カテゴリーアーカイブ:仕事の仕方

先の見えない残業が疲弊に拍車をかける

2016年12月15日   岡本全勝

12月11日の朝日新聞オピニオン欄「長時間労働」から。
・・・産業医として30社ほどを担当する大室正志さん(38)が長時間労働の最大の要因と指摘するのは、管理職のマネジメント能力です。「発注にノーと言わない人が昇進し、無理難題を部下に押しつける。いつ何が降ってくるか分からない状態が、部下の心身を疲弊させる」・・・
・・・心身の健康を保つために必須だと言うのは、残業時間の上限規制の導入です。「先が見える場合は多少の無理もきくが、終わりの見えない状態だと月40~60時間の残業でも心身に深刻な影響が出る。36協定(労働基準法を根拠とする労使協定)で基準とされている45時間くらいを上限とするのが妥当では」
大室さんは「仕事の内容や、やり方は急速に変わっている。上司の経験したことのない仕事をする部下も多い。上司は部下の話を聞き負担を把握することが大切。『大丈夫?』と聞かれると反射的に『大丈夫』と答えてしまうので、聞き方の工夫もいる」。部下についても「負担を上司に伝えることが必要。産業医との面談を含め、『きつい』と言うことのマイナスを心配する人も多いが、無理を続けるマイナスとどちらがマシか考えてほしい」と話します・・・

・・・長い時間働けば、その分成果があがるのでしょうか。日立製作所で人工知能の研究を率いる矢野和男さん(57)は、加速度センサーを身につけ、10年以上にわたり自身や被験者の1日の動きを記録しました。明らかになったのは、1日に動ける時間の長さや、体の部位を動かせる回数は人それぞれに決まっていて、「昨日の遅れを今日取り戻そう」と長時間働いても、こなせる仕事量は実はほとんど増えないということです・・・
原文をお読みください。

仕事の上での間接部門

2016年12月11日   岡本全勝

週刊「日経ビジネス」12月5日号は「彼らが仕事を邪魔する理由 おのれ!間接部門」です。企業などで、直接利益に結びつく部や課(製造・開発・営業・販売など)を直接部門と呼び、直接部門の業務を支援する部や課(経理・総務・人事・情報システムなど)を間接部門と呼びます。
行政においては、製造や販売という概念が薄いので、この違いは明確ではないようです。政策を扱っている課(直接部門に当たる)を原課とか事業課と呼び、それを支援する課(間接部門)を総務とか庶務と呼ぶことが、それに当たるのでしょうか。
この記事でも取り上げられているように、間接部門の課題は、2つあります。1つは、直接部門の職員からすると、仕事の「邪魔」をしないでくれです。もう1つは、経営者の立場から考えると、なるべくその費用を抑えたいことです。

これは、役所でも同じです。職員の立場から考えると、給料は人事課で計算してもらうとしても、超過勤務の申請、旅費の申請、税金の年末調整などから始まり、さまざまな研修(座学、インターネットでの研修)、防災訓練、調査への回答など、けっこうな手間を取るのですよね。
昔に比べると、勉強しなければならないことが増えました。機密情報の扱い、個人情報保護、サイバーセキュリティ、公務員倫理、セクハラやパワハラの防止、分煙、男女共同参画、ダイバーシティなど。私が公務員になった頃は、「おおらかなもの」でした。

そして、次々と来るお知らせも、たくさんあります。あなたのパソコンに来る、「職場内でのお知らせ」一覧を見てください。多分ほとんどの人が、詳しくは見ていないでしょうが。重要な通知から、会議室の予約の仕方の変更、共済からの割引券、助け合いの募金まで、すべてを読んでいたら時間がかかります。一度、1週間の勤務時間の内、職員がどれくらいの時間をこれらの対応に費やしているか、調査してもらえませんかね。
人事課(人事係、福利係)や会計課(給与係、支払い係、庁舎管理係)は、それぞれ重要なので通知を出すのですが、どんどん増殖すると、受け手である職員がパンクします。これら職員個人にとっての「間接部門」を、どのように合理化し効率化するのか。大きな課題です。これは、直接部門の職員だけでなく、総務部門の職員も同じ条件です。「明るい公務員講座」でどのように書くか、悩んでいます。

「良い謝罪」の仕方

2016年12月10日   岡本全勝

私は、「お詫びのプロだ」と自認しています。これまでも、何度もお詫びとその記者会見をしてきました。このホームページでも、その一部を書いたことがあります。「お詫びの仕方、形も大切」「お詫びの仕方・中身が大切」「お詫びの仕方・付録」。
私より上手(うわて)の人が、おられました。竹中功さんの『良い謝罪―仕事の危機を乗り切るための謝る技術』(2016年、日経BP社)です。本の帯には、「吉本興業で35年間謝りつづけた”謝罪マスター”が極意を伝授」と書いてあります。吉本の芸人たちが起こした不祥事を、どのように謝り、収めるか。35年間、それに携わっておられたのです。
謝る際の基本は、私の考えと同じですが、その進め方、テクニックが詳細に書かれています。もちろん、事柄の性格上、固有名詞は書かれていませんし、本当のご苦労は書かれていないのでしょうねえ。
週刊「日経ビジネス」の12月12号は、「謝罪の流儀」です。

謝罪は、会社や役所の管理職になると「必須科目」になります。自治大学校でも、謝罪の模擬記者会見をする授業があります。これは、学生から最も嫌われ、かつ最も評価されている科目の一つです。連載「明るい公務員講座・中級編」でも、触れなければなりませんね。

今週も終わりました。

2016年12月2日   岡本全勝

きょうは金曜日。1週間が終わりました。今週まず月曜日は、放課後に慶應大学法学部大学院で講演。火曜日は、福島で勤務。水曜日は、宮城県南部被災地を視察。木曜と金曜日は、東京で勤務。今日夕方は、総理と面談。家に帰ってきて、少しほっとして、この文章を書いています。
その間に、さまざまな相談事や依頼があり、それなりに片付けました。すべてがうまく行ったわけではありません。できるものはそうして、できないものは早く「できませんでした」と返事する。これが、抱え込まない秘訣ですね。私のところに持ち込まれる相談は、うまく行かないから持ち込まれるものなので、そう簡単には片付きませんわ。それでも、「全勝に頼んでみるか」と思っていただいていることを、感謝しましょう。
今週は、夜の意見交換会も余り飲まずに早々に切り上げ、家に帰って原稿書きに励みました。来週までに、連載の続きと、単発で引き受けた原稿2本の締めきりが来ているのです。単発ものは、1つは完成させて送付しました。もう1つは粗々できた段階で送って、見てもらっています。連載は2週間分を書き上げ、右筆に見てもらいました。いつものように、彼は楽しんで「ズタズタ」に手を入れてくれたので、週末に加筆します。これで、原稿の債務は乗り切れそうです。
しかし、「明るい公務員講座」を単行本にするゲラが戻ってきたので、これを見なければいけません。そして、年賀状が待っています。

異年齢交流会

2016年10月29日   岡本全勝

夜の日程に、かつての同僚や部下との、意見交換会(同窓会)があります。長年の定例になっているものから、久しぶりのメンバーが集まる会に呼んでもらうようなものまで。
同業他社(さまざまな省庁)職員と、民間から派遣されていた人とがいます。みんなは、私より年下で、異年齢交流会になります。「私のような年寄りを呼んで、面白いのかい?」と恐縮します。
彼ら彼女らが、元気に出世している様子が、一番おいしい酒の肴です。その席では、近況報告をしてもらいます。その際に、仕事の話の他に、私生活を差し障りのない範囲で話してもらいます。仕事ができるのは、安定した家庭や私生活があってこそです。(2016年10月29日)