カテゴリーアーカイブ:仕事の仕方

朝日新聞連載「左遷」

2018年7月12日   岡本全勝

朝日新聞夕刊、7月10日から連載「左遷をたどって」が始まりました。今回は、外資系企業についてだそうです。11日の第2回は、「実力プラス要領の良さも」です。

・・・MBAや博士号などの学位を持つ人材が働いている外資系企業。一体、どんな人が出世するのだろうか。
ノリ・コーポレーション代表で、フォード自動車日本、ロイター・ジャパンなどで人事担当をしていた村上賀厚さん(58)は「一言でいえば、協調性があって、誰もがアクセスしやすい人です」。
仕事をする上での語学力や専門知識といった「実力」は欠かせない。しかし、実力だけでは生き残れない。
重要なのは、周囲とコミュニケーションを取って、組織の隙間に落ちる仕事を見つけて解決策を提案するなどの「要領の良さ」を持つことだという。
外資系企業は、職務記述書(ジョブ・ディスクリプション)によって仕事内容が明文化されているため、自分の仕事以外は口を差し挟まない――。そんなイメージがある。
しかし、村上さんは「仕事は状況に応じて変化するため、『例外』が発生します。組織を俯瞰(ふかん)し、周りを巻き込んで『例外』に取り組む人は高く評価されていました。外資系も国内企業も、変わらないと思います」。
逆に怒りっぽく、人が寄りつかない人は、社内の情報が集まらずに孤立し、居場所を失うことが多かったという・・・

10日の第1回、12日の第3回も、参考になります。

現場を経験した強み、日揮・石塚社長

2018年6月30日   岡本全勝

6月28日の日経新聞夕刊「私のリーダー論」は、石塚忠・日揮社長の「リスクは心の中にある」でした。

「日揮は大規模プラントを設計から工事まで一括で請け負うEPCと呼ぶ事業が主力です。これはリスク管理がすべてといってもいい。固定価格契約ですから、約束した期限で、予算内に仕上げないといけません。赤字が出たということは、リスクが顕在化したということです。リスク管理って一言でいうと簡単に聞こえますが、関係者の気持ちなんかも含めて、色々な要素が複合しています。昔から『リスクの中心に身を置け』と社内で言ってきましたが、もう一度そのカルチャーを根付かせる必要がありました」

「現場で何か問題があったとき、2週間たっても問題の本質を見抜けない人と、2~3日行って、少し話してパッとわかる人の2つのタイプがあります。自慢じゃないけど私は後者(笑)。装置の内容、作業量、工程を見ると、現場を見なくてもこの時点でこうなっているはずだというイメージが頭の中に浮かびます。仕事の内容から、このレベルのエンジニアが設計に従事していないと難しいとか、協力会社の能力はこのくらいないとできないといった自分なりのベンチマークも持っている。現場を自分の目で見て話を聞き、ベンチマークとの差を見つけることで、短時間で問題点を把握できるわけです」

「コストや技術的な問題もありますが、リスクは往々にして関係者の心の中に起因します。例えば、応援を要請して人を動員したのになかなかうまくいかない。実は応援に来た人は『私は応援ですから』と思っていて主体性がなかったということもあります。それなら人を増やしてもうまくいかない。関係者の心の中も含めて解決していかないと本当の解決にはなりません」
「こうしたリスクを見抜く嗅覚を身に付けるには、やはり経験が大きいですが、私は自分の専門である機械工学以外に、設計や化学、業界の動きなどについても好奇心の塊で興味を持ってきました。それがプラスになっていると思います。経験すること、そして人とよく話すことが大事です」

「形骸化でいうと、毎年、社長が今年の運営方針を作ってきたのですが、たいてい美辞麗句を並べ、どこかのビジネススクールから出てきたようなカタカナ言葉を使って、10ページぐらいの文書になります。でも、それを会議で説明した1週間後にはみな内容を忘れている。ある会議で役員に『去年の会社の運営方針は何だったっけ』と順番に聞いていくと、誰一人答えられませんでした。大事なのは有言実行でやる項目を簡潔に書くことです」
「私も就任後に社長の運営方針を作ってほしいと頼まれましたが、嫌だと言いました。そういう形骸化したものが一番嫌いだから。でもやっぱりそれでは運営上まずいということで、作ることにしたけれども、紙は1枚。そして言ったことは必ずやるし、やらせる。各事業本部もたくさん書いていたけど1枚にさせました」

原文をお読みください。石塚社長とは、先日、相馬のLNG基地竣工式でご挨拶しました。

アマゾン社もパワーポイント禁止

2018年6月20日   岡本全勝

NHKウエッブニュース「失敗するなら早く! アマゾン成長の秘密」(6月20日配信)が、アマゾン社もパワーポイントを禁止していること書いています。

・・・プレゼンテーションで当たり前のように使われているこのパワーポイントをアマゾンでは一切使わないといいます。
代わりに使うのが「プレスリリース」と「6ページメモ」なのだそうです。もちろん、対外的に公表する正式なリリースではありませんが、公表するつもりになって、一読して概要を把握できる情報を書き込みます・・・

・・・「物事を簡潔に説明するパワーポイントは、都合のいいことだけを強調するので人をだますことができる。一方、プレスリリースは自分の考えをきちんと整理し、何を成し遂げたいか理解していなければ書くことができない。プレスリリースを書いたり読んだりすることは優れたアイデアを実現するために非常に有効だ」・・・

私が「庁内での案の説明に、パワーポイントを使うな」と言っているのと、理由は少し違うようですが。
原文をお読みください。

山崎外務審議官の活躍

2018年6月11日   岡本全勝

カナダで行われたG7サミット。保護主義を唱えるトランプ大統領に対し、各国首脳が自由主義貿易で対立しました。各紙が、その生々しい協議の状況を、写真で伝えています。座っているトランプ大統領に、メルケル首相や安倍総理が詰め寄って、議論しているようです。
そのトランプ大統領と安倍総理の間で、首を突っ込んでいるのが、日本の山崎和之外務審議官です。首脳たちの後ろで、支えているのでしょうね。
はからずも、こんなに大きく写真に載りました。シナリオ通りの会議なら表には出てこないのでしょうが、混乱した際に顔がでてしまうのでしょう。

山崎くんは、時々このホームページに登場します。
ペンス副大統領と協議」「中国で事件に巻き込まれた時

若手職人、労働か研鑽か

2018年6月1日   岡本全勝

日経新聞夕刊「こころの玉手箱」5月31日、河野雅明さんの「愛用の包丁」から。

・・・ところで料理といえばホテル業と当然ながら縁が深い。ロイヤルパークホテルズでも多くの調理人を抱えているが、その育成が大きな課題になっている。
彼らはひたすら上手(うま)くなりたい。色々な料理法に挑戦したいと思っている。仕事が終わってもすぐには帰らず腕を磨きたい。先輩も教える。その時間は「研鑽(けんさん)」であって「労働」ではない。しかし労働基準法ではグレーゾーンだ。
私たちは業務でもないのに簡単には残業代を払えない。若者の方でも、教えを請う立場でお金をもらってよいのかと考え悩む。
事務所の仕事も職人たちも同じルールを適用しなくてはならない。難しい問題だ・・・

私が日経新聞夕刊コラム3月1日に書いた「仕事人間の反省」も同じです。駆け出しの頃、職場に泊まり込んで仕事をしました。労働をしているという意識はなく、勉強させてもらっていると思っていました。でなければ、残業手当も十分に出ないのに、明け方まで仕事をしませんわね。
自発的にするか、強制的にさせられるかの違いでしょう。もっとも、上司が指示していなくても、「やらざるを得ない」状況に追い込んだら、それは強制です。