぼけ、消化不良にもなるのです。
話している途中で時計を確認し、骨子に書いた事項をいくつか省略することにします。常に反省です。
講義は難しい

福島県町村会研修で講演

今日は、福島県町村会研修で話してきました。場所は都内でした。対象は、町村の総務課長さんです。
仕事は増えるけど職員数は増やせない。若い人との考え方の違い、過去の経験と違った職場環境をつくらなければならないなど、役場での仕事の難しさが集約される職務です。
そのあたりを念頭に置いて、お話ししてきました。