カテゴリーアーカイブ:人生の達人

勉強する部屋づくり

2024年2月3日   岡本全勝

1月20日の日経新聞「すっきり生活」に「勉強がしたくなる部屋の作り方 ロジカル片付け術」が載っていました。
・・・「今年こそ資格を取得してスキルアップしたい」。元旦に立てた目標も、いざ実践するとなるとなかなか難しい。自宅のレイアウトを見直すことでやる気を出せるかもしれない。
まずは勉強する場所をみてみよう。リビングやダイニングで勉強をする際、家族と目が合う方を向いていないだろうか。家族が動くたび、目の前の作業が分断され、集中力が途切れてしまう。壁や窓の方向を向き、お互い背中合わせで作業するのが理想だ・・・

記事ではその後に、さまざまな工夫が載っていますが、ここでは重要な点を紹介します。それは、集中を妨げるものを排除することです。趣味の品々、読みかけの本、テレビ、お菓子・・・。

家で仕事に集中できないことには理由があります。
まず、職場と違って、家はくつろぐ場所です。家の中の仕組みも品々も、そのようにできています。そして私たちの意識が、「家はくつろぐ場所」と思い込んでいます。
次に、居間にしろ食卓にしろ、誘惑だらけです。部屋の配置や家具を動かすことは難しいので、せめて目に入る範囲の「誘惑物」を隠しましょう。

タテ社会をヨコに生きる

2024年1月29日   岡本全勝

1月25日の読売新聞夕刊「追悼抄」に加藤秀俊先生が取り上げられていました。私は大学時代に先生の著作に触れ、目を開かされました。
記事には、「生まれつきの好奇心と独学の精神、「タテ社会をヨコに生きてきた」と自負する行動力が持ち味だった」とあります。そうですね、先生の研究やかつての京都大学人文研には、専門分野を超える独自性がありました。

私も、そうありたいと思っていました。広く天下国家のことを議論できると思って官僚になったのですが、タテ社会である行政、そして各省ごとの縦割りは厳しい世界でした。縄張り争いなどをしていたのです。
そのような中で、違った世界の人との付き合いは、視野を広げてくれました。「異業種交流会」という名の夜の飲み会も、身内や同業者との懇談(傷のなめ合い)よりずっと勉強になりました。

時に私の言動について、「官僚らしくない」「霞が関の治外法権」という評価をうけましたが、私にとっては勲章でした。「出すぎた杭は打たれない」という座右の銘(?)もありました。
タテ社会をヨコに生きることはできませんでしたが、タテ社会をナナメに、そしてタテ社会を少しははみ出して生きることができたようです。

勤勉で一生懸命が人に好かれ、人に恵まれる

2024年1月28日   岡本全勝

日経新聞夕刊「人間発見」、1月22日の週は東野智弥・日本バスケットボール協会技術委員長の「世界の壁破る 日本バスケ躍進の仕掛け人」です。
バスケットボールのコーチの技術を習得するために、アメリカに渡ります。大学のバスケットボール部に頼み込み、使用人のような立場から始めます。いわゆるぞうきんがけをして、コーチになることができました。

24日の記事に、次のような話が載っています。
「かなり無謀な米国行きでしたが、ギリギリのところで幸運な出会いがありました。力になってくれる人に恵まれた一因は僕が好かれたからではないでしょうか。好かれた理由は、僕が勤勉で一生懸命だったからだと思っています」

答えの出ない事態に耐える力

2024年1月21日   岡本全勝

1月3日の朝日新聞オピニオン欄、帚木蓬生さんの「答えを急がない力」から。

―帚木さんは「ネガティブ・ケイパビリティ」という著書で、負の能力の重要性を指摘していますが、どういう意味ですか。
「『答えの出ない事態に耐える力』のことです。世の中は明確な答えのある問題ばかりではありません。むしろ人間社会は、解決できない問題の方が何倍も多いのではないですか。先が見えず、どうしようもない不安に耐えながら、熟慮する。答えが出なくても問題に挑み続ける力こそ、ネガティブ・ケイパビリティです」

「これに対し、正の能力、ポジティブ・ケイパビリティは、答えをみつける問題解決能力をさします。学校教育もそうですよね。テレビでクイズ番組を見ても、記憶した答えを素早くはき出すことを競います。でも、多角的、長期的な視野でものを考えることも大事です。早く答えを出すと見落とすものがあるからです」

―どういうことですか。
「今ここに、理解できないものが出てきたとします。ヒトの脳はわからない状態に耐えられず、すぐにそれが何かを決めつけて、理解したつもりになろうとします。ノウハウ、マニュアル、ハウツーものが歓迎されるのは、悩まなくてもすむからです。だけど、そこには落とし穴がある。深い問題が浮かび上がらず、浅薄な理解にとどまってしまうのです」

ダイハツ自動車性能試験不正

2024年1月19日   岡本全勝

昨年12月から、自動車会社のダイハツで性能試験で不正を行っていたことが明らかになり、大きな問題になっています。2022には日野自動車でも排ガス・燃費性能を偽っていたことが明らかになりました。

12月30日の朝日新聞「ダイハツ不正の闇:下」「現場を追い詰める、業界の構図 各社で不祥事、問われる経営」に次のような指摘があります。
・・・「上司や他部署は『スケジュールの遅延は決して許さない』という強圧的な態度だった」
「『できません』『分かりません』は言えず『やるのが当たり前の文化』」
これは今回、大規模な不正が明るみに出たダイハツ工業の話ではない。2022年に排ガスや燃費の性能を偽る不正が明らかになったトラック大手・日野自動車が設置した、特別調査委員会によるアンケートに答えた従業員の声だ。
同年8月に公表された日野の特別調査委の報告書によると、人員や時間が不足するなかで「身の丈に合わない」事業戦略が推し進められ、「開発スケジュールが絶対視」されたことが不正の直接的な原因となったという。
無理な「短期開発」が推し進められ、「『できない』が言えない雰囲気」が組織風土となっていたと第三者委員会が指摘する、今回のダイハツの問題とうり二つの話だ。

失敗が許されず、問題を起こした部署は過剰な批判にさらされる点でも両社の話は共通している。
日野では、ミスを起こした部署や担当者が衆目の中で責められる姿が「お立ち台に上がる」と揶揄されるなど、「パワハラ体質」もはびこっていた。ダイハツでも「『失敗してもいいからチャレンジしよ』でスタートしても、失敗したら怒られる」「担当者が会議でつるし上げられたり、必要以上の叱責を受けたりすることがある」という実態があった・・・

2社ともトヨタグループです。幹部は、トヨタから派遣されているようです。
12月29日の「ダイハツ不正の闇:中」「トヨタの下「来た仕事断れない」 低コストが利点、OEMで増産担う」には、次のような記述もあります。
・・・トヨタには、現地を訪れて実際にものを確認してから物事を判断するという意味の「現地現物」という言葉がある。創業時から大切にされてきたものだ。
ただ、ダイハツの認証試験の現場は、この言葉とかけ離れた状態だった。第三者委の報告書によると、「管理職が多忙で、現場の業務や実情を理解する余裕がなかった」「相談に行っても『どうするんだ』『間に合うのか』と詰問するだけで親身になってくれない」という実態だった・・・