金融業界、定年延長

2026年10月14日   岡本全勝

10月6日の読売新聞に「金融 シニア活用拡大 人手不足深刻 定年延長・給与現役並みに」が載っていました。

・・・金融業界でシニア人材を活用する動きが広がっている。人手不足が深刻化する中、金利上昇や事業の多角化に伴い、多くの人材が必要となっているためだ。定年延長や処遇改善を通じて専門知識や顧客との関係を持つベテラン社員を社内に引き留め、「現役」として活躍してもらう考えだ。

明治安田生命保険・・・は2027年度から定年を65歳から70歳まで引き上げ、退職後は1年ごとに契約を更新する現行の再雇用制度を改める。退職金の積み立ても70歳まで延ばして受取額を増やせるようにし、優秀なベテランを確保する考えだ。
シニアの引き留めは金融業界で相次いでいる。
三菱UFJ銀行は27年度から定年を60歳から65歳に延長し、55歳で「役職定年」として一斉に給与を引き下げる制度も廃止する。シニアでも能力に応じて昇給しやすい仕組みにし、働く意欲を高める考えだ。
メガバンクでは三井住友銀行もすでに65歳に定年を引き上げており、みずほ銀行では55歳の役職定年を廃止している。証券業界でも、野村ホールディングス(HD)は今年度から定年後に再雇用した社員の給与水準を現役世代並みに引き上げ、シニアに活躍してもらう考えだ。

シニアの活用が広がるのは人手が足りないためだ。
帝国データバンクの調査では、正社員が不足していると感じる企業の割合は全51業種の平均51・3%に対し、金融業界は67・1%となり、最も高かった。
金融業界は金利や株価の上昇を受け、過去最高益を更新するなど業績好調だ。資金の運用や融資などで事業拡大の余地も大きく、顧客企業へのコンサルタント(相談)業務など比較的、新しい事業にも力を入れている。
融資判断や運用、新たな保険の開発などは専門性が高く、「経験豊富なシニアの活躍で、事業拡大や新たな領域への進出が可能になる」(大手保険会社)としており、他業界以上にシニアへの期待は大きい。政府も企業に対し、70歳までの就業機会の確保を努力義務としており、活躍の場はさらに広がる可能性もある・・・