「日本社会の平等を支えたもの2」の続きです。
平等と言っても、政治的平等、経済的平等、社会的平等、さらには家庭内での平等などがあります。
政治的平等は、憲法で確保されました。もっとも、男女格差による不平等は、政治の面でも続いていました。政治家に女性が少ないのです。
経済的平等は、経済成長によって、かなり達成されました。しかしここでも、男女格差は続いています。女性幹部は少なく、非正規雇用は女性が多いのです。そして、非正規雇用の拡大で、格差が広がっています。
社会的平等も、形式的には憲法で達成されました。残っていた実質的な格差は、経済成長などで減りました。が、男女の不平等は戦後半世紀も放置されました。政府によって男女共同参画が進められ、解消に向かっています。教育での男女格差も続いていました。大学進学率に男女差があったのです。近年は解消しました。家庭での男女の役割分担は、まだ続いているようです。障害者への差別も残っているでしょう。
「ムラの外の人」への差別も続いています。外国人などがそれにあたるでしょう。
ここで私が述べた「戦後達成した平等」は「昭和の平等」と言えるでしょう。
1 このように見ると、これまでの憲法学や経済学、政治学での「平等」は一面的でした。
平等や自由という概念は、絶対的に定まるものではなく、その時代時代に求められる、あるいは達成したものを指しているようです。そして一定のものを達成すると、次に欠けているものが見えてくるのです。
2 「ムラ型社会」「横並び志向」が支えた日本の平等は、農村や会社内では平等を支えました。また経済成長期には、各家庭の経済的平等、学歴の平等を支えました。しかしそれは他方で、男女格差を隠していました。また、才能や努力による競争を認めない方向での力が働きました。極端な場合は「悪平等」です。
3 この記事の表題は「日本の平等を支えたもの」です。経済成長期に強化され、それに適合した「ムラ型社会」「横並び志向」は、現在の社会と適合しなくなっています。すでに「昭和の平等」は崩れつつあります。さて、これからはどのようになるのでしょうか。