カテゴリーアーカイブ:社会の見方

白亜紀の海、イカだらけ

2025年7月11日   岡本全勝

7月7日の朝日新聞夕刊が「白亜紀の海、イカだらけ」を伝えていました。
・・・恐竜がいた白亜紀時代、海の中はイカだらけだった――。こんな研究成果を、北海道大学などの研究チームが科学誌サイエンスに発表した。アンモナイトのように硬くて残りやすい殻を持たず、これまで見つけることが難しかったイカの化石を、特殊な装置を開発することで、約1億年前の岩石の中から大量に発見することに成功した。

イカはアンモナイトが恐竜とともに約6600万年前に絶滅した後、殻を持たずに泳ぐ能力を向上させ、多様に進化したと考えられてきた。
北海道大学の池上森(しん)研究員や伊庭靖弘准教授らは、イカの化石も岩石の中に隠れて残っていると考えた。注目したのが、イカのあごにあたるくちばしだ。「からすとんび」とも呼ばれる。
ただ、イカのくちばしは、もろくて壊れやすく、岩石に化石が含まれていたとしても、取り出すのが難しい。チームは北海道の各地で見つかった約1億~7千万年前の海でできたこぶし大の岩石35個を、全自動装置で少しずつ削りながら写真をたくさん撮影。それを積み重ねてフルカラーの3次元画像データを作り、データを分析した。

調査の結果、長さが平均3・87ミリのイカの下あごのくちばしが263個見つかった。形などの特徴からイカの新種39種を含む40種に分類できることがわかった。大きさは現在のイカとだいたい同じで、15~20センチと推定された。
岩石からは、特徴が異なるアンモナイトやタコが持つくちばしの化石も見つかったが、イカのくちばしが最も多く、アンモナイトが絶滅する前から、イカが栄えていたことがわかった。伊庭さんは「白亜紀の海は、従来の定説に反してイカだらけだったことが明らかになりました」と話している・・・

ナメクジなども化石が残らないでしょうから、いつ頃からどのくらいいたのかは、よくわからないのでしょうね。

戦争の証言と戦争の実像

2025年7月9日   岡本全勝

6月27日の読売新聞夕刊、井上寿一・学習院大学教授の「昭和史の「なぜ」考えて学んで」から。詳しくは記事をお読みください。

「記憶が風化 戦争抑止力が弱くならないか × 悲惨な記憶継承だけで戦争回避 楽観にすぎる」
戦前・戦中の日本政治外交史を研究する政治学者、井上寿一さん(68)は「昭和を知ると〈いま〉がわかる」と語る。その昭和の戦争体験を語る生存者が少なくなっている。戦争への道に進んだ歴史からどう学んだらよいのだろうか。

――記憶が風化し、戦争への抑止力が弱くならないか、心配です。
井上 悲惨な戦争の記憶を継承しさえすれば戦争を回避できるかといえば、それは楽観にすぎます。
歴史上初めての総力戦となった第1次大戦を終え、ヨーロッパの人びとは「二度と戦争は嫌だ」と思った。それなのに、戦争の記憶が生々しかった20年後、もう一回大戦争をやったじゃないですか。

――確かにそうですね。
井上 第2次大戦の直接のきっかけは、ナチス・ドイツのポーランド侵攻(1939年)です。あの時、「戦争はいけない」「ヒトラーに降伏しよう」と侵略されたポーランドの人々に言えたでしょうか。それでは侵略に加担することになります。
戦争の全体像は多面的で複雑です。照明の当て方によって、戦争像は異なります。戦争は被害の過酷さだけでは語りきれません。

――確かに日本人の戦死者は44年以降の戦争後期に集中し、45年3月の東京大空襲からは民間人の犠牲者が急増する。敗色が濃くなっても「一撃講和」にこだわったことが一因とされています。
井上 どこかで一度、戦果を上げ、有利な条件で終戦交渉に臨もうとする考えが「一撃講和」論です。ところが「一撃」の機会は訪れず、その結果、全国各地に空襲が広がり、沖縄戦では民間人も多く犠牲になり、8月には広島・長崎に原爆が投下されました。

――一撃のために戦場に散った特攻隊員も数多い。そして、終戦の遅れはソ連軍の侵攻も招き、大きな被害が出ました。
井上 いたずらに戦争を続けた原因の一つは、戦争目的が不明確だったことです。そもそも37年7月7日に起きた偶発的な軍事衝突は、4日後に現地で停戦協定が結ばれたのに、気が付いたら全面戦争に拡大していました。陸軍の仮想敵国はソ連、海軍の仮想敵国はアメリカなのに、なぜ中国と戦争するのか? その理由もあいまいで、戦争目的は変遷しました。
最初は「暴支膺懲(ぼうしようちょう)」。荒れ狂う支那(中国)を懲らしめるためでした。それが途中からは「東亜新秩序の建設」となり、米英との戦争が始まると「大東亜共栄圏の建設」「アジアの解放」と言い出す。

多い日本の使い捨てプラスチック

2025年7月8日   岡本全勝

6月26日の朝日新聞夕刊、アレックス・ゴドイ、チリ・デサロージョ大学サステイナビリティー研究センター所長の「お弁当にもトレカにも、日本の使い捨てプラ」から。

・・・南米チリの環境専門家で、プラスチック汚染や気候変動などの会議に出席してきたアレックス・ゴドイさんが今年2月、家族で日本を初めて訪れ、休暇を満喫しました。ただ、驚いたのは、日常生活であまりにも多くの使い捨てプラスチックが使われていること・・・

・・・チリや欧米と比べて、日々の生活の至る所で使い捨てプラスチックが使われていることに大きなショックを受けました。
旅行中、電車内で食べるためにマグロ丼のお弁当を駅のそばで買いました。本物の木箱のように見えるすばらしい容器に入っていましたが、幾層にもわたる使い捨てプラスチックを組み合わせた容器でした。保冷剤に、おしぼり、割り箸の袋、小分けのしょうゆなど、他にも使い捨てプラスチックが多く使われていました。

それだけではありません。
スーパーマーケットでは、バナナやリンゴなどの果物が、個別にプラスチックトレーに載せられた上でさらにラップでくるんで包装され、コンビニではクッキー1枚、おにぎり1個の単位で個別にプラスチック包装されて販売されています。特に、しょうゆやマヨネーズ、サラダドレッシングなどがとっても小さなプラスチックの袋に入れられていて、毎食ごとに多用されています。
アニメグッズのお店に行くと、キーホルダーやトレカのような小さなモノまでプラスチックで幾重にも包装され、それらは、小袋にいれられ、店名やブランドが書いてあるショッピングバッグに入れられて手渡されます。
見せ方と衛生管理という意味でとても感心しつつも、使い捨てプラスチックの使用量があまりにも多すぎると思いました。日本のすばらしい企画力を、よりサステイナブルな代替策に振り向けてはどうでしょうか・・・

・・・日本は特異な立場にあります。
1人あたり年間30キロ以上を使い、国内で年間900万トン以上を生産する、世界有数のプラスチック消費国です。
この数値は、単に工業力を反映した結果ではありません。すでに述べたように、日本の「包装文化」に深く根付いた消費行動を反映しています。日本において、包装は単なる付属物ではなく、製品体験の不可欠な一部であり、洗練された美的感覚から厳格な衛生基準に至るまで、効率・尊重・視覚的調和という文化的価値を体現しています。この文化は、コンビニエンスストアの普及、丁寧に包まれた贈答品、個包装製品の構造的な好みによってさらに強化されている。私はそう、滞在中に確信しました・・・

アメリカ分衆国

2025年7月7日   岡本全勝

ある人が、アメリカ合衆国の現状を嘆いて、「合衆国でなく分断国だ」と評しておられました。もう一ひねりすると、「アメリカ分衆国」ですね、
もっとも、原文では United States of America ですから、Divided States of America では、意味が違ってきます。

東京平均月給、ニューヨークの半分

2025年7月6日   岡本全勝

6月27日の読売新聞に「東京平均月給 NYの半分」が載っていました。
・・・ドイツ銀行リサーチ・インスティテュートは、東京の平均月給が米ニューヨークの半分程度だとする報告書を発表した。米国経済が成長を続けている一方、日本はバブル経済崩壊などを経て月給が世界の平均程度まで下がったと指摘している。
世界の主要69都市を対象に税引き後の月給を調べ、ドル換算して比較した。
東京の月給は2592ドル(約37万円)で38位となり、7位だったニューヨークの5128ドル(約74万円)のほぼ半分だった。調査が始まった2012年時点では、ニューヨークは4170ドル、東京は4023ドルで同程度だった・・・

去年アメリカ旅行をした知人も、「ラーメンが1杯4000円だ」とぼやいていました。1年前に「各国比較、ラーメンの値段」を紹介しました。
・・・ラーメンチェーン「一風堂」の商品「白丸元味」の値段です。日本では850円ですが、アメリカでは2899円、フランスで2139円、フィリピンで1108円、中国で909円です・・・
あわせて。円が弱くなりました。海外旅行をする度に、欧米の物価高(日本の安さ)とともに実感します。川北英隆先生のブログで、再確認しました。