中古品販売店が海外出店拡大

2026年9月8日   岡本全勝

8月24日の日経新聞に「日本の「リユース」世界へ」が載っていました。

・・・中古品などを販売するリユース各社が海外出店を積極化している。人工知能(AI)を活用した査定の精度向上や現地人材の教育など「日本流」の浸透で市場を開拓する。国内小売業界では人員確保が大きな課題だが、海外では効率化を追求して旺盛な需要を取り込む。

5月上旬、タイのトレジャー・ファクトリーの新店舗「ザ・モール バンケー店」のオープン初日。開店前から100人以上の人が列に並んだ。同店はタイで6店舗目だ。
同社は7月に海外進出から10年を迎えた。タイを皮切りに台湾3店舗を展開する。近く米国にも進出する。タイ進出当初は現地在住の日本人から買い取った商品を販売していたが、現在は商品の9割を現地で買い取っている。残りは日本で買い取った商品を目玉商品として販売する。
「手応えを感じている。海外店もようやく地に足が着いてきた」(トレファクの野坂英吾社長)。タイは所得格差が大きく、富裕層が高頻度でブランド品を買い替えるため日本より高単価な商品が集まる。足元では日本よりも収益性が高い。
台湾でも総合リユース店から衣料品中心へと品ぞろえを見直し、収益改善を進めている。今後は出店拡大フェーズと位置付け、両地域で年間2〜3店舗の出店を計画する。
他のリユース各社も海外展開を積極的に進めている。セカンドストリートを運営するゲオホールディングス(HD)は6月時点で、米国や台湾を中心に6カ国・地域で158店舗を展開する。同社は36年3月期までに海外1000店舗体制の実現が目標だ。

円安やブランド品の相次ぐ値上げを受け、国内のリユース品は海外からの注目度も高い。品質の高い査定や良好な保存状態の中古品は「Used in Japan」として人気を集めており、訪日客から得た認知度を海外展開にも生かす。
各社の海外展開を支えるのは正規品とにせ物の見分けや査定の精度だ。
トレファクは7月からルイ・ヴィトンの商品を対象に、AI査定機能を試験導入した。商品を撮影すると、品名やAIが算出した推奨買い取り価格が自動登録される。次に体系化されていなかった社内の真贋判定資料の中から該当資料を抽出し、画像と照合して簡易的な判定までする。
ルイ・ヴィトンは型番が多くブランド側も偽造対策として仕様を変更するため、1つの商品につき20カ所以上を確認する必要がある。型番ごとに適切な資料を探し出すだけでも時間を要していた。最終的な真贋判断は社員がするが、査定時間は従来比で7〜8割削減できる見込みだ。
3月には査定DX・真贋室を新設した。高額商品や特殊商材の遠隔査定をする窓口が商材ごとに分かれていたが相談先を統一した。「1日で終わらなかった査定や買い取り作業も数時間に短縮できた」(野坂社長)。経験やノウハウが必要な真贋判定では日本の担当者と画像や動画でやりとりする「二審制」を採用、査定の精度向上や時間短縮を進める。
ゲオHDも独自の査定システムを開発した。年間1億点超の買い取り実績データと最新の市場相場をデータベース化し、商品のカテゴリーやブランド名などの必要項目を入力すると参考となる適正価格を自動で算出する・・・