カテゴリーアーカイブ:社会の見方

自動販売機の省エネ

2017年3月2日   岡本全勝

2月28日の朝日新聞夕刊「エコ」は、自動販売機の省エネでした。詳しくは、本文を読んでいただくとして、驚きますよ。
近年の自販機は、1991年に比べて、消費電力が70%以上少なくなっているのです。どうして、そんなことができるか。技術の進歩はすごいですね。
もっとも、こんな機械が街角や道路脇に立っているのは、世界広しといえど、日本くらいだそうです。通常は、お金と飲み物が入っている機械、誰も見ていない、という条件ですから、賊に襲われてしまいます。日本は、安全な国ですねえ。

牛尾治朗さん、次の70年に向けて

2017年2月28日   岡本全勝

2月27日朝日新聞「証言そのとき」は牛尾治朗さんの「脱しがらみ、民から変革」から。
・・・経済団体で様々な役職についたが、一番印象的だったのは2001年から5年半ほどつとめた経済財政諮問会議の民間議員だ。
《官邸主導が旗印の諮問会議は、公共投資10%削減、構造改革特区の導入、郵政民営化など、毎年、大方針を決めていった。ただ、選挙で選ばれていない民間人が政策づくりに直接タッチするやり方に批判も出た。》
それまでの自民党政権は大蔵省(財務省)を中心に水面下で調整し、毎年11月ころにばたばたと大臣折衝で決めるやり方を繰り返していた。与党も族議員を介し地方や農家、商店街、中小企業にカネを配る。民間は党や役所に陳情し、見返りを求める。これは政や官に依存する土壌を生みかねず、事実そうだった。
その仕組みを壊したのだから、反発や批判は当然だ。でもメンバーはみな、ひるまなかった。
諮問会議をさかのぼること約20年前、「土光臨調」で土光さんがこう言っていたのを当時よく思い出した。「(官尊民卑は)官が尊大だからそうなるのではなく、官に取り入ろうとする民の卑しい心が官尊民卑を招くのです」。卑しくなるな、との戒めである。
民間議員としての我々の主張は、物乞いや陳情とは違うんだ。公(おおやけ)は官僚だけのものではなく、まして政治だけがモノを申せるのではない。民も対等に提言し、既得権益を打破、政策決定プロセスを透明にしたから、世論の支持も受けたのだと思う・・・
原文をお読みください。

国立公文書館

2017年2月23日   岡本全勝

国立公文書館って、ご存じですか。政府の公文書を保管展示する施設です。皇居の北側、近代美術館の隣にあります。
今、「漂流ものがたり」という展示をしています(3月7日まで)。これは、必見です。
江戸時代に外国に漂流した日本人の記録、それも生きて帰ってきた記録です。私も言われて気づいたのですが、出ていく日本人がいれば、流れて来る外国人もいます。その記録もあります。よくまあ、紙の文書が残ったものですね。それを取り調べた藩の記録が、江戸幕府に届き、その文書が明治政府に引き継がれたのでしょう。
幕政時代の公的機関の記録だそうですが、漂流という状況での人間の生き様が垣間見れて、興味をひきました。井上靖や吉村昭をはじめ、小説の題材にされたものもあるそうです。

あわせて、明治以来の内閣の文書も展示されています。明治天皇と大臣の署名、昭和天皇と大臣の署名。字の上手下手も含めて、興味深いです。
森有礼や佐藤栄作の字は、素人が見てもすばらしいですね。森有礼は、明治22年(1889年)2月11日の大日本帝国憲法発布の詔書に署名した後、発布式典当日の朝に暗殺されます。
終戦の詔書(昭和20年8月15日)に前日夜に署名した陸軍大臣の阿南惟幾は、15日早朝自決します。そう思って展示されている文書を見ると、無味乾燥な事実が、人による生々しい生き様に見えてきます。
それにつけても、子供の時に、お習字教室を逃げた我が身を反省します(大隈重信も字が下手で、直筆署名は展示されている大日本国憲法発布詔勅のほかは数件しかないそうです)。

世界的幹部の育成

2017年2月22日   岡本全勝

2月20日の朝日新聞「カイシャの進化」は「日立製作所、決断下すラストマンたれ」でした。
日立は、将来の幹部を、海外を含め経験を積ませています。このホームページでも何度か取り上げた、川村元会長の方針です。
・・・日立にとって鉄道事業は、国内のJRや大手私鉄に寄り添って仕事をこなせば収益を確保できる時代が続いた。海外はほとんど視野になかった。
だが、2008年のリーマン・ショックが日立を変えた。09年3月期に7873億円という史上最悪の純損失を計上。元副社長で子会社の日立マクセル会長に転じていた川村隆さん(77)が会長兼社長に就き、市場が縮む国内より海外を重視する経営にかじを切った。
国内で東芝や三菱重工業をライバル視してきた社員にも海外に目を向ける発想の転換を求め、「『ザ・ラストマン』であれ」というメッセージを投げかけた。
後ろには誰もいない。環境変化に機敏に対応して責任をもって決断できる人材。それを重視する考え方だった。前例踏襲の仕事のしかたを改め、自分で将来像を描いて課題をやり抜く覚悟を冨田さんら幹部に求めた。社長になる条件、という意味も込めていた・・
・・・川村さん自身、東大工学部を卒業、主力の原子力畑で日立工場長や副社長を歴任したエリートだ。ただ、「仕事をさばくことに懸命で、何をすべきかを考え抜かなかった。後部座席から(社長が座る)運転席を眺める副社長だった。『ラストマン』でなかった責任を痛感している」。そしてこうも言う。「日立全体がサボり続けていた」
かつての日立に、子会社に転じた幹部を本社に戻す選択肢はなかった。だが、川村さんの後任はハードディスク駆動装置(HDD)子会社を再建した中西宏明・現会長(70)。その後任の現社長も欧州子会社で経験を積み、国内子会社の社長も務めた東原敏昭さん(62)。トップとして決断を重ねた実績が買われた。
「ラストマン」を育てるべきだ――。中西社長時代の12年、川村さんの考えを受け継ぎ、社長や役員候補の育成をはじめた。
専務、常務クラスの事業ごとの部門長が部下から幹部候補を選んで、今後の育成や配置を東原社長と協議する。グローバル・リーダーシップ・ディベロップメント(GLD)という制度だ。約600人の候補枠は、40代の中堅社員を中心に毎年更新される。同世代の1~2%という狭き門・・・
全文をお読みください。

旅行収支の黒字

2017年2月18日   岡本全勝

2月8日に財務省が発表した2016年の国際収支。経常収支が過去2番目の黒字になり、大震災以来赤字が続いていた貿易収支も黒字になりました。ここで紹介するのは、その中でも、「旅行収支」です。
旅行収支は、訪日外国人が日本で使ったお金と、日本の海外旅行者が国外で使ったお金の差し引きです。これが、2015年に半世紀ぶりに黒字になり、2016年もさらに大きくなりました。1兆3千億円の黒字です。もちろん、訪日外国人が2千万人を超え過去最高になったことと、「爆買い」によるものでしょう。
インターネットで検索すると、過去の変化をグラフにしているものがありました。それを見ると、旅行収支が急速に良くなっているとともに、出国日本人数が1990年頃までに増加し、その後訪日外国人数が激増しています。日本が経済成長し海外旅行に行くようになったこと、近年そしてアジア各国が経済成長して日本を訪れるようになったことが、よくわかります。

世界の観光客にとって、日本はまだまだ魅力ある国だと思います。そして、アジアには10億を超える民がいて、これから経済発展するのです。期待できますね。