カテゴリーアーカイブ:人生の達人

会社の飲み会

2018年9月30日   岡本全勝

9月23日の朝日新聞オピニオン欄「会社の飲み会」が興味深いです。「酒の力は潤滑油か迷惑か」を問うています。
・・・「飲みニケーション」という言葉があります。職場の上司や同僚らと仕事帰りに「ちょっと一杯」。お酒を酌み交わして本音で語り合うことは、仕事を円滑に進めるために必要だという考え方もあれば、働き方改革が叫ばれている時代にそぐわないという意見もあります。みなさんは、どうでしょうか。職場の飲み会、好きですか?・・・

●「若い男性だからセクハラまがいな発言を投げかけても大丈夫だろうとなめられたのか、さんざんなことを言われて愛想笑いでなんとか拳をこらえた3時間という飲み会が思い出に残っています。若い世代には偉そうにコミュニケーション能力なんて語りながら、中高年社員たち自身は酒に逃げないとコミュニケーションが取れない『飲みニケーション』。情けないです」(IT、ベンチャー 京都府・20代男性)
●「子供ができる前は当たり前に参加していたが、現在は夜に子供たちだけで留守番させるわけにいかずまったく参加しなくなった。連れてきてよいと言ってもらうこともあるが、そのような場所に子供を置くことに違和感を感じる、たぶん子供が独立するまで夜の参加はありえないし、それで不都合があるとしてもしょうがない。ただ、主人は同じ子供をもちながら新年、忘年会、全て当たり前、仕事のためというわけでもなく、その中で子供の話もしているようで、会社の飲み会って何なのだろうと非常にモヤモヤする」(サービス業 兵庫県・40代女性)

●「若い時、人と付き合う基本を教えてもらったように感じます。逆に絡まれて嫌なこともありましたが、しらふで絡まれることを思えば、そこに『赦(ゆる)し』が介在するのが飲み会なのだなと思います。アルコールに寛容な日本社会らしいといえばそうなのですが、人前で意見を述べることに躊躇(ちゅうちょ)してしまうことが多いこの島国ならではのコミュニケーション手段なのだと今でも思います。今、管理職となった身として、なるべく積極的に部下を誘い、個人的に、また団体で飲むことが多いですが、自分がされて嫌だった一方的な押し付けを避け、なるべく彼らに自由に話す場を創出するよう努めています」(官公庁、諸団体 大阪府・40代男性)
●「まったく違う部署の先輩方にも飲み会の際に声をかけてもらえるようになり、社内の交友関係が広がった。業務中やオフィスでも声をかけてもらえることで仕事がスムーズに進むこともある。また、社内の裏事情や入社前の会社の話などを知ることで世渡り上手になる。嫌だった経験は、飲み会で相談したプライベートな内容を社内に広められたこと」(医療・福祉関係 京都府・20代女性)

会社の飲み会は、会社が男社会だった、昭和の遺物でしょうね。子育ての共働きだと、そんなにしょっちゅう、飲み会に付き合うことはできません。漫画サザエさんで「今晩、一杯どう?」とマスオさんと穴子さんが出かけますが、これもサザエさんが家を守っているからできるのです。
家庭を顧みずに会社に奉仕した男たちの世界です。もっとも、飲み会の時間は働いてはいないので、会社に奉仕したのか、自分たちの娯楽に励んでいたのか、怪しいですね。「コミュニケーションだ」とか「部下の指導だ」という言い訳をつけて。
私は、この点では猛省が必要です。この項続く

井上亮・オリックス社長、上司は人一倍努力している

2018年9月26日   岡本全勝

9月20日の日経新聞夕刊「私のリーダー論」、井上亮・オリックス社長のインタビューから。

・・・稟議(りんぎ)書は端から端まで全部読みます。前日に全部資料を読み込む。逆にミーティングは10分で終わっちゃいます。長くても1時間はかけない。座る前に「この提案はだめだから会議しなくていい」と帰らせるケースもあります。これは嫌われますよね。私は嫌われCEOだと思います(笑)。
オリックスはリースの隣、またその隣へと事業領域を広げ、今や空港や水族館を運営するなど、複雑な案件が増えています。一業種だけ見ているなら、その業種のことだけを何十年間もやっているわけだからプロですよね。だからすぐに判断できる。当社の場合は細かく言うと100業種以上の案件の判断を日々しています。その場で社員から説明を受けて答えられるなんて、天才でもない限りありえない。だから事前に資料を読み込んで、判断していく。それだって正しいか自信はありませんよ・・・

追い込まれれば、仕事は進む

2018年9月22日   岡本全勝

先週、「そろそろ、仕事のリズムを、取り戻さなければなりません」と書きました。追い込まれば、できるものです。15日の3連休からエンジンがかかり、先週は実り多い1週間でした。

慶応大学の準備は2回分を、講演準備は1回分を、仕上げました。といっても、これらは、すぐに次の回が追いかけてきます。

「明るい公務員講座」は、連載したものの残りを単行本にすべく、出版社がゲラとデータを用意してくれました。それを元に、編集作業に入りました。
分量が多く、2冊分あります。第3巻と第4巻は、課長編です。何を「売り」にするかを考えつつ、それぞれの話題を縦横どのように再配置するか。再構成に悩んでいます。これが、なかなか難しいです。
何人もの人から、「まだ本にならないのですか」と催促を受けているのです。乞うご期待。

夏休みのように余裕があると、いろんなことやいろんな本に手を出して、一つのことが完成しません。しかし、締めきりが迫って来ると、他のことや本を放り出して、それに集中しなければなりません。そして、一つずつ片付くのです。
この3連休も、頑張りますわ。出張などが続くので、できるときに稼いでおかないと。

鎌田浩毅先生『座右の古典』

2018年9月21日   岡本全勝

鎌田浩毅先生の『座右の古典』(2010年、東洋経済新報社)が、文庫本(2018年、ちくま文庫)になりました。

論語、チャーチル「第2次大戦回顧録」、九鬼周造「いきの構造」など、50冊の古典が、次の8つの分野に分けて紹介されています。
私たちはどう生きるか、私たちは何者か、君たちはどう学ぶか、発想法を転換せよ、人間関係のキモ、情熱・ときめき・モチベーション、リーダーの条件、読書が変える人生。

皆さんが「名前は聞いたことがある」という、古典が並んでいます。しかし、たぶんこのほとんどを、読んだことはないでしょう。私もそうです。
この本は、それぞれの古典の概要、社会に与えた影響などが、簡潔にまとめられています。優れた読書案内です。古典そのものに挑戦することも良いことですが、その本か描かれた背景やその本が社会に与えた影響などを知らずに読むと、苦労します。

しかも、何人かの専門家が分担執筆したのではなく、先生が一人で書かれたのです。
それにしても、鎌田先生がこれだけの読書家だとは。改めて、尊敬します。しかも、先生は理科系の研究者で、社会科学や人文科学の専門家ではないのです。
先生が、時間とお金と脳みそを費やして読まれた成果を、840円の文庫本で読むことができるのです。ありがたいことです。
この本を読んで、原本に当たろうという人や、かつて途中で投げ出したけれど再度挑戦しようという人も、出てくるでしょうね。

永守重信会長、出た大学と偏差値は仕事のできとは全く何の関係もない

2018年9月21日   岡本全勝

9月19日の朝日新聞「永守重信のメディア私評」「大学改革 ブランド主義・偏差値教育、破る議論を」から。

・・・今の大学教育には大変失望している。日本電産を創業して以来、国内だけで新卒の学生を約6600人採用してきたが、一流と言われる大学を出た学生でも英語は話せないし、専門分野もほとんどできない。多くの学生が即戦力にならないのだ。だから、企業で働けるように教育し直すのに、企業が時間もお金もかけている。こんな国は日本くらいしか見当たらない。
社内には、どの大学を出た社員がどんな仕事をし、どう昇進しているかを追跡したデータベースがある。一流大学の卒業生がいい仕事しているかと言えばそうでもないし、同期入社の中で二流、三流大学の卒業生が先に昇進することもよくあるし、同期のトップを走っていることもある。弊社はモーターの総合メーカーだが、新製品開発部門にも二流、三流大学の卒業生が多い。彼らの方が仕事ができるからだ。結論は、出た大学と偏差値は仕事のできとは全く何の関係もない・・・