カテゴリーアーカイブ:社会

キレるコオロギとその社会復帰

2017年10月1日   岡本全勝

KDDI総合研究所の「季刊 Nextcom31号」に載っている、長尾隆司・金沢工業大学教授の「キレるコオロギの社会復帰」が興味深かったです。詳しくは、原文を読んでいただくとして。
集団で飼育したコオロギと隔離して育てたコオロギを闘わせると、隔離コオロギが圧倒的に強く、しかも透明なケースで隔離したコオロギは、ひたすら攻撃を続け、最後は相手をばらばらにして食べてしまうほど凶暴なのです。悲しいことに、透明なケース隔離コオロギは、相手がメスでも性行動ができず、殺してしまいます。
この隔離コオロギを、集団コオロギの中に入れると、数日後には攻撃性も収まり、性行動も正常にできるようになります。
仲間との触れあいを断たれた中で育つと、このようになるようです。そして、脳内ホルモンが影響しているようです。

先生は、この透明なケースで飼育した隔離コオロギを「インターネットコオロギ」と名づけておられます。この命名は的を射ています。完全に隔離されて育っているのではありません。つながっているけどつながっていない。インターネットでのつながりに似ています。
先生の研究内容は、「コオロギで探る人間の心」(athome教授対談)でも読むことができます。

フラリーマン

2017年9月26日   岡本全勝

「フラリーマン」って、ご存じですか。NHKが解説しています。仕事が終わっても、まっすぐ家に帰らない会社員です。「“フラリーマン” まっすぐ帰らない男たち」。詳しくは、原文をお読みください。
長時間労働は、個人と職場だけでなく、家庭、地域、日本社会に染みついた意識であり仕組みです。これを変えるには、巨額の公共投資は必要ありませんが、一種の革命が必要です。時間がかかるでしょう。
でも、クールビズも、あっという間に定着しました。人間の意識、習慣とは、そんなものです。

お母さんはマンマ、ではお父さんは

2017年9月8日   岡本全勝

昨日、「イタリアでも引きこもり」の記事で、お母さんを「マンマ」と呼ぶこと、そして、お父さんをどう呼ぶか知らないと書きました。

ある読者から、「それはゴッドファーザーですがな」と、笑える答えをもらいました。この有名な映画も古くなったので、見ていない人は、分からないでしょうね。確かに、イタリア(系移民)の話ですが。

イタリアでも引きこもり

2017年9月7日   岡本全勝

8月31日読売新聞国際面に、「引きこもり増、悩むイタリア」が載っていました。
・・・陽気で楽天的な国民性で知られるイタリアで、「引きこもり」問題への関心が高まりを見せている。自宅から出ず、他人と関わらない若者は「HIKIKOMORI」として認識され始め、対策に日本の知見を期待する声も上がっている・・・
イタリアでは引きこもりの若者が10万人ほどいるとみられています。しかし、認知度が低く、支援団体もなく人知れず悩んでいるとのことです。

イタリアは日本と同様、家族のつながりが強く、その象徴がマンマ(お母さん)だと聞いたことがあります。引きこもりができるのは、家族の支援があるからという面があります。家族の絆の強さ、それへの依存が背景にあるのかもしれません。他の国では、どうなっているのでしょうか。

以下、脱線です。
対になるお父さんは、イタリア語で何というか、知っていますか。私を含め、多くの人が知らないでしょう。家庭は、母で持っているのでしょうね。

働くお母さん、県別の違い

2017年8月10日   岡本全勝

8月7日の日経新聞女性欄が、県別のM字カーブの比較と分析を載せていました。「M字カーブ落ち込み最少 働くママ、青森が1位のわけ
M字カーブは、女性の労働力率が、子育て期に落ち込み、その後再度上昇する現象を、グラフの形から命名したものです。子育てしながら働くと、M字の真ん中の落ち込みは小さくなり、台形に近づきます。
記事によると、ピークと底との落差が一番小さいのは、青森県で約5ポイントです。続いて、岩手県、高知県、鳥取県です。
他方、落差が大きいのは、神奈川県で20ポイントです。次いで、奈良県、愛知県、埼玉県です。
これだけも、有意な差があるのですね。3世代同居など、子育てしやすい環境の差が出ているようです。
ちなみに、共働きの率は、1位は山形県で68%。福井県、島根県、富山県と続きます。最下位は奈良県で46%。大阪府、神奈川県、東京都、兵庫県と続きます(2010年国勢調査)。

もっとも、記事でも触れられていますが、30~39歳既婚男性で年間所得が500万円以上の比率をみると、神奈川が42.7%に対して青森は4.9%です。県の担当者も「男性が稼げない分、女性が働かざるを得ない現実もある」と指摘しています。