カテゴリーアーカイブ:人生の達人

緩いチームに成長はない

2021年12月3日   岡本全勝

11月25日の日経新聞夕刊、GU・柚木治社長の「私のリーダー論 下」から。

ー育てる側の忍耐や自制心も試されそうです。
「時には厳しさも重要ですね。あえて修羅場を経験させたり、高い要求を与えて叱って伸ばしたりも必要です。自分自身を振り返っても、そういう時に成長しました。厳しさはわたしにとっては不得手な部分で、部下に対してやりきれているだろうかと思うこともありますね」
「でも『チームワーク重視』などを理由に厳しくしなければ、ただの緩いチームになり部下も成長しません。結果として全員が不幸になります。それは経営者としては怠慢に等しい。柳井会長は部下に期待しながら厳しくも接する。両方ができる強いリーダーだと感じています」

職場の「飲みニケーション」不要が6割 

2021年12月1日   岡本全勝

11月25日の日経新聞社会面に「飲みニケーション、「不要」6割 コロナで意識変化」が載っていました。

・・・お酒を飲みながら職場の仲間と親交を深める「飲みニケーション」の支持率が急落している。日本生命保険の調査で「不要」との回答が6割に達し、2017年の調査開始以来、初めて「必要」の割合を上回った。日生は、新型コロナウイルス禍でお酒に頼らない親睦の在り方を模索する人が増え、意識が変化したとみている・・・

・・・飲みニケーションが不要だと答えた人は全体の62%で、内訳は「不要」が37%、「どちらかといえば不要」が25%だった。不要と考える理由は「気を使う」が37%、「仕事の延長と感じる」が30%、「お酒が好きではない」が22%だった。
年代別では、不要と答えた人の割合が最も高かったのは「20代まで」の66%だった。
必要との回答は38%で、内訳は「必要」が11%、「どちらかといえば必要」が27%だった。必要な理由は「本音を聞ける・距離を縮められる」が58%で最多。「情報収集を行える」が39%、「ストレス発散になる」が34%だった。

ニッセイ基礎研究所の井上智紀主任研究員は「コロナ禍で会食できなくなり、お酒を介してコミュニケーションすることに疑問を抱く人が増えた」と分析した。収束してコロナ前のように会食できるようになれば「飲みニケーションは再評価されるだろう」とみている・・・

付加価値をつける2

2021年11月30日   岡本全勝

付加価値をつける」の続きです。今回の話は、幹部候補や職員ではなく、管理職や経営者についてです。
前任者から、組織を引き継ぎます。そして、数年したら、次の人にその組織を引き渡します。その際に、どれだけ付加価値をつけたかで、その人の評価が定まります。
1 引き継いだ組織を「大過なく運営し」、次に引き継ぐ。これは、まずは及第点でしょうか。
2 組織の売り上げを伸ばす、株価を上げる、評価を上げて引き継ぐと、高い評価がもらえます。
3 組織を食いつぶす人もいます。売り上げが落ち、株価が下がり、評価も下げた人です。

ところで、1の大過なく引き継ぐは、3の評価を下げることになる場合があります。すなわち、その組織の売り上げや株価が横ばいでも、世間は発展しています。すると、現状維持は、相対的に沈下していることになります。
「善管注意義務」(「善良な管理者の注意義務」の略。業務を委任された人の職業や専門家としての能力、社会的地位などから考えて通常期待される注意義務のこと)を果たしたことになるのでしょうが、管理職や経営者はそれでは困るのです。

売り上げがない組織、行政はそれに当たるのですが、「世間の評価」が株価に相当するのでしょう。

付加価値をつける

2021年11月28日   岡本全勝

内閣人事局の幹部候補研修で、若い幹部候補たちに求めた一つが「付加価値をつけること」です。それは、2つの場面でです。

一つは、担当している仕事に、付加価値をつけることです。
引き継いだ仕事をこなす。そのまま次の人に引き渡すようでは、付加価値をつけたことになりません。それでは普通の職員です。
幹部候補なら、その仕事を改善してください。その仕事の問題点を改善する、不要な事務を見なおし簡素化する、生まれている周辺の問題を拾い上げるなどです。

もう一つは、自分に付加価値をつけることです。
与えられた業務をこなすようになることで、あなたの能力が上がります。しかし、これは普通のことです。
幹部候補なら先に述べたように、業務の問題点を見つけ改善すること、まだ取り組まれていない課題を見つけ解決策を考えることです。それが、あなたの能力を向上させます。あなたに付加価値がつくのです。

皆さん、毎日忙しいでしょう。でも、1年経ったときに、あなたは仕事にどのような付加価値をつけましたか、自分にどのような付加価値がつきましたか。今年を振り返ってみてください。

政治家を動かす方法

2021年11月27日   岡本全勝

11月26日の朝日新聞経済面「国際課税、新ルールへ:4 崩壊寸前の議論、コロナ禍で一変」に、麻生副総理がイギリスの財務大臣を動かす話が載っていました。この記事は「日本の官僚、国際貢献」の続きの連載です。

・・・とはいえ、各国の利害が鋭く対立する課税問題での合意は一筋縄ではいかない。いよいよ議論を主導してきた主要先進国の政治的な合意が必要な時期だった。
今年6月にロンドンで開かれた主要7カ国(G7)財務相会合。久しぶりの対面会合では新ルールの詰めの協議が続いた。

議長国・イギリスのリシ・スナック財務相に、麻生太郎財務相(当時)が「(英国の)首相になりたいんだろ? ここは勝負をするべきだ」と裏で発破をかけ、実績づくりのために踏み込んだ合意をまとめるよう促す場面もあったという。

会合最終日。「一番大事なのはG7が一致したメッセージを出すことだ」。スナック氏が具体的な合意内容を盛り込んだ共同声明への賛同を呼びかけると、麻生氏は真っ先に拍手。米国と対立したフランスのルメール氏も拍手の輪に加わった。ついに主要先進国が新ルールの大枠で合意に至った瞬間だった・・・